雹害

2014-08-25 03:52:52 | 日記



 降霜翌日の地元朝刊にデカデカと降雹に被害は写真付きで載っている。俺達の地域周辺が1番酷い降雹被害のようで載っているりんごの被害果は押し傷程度でまだ増しだ。屋敷続きの家庭菜園のナス、キューリ等の被害も酷い物。キューリなんかは上からナイフで切り裂かれたように傷がついて真ともな物は1本も無い。
 青い皮のキューリに縦に無数の切り傷、中には中の種子が見えるほどの深い切り傷。葉っぱの大きい秋田蕗はボコボコと穴だらけでネギは折れたり切れたり散々な被害状況。僅かに残ったつがるリンゴの葉摘みをするが青い表皮は時間が経つにつれて黒ずんで変色して来る。
 JAでは降雹被害果のジュース用として集荷する緊急広報チラシを配布している。地面から眺めて見るにはあまり被害果は見えないが脚立に上り上から見ると表皮を突き破り実が砕けている。茶色に変色し始めた傷果には甘い香りに誘われていろんな虫が飛んで来るので青蛙が待ち構えてじ~として付いている。
 枝が混雑しない日当りの良い所のりんごは着色が始まり大玉の良い物に限って酷い被害。仕上げ摘果の終った樹木全部捥ぐと2次伸長で樹勢のバランスが崩れ整理現象で次年度に悪影響を及ぼすので出来ない。青い実熟果はジュースにもならないので軽い押し傷は残して障害果として市場出荷が出来ればと望みを託しながらの葉摘み。
 どうせなら葉摘みは止めてイッキに捥いで廃棄でもしたら清々する。それでも廃棄するりんごがあまりにも多く処分すにも大変。無情にも又暑い真夏日の炎天下での精に無い作業で先を思うと真っ暗闇。中性種からはスタッフ達と一緒に葉摘み等の作業をするが初めての被害雹害で残す果実と捥ぎ捨てる果実の説明が大変。
 寺田寅彦の「天災は忘れた頃にやって来る」の至言を思い出している。備えあれば憂い無しでいざ災難時の救済に農業共済制度があるが掛け金が高額になりなかなか全樹種加入は出来ない。稲作共済は30アール以上の耕作面積は加入が必須条件だが果樹共済加入は自由。今年の果樹栽培は春のサクランボは豊作で喜んでいたが本番の秋の果物は降雹害で大変。