今年、旦那は薪を作る事が出来なくて、去年の残りをチマチマ焚くしかない、と思っていた。
ところが、いま失業中の上の息子が、薪を作るよ、と言ってやって来た。
なんて有り難い言葉か。早速薪小屋に去年の薪を運び上げた。
旦那は今年の最後の個展の準備で忙しい。
薪作りのポイントは、旦那が言うには
2トントラックで製材所から、木っ端を貰って来る事
そして、仕事中の製材所の人にトラックへの積み込みを頼むことだとか。
旦那は、どちらかというと、製材所の人とのコミニケーションの方を心配していた。
わたしは、2トントラックに積んだ木っ端を巧く運んで来られるかとそっちの方を心配していた。
息子は、我等の心配をよそに、仕事をやってのけた。
木っ端の束を4束運び、すでに一列の薪を作った。
悪天候の中、昨日の夕方薪を運び、今朝から薪を切っている。
都会でのサラリーマン生活を辞めた時から、今後の方向を模索しているようだった。
もうすぐ産まれる予定の子どもに恥じないように、自分にあった仕事を捜して行くらしい。
家の中で、薪ストーブに火が入ると家中が急に豊かな雰囲気に包まれる。
ほんとに有り難い。
出来損ないの親でも、こんないい目を見られるなんて、誰に感謝したらいいんだろう。
もうすっかり秋が終わった感じである。
温かさが身に沁みる。