時事解説「ディストピア」

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領土問題の真実~最優先すべきは尖閣か、竹島か・・・それとも?

2013-12-27 21:58:47 | 日本政治
ややセンセーショナルな表題をつけたが、
昨今、何かと話題になる領土問題について見解を述べておきたい。



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沖縄県の仲井真弘多知事は26日、那覇市内の知事公舎で
県幹部と会議を開き、名護市辺野古の米軍新基地建設のための
埋め立て申請を承認するとの意向を示しました。

知事は27日午後の記者会見でこうした考えを表明します。

承認の意向との報を受け日本共産党など
県議会野党4会派の代表は、知事公舎に出向き知事との面談を求めました。


県議らは「県民に何の説明もなく承認を表明するのは許されない。
知事は議会で説明する責任がある」「基地問題に絡む安倍首相の
説明はゼロ回答だ。それを『感謝する』などと言う知事の発言は
青天の霹靂(へきれき)であり言語道断
」と相次いで訴えました。


応対した又吉進知事公室長は
「知事は療養中で会えない。埋め立て申請に対する
許認可権は知事にある。表明後に議会に説明する」などと面会を拒否
県議らは「議会無視だ」と怒りをあらわにしました。


不承認を求めて連日県庁前に座り込む市民からも怒りの声がわき起こりました。

「知事の承認意向は県民へのだまし討ちだ」と怒るのは
沖縄市の男性(73)。「『県外移設』公約を覆すのは許せない
と語気を強めました。


神奈川県から座り込みに参加している女性(66)は
「オスプレイの飛行ルートは日本全国にまたがっている。
新基地建設は絶対に認められない」と怒りを込めました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-12-27/2013122701_03_1.html
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あれだけ県民も県議も反対したにも関わらず、
「驚くべき立派な内容をご提示いただいた」と絶賛し、
新基地建設を容認してしまった仲井真知事。



赤旗では高齢者の意見が寄せられているが、
彼らは72年までの占領統治時代を生きた人たちで、
アメリカの占領を肌で感じた世代だ。そう、1951年の
サンフランシスコ条約以来、沖縄はアメリカの植民地だった。

現在でも129万の人間が暮らす沖縄本島では、
その約18%が基地になっている。


この基地が立っていた場所は
元々は誰の土地だっただろうか?



那覇市長にもなったことのある瀬長亀次郎氏の著作
『民族の悲劇 沖縄県民の抵抗』が復刊されたが、
同書によれば、基地が立っていた場所は元は畑や墓地であり、
住民の反対にもかかわらず、時には強引に、時には約束を破り
次々とアメリカ人の土地にしていったらしい。

県民の眼前で有無を言わさず情け容赦なく
白骨をブルドーザーで踏み砕いたその先に沖縄の基地はある。


つまり、私たちにとって最も身近な領土侵犯は
沖縄県内の基地なのである。そこはまさに沖縄県民の
土地であり、半世紀以上に渡って侵害されつづけている。


尖閣や竹島のような日本人が一人もいない島より
129万の住民が住む沖縄本島こそ奪還すべきではないだろうか?

アメリカのアジア政治学の権威、
チャルマーズ・ジョンソンは沖縄を
「アジア最後の植民地」と表現する。

いい加減、大衆もこの事実に気づくべきだ。



我が国の良心的な人間も誇りある日本人とやらも
他国の人間が住んでいる北方領土や竹島には
やたらと顔を真っ赤にして「返せぇええええ!!!」と叫ぶ割には
今まで沖縄本島を領土問題の枠内で扱った御仁にはお目にかかったことがない。

そればかりか、「気持ちはわかるが・・・」とか
「やはり日米同盟は大事」とかもったいつけた言葉をつけて
現在進行中の領土侵犯を両手を挙げて喜んでいるではないか。


中国は許せんがアメリカなら許せるのだろうか?
それはおかしいことである。


あまり言いたくはない……というか、ブログだから書けるのだが、
日本人の多くは沖縄の基地問題をどこか他人事で見てはいないか?

理屈でいえば、琉球処分で占領されたといえ、沖縄人は日本人だ。
とすれば、沖縄人の問題は日本人の問題である。

だが、基地問題となると新聞にせよテレビにせよ、
私たち日本人の気持ちが問われているのに関わらず
「沖縄県民の気持ちに立て」と騒ぐ。

そのくせ、尖閣や北方領土になると
途端に「日本人の問題」にされてしまう。

そして、釣魚諸島、独島、クリル諸島は
日本人の誇りを確かめる場として、いや正確に言おう、
日本に対しての忠誠心を試すリトマス紙として利用される。

そこでは反対の姿勢を取ることは
とてつもない巨悪としてみなされるのだ。



私が日本の領土問題で小うるさく騒いでいる連中を
どうも好きになれないのは「日本の領土」は返せと
言うくせに「沖縄の土地」は差し出せと叫ぶからだ。


要するに、こいつらにとって大事なのは日本のメンツであり、
決して私たち住民のために叫んでいるのではないのである。


日本のメンツを保つため、危険なヘリが飛び、少女が暴行され、
先祖伝来の土地を奪われるのを「黙ってろ」と言う。


そういう人より国を尊ぶ連中が味方になってくれるのか?
よく考えてほしい問題である。



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