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謎の白い筒

2017-04-09 16:16:15 | 観測設備

気象観測所で何度か見かけている「謎の白い筒」です。用途不明でしたが、ようやく正体がわかりました。

 

見かけたものはどれも筒の先が斜め上を向ています。何らかの受信アンテナなのだろうと想像していました。

 

稚内地方気象台北見枝幸特別地域気象観測所(関連記事)で筒の根元の銘板を捉えることができました。やはりアンテナです。周波数は400MHz帯です。

いろいろ調べてみると、これはDCS(Data Collection System)のDCP(Data Collection Platform)のアンテナで、通信相手は気象衛星ひまわりでした。地震計のデータをひまわり経由で気象庁に伝送しているそうです。地震では地上通信回線が寸断される可能性があるので衛星通信回線も確保しているとのこと。DCSは地震計の他に離島や船舶での気象観測データ等の中継に用いられているそうです。ひまわりにこのようなお役目があったとは知りませんでした。

 

GPS受信用と思われるアンテナが併設されています。DCSは多数のDCPが同一周波数を時分割で使うことと、帯域幅が1.8kHzと狭いため時刻同期・周波数同期に使用しているものと思われます。

 

白い筒の中にどのようなアンテナが入っているかは不明のままですが、円偏波のクロス八木アンテナかヘリカルアンテナなのかなと思います。高度36000kmの静止衛星に電波を送り込むにしては小さいなと感じますが、送信専用のようなので必要な電力さえ送り込めばアンテナに頼る必要はないのかな。

 

(取材日:2016/11/3@北海道枝幸郡枝幸町)



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