こんにちは江崎遊子です。

ちょっと言ってもいいですか。

事件。

2013年10月25日 | 日記

 昨日の事である。
 8時過ぎに庫裏のお風呂に出掛けた。
 お風呂は気持がいい。湯船の中で軽いストレッチ。

 庫裏を出た所で、犬の鳴き声が聞こえる。
 耳を澄ませてみると、我が家のヘーカンが鳴いている。
 また、猫に吠えているのだろう、と思いながら家に戻った。

 玄関を入ってあれっ?と思った。
 ヘーカンが窓の外に向けて吠え続けている。
 変な人でもいるのか、それとも動物か。
 わたしは懐中電灯で窓の外を照らした。
 そしたら、「わたし」とおばあちゃんの声。
 「何してるの?」
 「落ちたのよ」
 「えー?」
 慌てて、裏から回っておばあちゃんの部屋の窓の下に行った。
 おばあちゃんは鉢植えの3段作りの台の上に坐っていた。
 「どうしたん」
 「落ちたのよ」
 どうやらおばあちゃんは落ちた時に腰を打ったらしい。
 半纏を着ていたけれど、薄手のズボンに薄い靴下を履いていた。
 「歩ける?」
 「腰が痛いのよ」
 わたしはおばあちゃんを支えながら、裏の入り口まで連れて行った。
 南側の窓は山の坂のような所に家を作ってあるので、高くて到底おばあちゃんを上がらせる事は出来ない。
 おばあちゃんを椅子に座らせて、靴下を脱がせ、足をお湯で洗った。
 腰にバンテリンのジェルを塗り、何とかベッドに寝かせた。

 何処になにがあるか、もはやおばあちゃんは把握出来なくなっているので、
 部屋中から、ベッドの上まで衣類が散らばっている。

 又しても、わたしの出番がやってきた。
 珍しい事に、わたしは夜中の一時半に目覚めた。
 オシッコに起こさなければ行けないんじゃないか、と思ったのである。
 そっと、おばあちゃんの様子を見に行ったけれど、
 おばあちゃんはぐっすり寝ている。
 
 さすがにそのまま起きてしまうには早過ぎる。
 あれこれ、介護について考える。先日、保健婦さんがおばあちゃんの消息を確かめに来た。
 デイサービスに行かない、病院にも行かない、検査も受けない。
 それなのにおばあちゃんは、介護保険、高齢者医療保険も払っているのである。
 「表彰して欲しいですよ」と、言いたい。
 あの時、色々相談しておけば良かった、と思ったりもした。
 神経が高ぶっているので、落語を聞きながらまた寝ようと思った。
 
 次に目覚めたのは6時半。
 起きだしておばあちゃんの部屋に行く。
 もう起こしてしまえ、と思って
 「おばあちゃん」と呼んだら、いつもの椅子に坐っていた。
 
 ちょっとホッとした。
 着替えさせて、エアーサロンパスを腰の辺に吹いたら、
 また寝る、と言う。
 ベッドに、買って用意してあるオシッコシーツを敷き、寝かせた。
 ちょっと、燃えて来た。この部屋綺麗に片付けるぞ、と思うのである。
 一応、おばあちゃんを尊重して、遠慮している訳で、もうこうなりゃやるしかないでしょ。

 おばあちゃんの精神のタフさで、我等は、ほんとに助かっている。
 最後まで自分で生きる、って中々難しそうだけど、そうありたい、と強く願っている。
 さて、今回も見事に復帰してくれるでしょうか。
 ともかく、片付けるぞー!
 
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