先般、京都市の「よく分からない」、しかし観光にも使えるバスを紹介しました。 名古屋市にもこうした観光用の路線バスがありますので、ちょっと取り上げてみます。
その名も「名古屋観光ルートバス メーグル」。「メーグル」は「巡る」から来ているそうで、名古屋駅を起点に、→産業技術記念館→ノリタケの森→名古屋城→徳川園→文化のみち二葉館→市政資料館南→名古屋テレビ塔→広小路栄→名古屋城→ノリタケの森→産業技術記念館→名古屋駅の一方向循環で、名古屋市経済局が運行主体となり、名古屋市交通局が委託を受けて運行しています。
↑上の画像は、本格運行を前にした開業式典のバス。2007-7-21。
元々名古屋市と周辺には、名古屋遊覧バスに よる定期観光バスが運転されていました。しかしお客さんも今ひとつ増えず、車両の更新、しかも排ガス規制でそれなりの車を入れねばならぬことが経営を脅かし、結 局2006年3月31日をもって会社解散、つまり名古屋から定期観光バスが無くなってしまいました。
しかしこれでは名古屋の看板の名折れということで、名古屋市経済局や商工会議所などが音頭取りとなって運行を始めたのが、「名古屋観光ルートバス」。2006年4月29日が運行初日でした。
当初は専用車両の新製が間に合わず、 暫定措置で名古屋市交通局に運行を委託し、浄心営業所の大型バスにラッピングを施した車両を3台用意して運行を始めました。土曜休日の運転で、名古屋 市交通局としての系統記号は「観光1号系統」。
翌2007年7月21日には専用車両4台を入れ、運行事業者も選定委員会の審査を経て名古屋市交通局が改めて選ばれ、今までの暫定が本格運行に移りました。また月曜日以外の平日にも運行を行い、より一層の利便性を高めています。が…(後述)…
この専用車両は日野自動車の中型ノンステップ車両で、 車体は東京特殊車体の製造です。特徴は天井の一部にガラスをを用い、側面だけでなく上空の様子も伺える構造となっており、また画像の通り車体は金色を多用したものです。もちろんこの金色は名古屋城の「鯱」ですね。
本格運行を始めた以降は、それまでに比べ各段にお客さんが増えています。単純に従来大型バスで一時間間隔だったのが中型の30分間隔である以上にお客さんが乗られており、本格運行直後、秋の行楽期、桜の季節、大型連休の時には乗りきれない人が続出です。私も能楽堂へ行く際に乗るのを諦めたことが何度か。
そこで大型の代車が何度か登場していましたし、続行の臨時便も運行していましたが、聞いた話ではとうとう他のノンステップ大型バスに「メーグル」のラッピングを施した車両が登場したそうで、今後は大型車両で運行する機会がますます増えるのかもしれませんね。
メーグル、ルート図
この「メーグル」の運賃は、他の名古屋市の市バスと同じ大人200円。
また「メーグル」専用の一日乗車券もあり、大人500円で各種施設の割引があるほか、飲食店での特典もあります。
このブログを読んだ他の地方の方へ。メーグル専用一日乗車券はあくまで「メーグル」だけしか乗れませんので、土曜休日に乗るのでしたら、名古屋市交通局の「ドニチエコきっぷ」600円がおすすめです。他の市バス・地下鉄にも乗れて、施設の割引も大体同じです。違うのは、飲食店での特典かな。
8月24日追補
大型車のメーグルは、弊ブログこちら参照
2009年3月28日追補
メーグルは、4月1日から増発する事になりました。弊ブログこちら参照
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます