横浜市に本部がある、声楽家を中心とした団体「kiの会」では、0歳児からのコンサートとして、「赤ちゃんコンサート」を開催しているそうです。今年はこの名古屋でも6月に守山区小幡で開催したのに引き続き、二回目の赤ちゃんコンサートが名東区上社で開催され、拝聴して来ました。
「赤ちゃんコンサート」銘打っていますが、赤ちゃんだけが目的ではなく、子育て中でなかなか演奏会へ来られないお母さん方やその子供も本物のクラシックの演奏を聴いてもらおうという趣旨で、大人でも十二分に楽しめるものです。
演奏曲目です。数が多いので一部省略した記述としました。
12月22日、名東文化小劇場 18:00始まり
- 女性アンサンブル:ensemble E
もろびとこぞりて
もみの木
ジングルベル
サンタが街にやってくる - ピアノソロ:寺田昭子
ショパン ノクターン嬰ハ長調 遺作 - メゾソプラノ:大橋多美子
ブラームスの子守歌
おやすみ(三木露風作詞・中田喜直作曲) - ピアノ連弾:石井佳奈・鬼頭久美子
チャイコフスキー「くるみ割人形」より こんぺいとうの踊り - ソプラノ:山下美樹
シューベルト 湖上にて
ミュージカル「マイフェアレディ」より 踊り明かそう - ピアノソロ:鬼頭久美子
ドビュッシュー ヒースの茂る荒地
アーヴィングバーリン ホワイトクリスマス - ソプラノ:原田美織 メゾソプラノ:大橋多美子
童謡メドレー(待ちぼうけ、ゆりかごの唄、ペチカ、この道)
オッフェンバック ホフマンの舟歌 - フルート二重奏:河合沙樹・中川西ろみ
ショッカー 3つの踊りより 1楽章、2楽章、3楽章 - 女性アンサンブル:ensemble E
ヘンデル ハレルヤコーラス
ジョンレノン Happy Xmas
盛りだくさんの内容。そのため予定していた19時終了から約25分押してしまいました。司会の鳥居さん、「お時間大丈夫?」などと話しておられましたが、意外にもご自身が急ぎ東京へ戻らねばならなかったそうです。
今回の演奏会では、横浜での演奏会と同じく、客席前方舞台のすぐそばは、座席を置かず絨毯を敷き、子供がここで足を投げ出して演奏を聴けるようになっていました。実際には子供はじっとするものではないので結構動き回りますが、それでも時にはソプラノの歌に耳を傾ける子供もいました。
私はピアノ好きという事で、ピアノソロなどが目的ですけど、子供は楽器による演奏よりはむしろ、生身の人間が歌う演奏に、特に反応が大きいようですね。
そのソプラノで印象に残ったのが、原田美織さん。声量が並大抵ではないですね。聴いてて気持ちいいです。いや単に良いのではなく、なにかスッキリするほど。メゾソプラノの大橋さんとあわせ、ホフマンの舟歌は心の琴線に触れる歌声でした。
ensemble Eの皆さんによる女性アンサンブルは、11月25日のコンサートでも拝聴しましたけど、美しいですね。ソプラノの声とはまた違った美しさで、やはり人間の声は最古の楽器であること、改めて思いました。
赤ちゃんならず子供向けの要素が大きいコンサートですけど、その中身たるや大変に濃く、十二分に楽しめた演奏会でした。