お菓子教室&食育コミュニティ キッチンスタジオ「横浜ミサリングファクトリー」

「お菓子作りが上手になりたい」「きちんとした基礎を身に付けたい」「失敗しないお菓子作りが学びたい」
お菓子作りは科学。

生を紡ぐ。彼女が生きた証。

2010-12-01 20:53:44 | 障がい児のお菓子教室なずな会
こんばんは、ミサリングファクトリー松本です。


今日は知的障がいを持つ子どもとお母さんのためのお菓子教室「なずな会」がありました。
今月から新メニュー「はちみつケーキ」を作っていまーす。






今日参加したたいち君は私がなずな会のレッスンを始めるきっかけとなった子です。
10年前に亡くなった友だち、たかちゃんの甥っ子君。


たいち君のママがたかちゃんのお姉さんです。
普段は特に意識していないのだけど、今日たいち君親子が入ってきた時、
無性にたかちゃんのことを思い出し、すごく切なくふたりが愛おしくなりました。
なんだろう。不思議な感覚。



たかちゃんが亡くなって、大阪にいたお姉さんとはご縁が無かったのですが、
ちょうどミサリングファクトリーをオープンするタイミングで、お姉さんが港南区に引っ越してきたのです。
そして時期を同じくしてふたりのお父様がお亡くなりになり、
お葬式に行った時、久しぶりにお姉さんにお会いしました。

それがきっかけで「なずな会のお菓子教室をやってくれないか。」という話の流れになりました。

「ミサリングファクトリーのオープン」「お姉さんの引っ越し」「お父様のお葬式」
これらの時期がすべて重なったのは、なにか導かれているとしか思えませんでした。

たかちゃんが私に「たいち君のことお願い。」と言っているのだ、と思いました。

とても優しかったたかちゃんは、生きていたらきっとたいち君のことをうんとかわいがり、
お姉さんのためにうんと力になったと思います。

私にできることはその何百分の一しかないけど、でもたかちゃんが私に頼みごとをしてくれたのなら、それは本当に嬉しいことだったので、障がいについてまったく知らなかったけれど、迷うことなく引き受けました。

だからなずな会のレッスンは、私にとってとても特別なものなのです。



そして今、なずな会のお菓子教室は、なずな会のみんなにとっても、
ミサリングファクトリーのみんなにとっても、とてもいい影響を与えてくれています。
なずな会のことはいつもブログで紹介していますが、それを読んでくれている方々がいて、
「(障がいを持つ子どものために)こんなお菓子教室をやって欲しい」と言われたと、
長野でお教室されている方から問い合わせをいただいたこともありました。




たかちゃんは亡くなってしまったけれど、たかちゃんが生きた証がしっかりとここにも残っているんだ、
と、不思議に強く感じた今日のレッスンでした。

たかちゃんが「たまには私のこと思い出してよね。」と言ったのかもしれません。
忘れたことなんかまったく無いんだけれど。



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