ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

これでいいの?熊森さん

2008-04-29 14:47:56 | Weblog

日本熊森協会という自然保護団体があるんですが、彼らの主張に少々疑問があります。例えば彼らはホームページ内でこのようなことを言っています。

>外来種についての考え方は、時代によって様々です。近年は、地域固有の生態系を乱す要因として、外来種が問題視されるようになっていますが、かつては、外来種をどんどん取り入れるのが良いとして、積極的に導入された時代もありました。その結果、現在、雑草の9割は外来種ですし、日本で栽培されている殆どの穀類や野菜類も外来種です。日本のものだと思われているような生物、スズメやモンシロチョウ、イヌ、ネコ、ヨモギ、キク、ウメといったものも、全て外来種です。既に日本は外来種でいっぱいで、日本から外来種が全ていなくなってしまったら、日本の生態系も私たちの生活も成り立たなくなるほどです。

雑草の9割が外来種とはなにを根拠に言っているんでしょう。それとスズメが外来生物ね・・・。どこぞのだれかの受け売り臭がする。というか彼らの「外来生物」の定義ってどんなんなんだろ。

ハリエンジュはすぐれた蜜源植物で、国産ハチミツの約半分を生産しています。自然界で、ハリエンジュはミツバチが生きるために必要であり、もしハリエンジュが日本から消えたら、ミツバチも生き残ることができず、ひいては在来生態系に大きく影響を及ぼします。

あー事実誤認について指摘しますとハリエンジュに頼ってるのはセイヨウミツバチひいては養蜂業者さんですよ。それにセイヨウにしろニホンにしろハリエンジュにしか頼ってないわけじゃないんですけど。というかそういうことをいいたいならどの程度ハリエンジュにミツバチが依存しているかのデータくらいは出さないと説得力がないですよ。

>また兵庫県立コウノトリの郷公園で人工繁殖させ、放鳥したコウノトリ(実は中国からの外来種)は、エサが減る冬場に、外来種のアメリカザリガニ(要注意外来生物に指定)やウシガエル(特定外来生物に指定)のオタマジャクシを食べていることが報告されています。外来種が、野生復帰の過程にあるコウノトリを支えているのです。

 ほかにも外来魚のブルーギルの卵は、在来魚のウグイにエサとして利用されているなど、日本の生態系に導入されて数十年も経つと、外来種も日本の生態系に組み込まれ、それぞれ役割を果すようになります。
ふ~ん。じゃあコウノトリやウグイはどの程度それらの外来生物に依存してるの?依存の割合が少なければ仮にそれらを駆除しても影響は少ないと思いますけど?まさか生態系内で(重要性などは関係なく)役割をはたしているだけでどんな外来生物の存在も全肯定すべきとでもいいたいんでしょうか。

全体的にいまいち説得力に欠ける内容でした。もうちょっとしっかりした具体例を出せれば説得力も上がるのに。