1月18日 おはよう日本
「氷上のチェス」と呼ばれるカーリング。
ストーンをはじき出すショット
カーブをかけて狙った場所に止めるなど
多彩なショットを使い分ける。
選手たちの技術を引き出すのは氷。
その表面に秘密がある。
“ぺブル”と呼ばれる凹凸が一面に広がっているのである。
盛岡市で氷を作っているのは阿部善行さん。
この道10年の氷づくりのプロ“アイスメーカー”である。
カーリングの本場カナダのアイスメーカーの資格も持っている。
「アイスメイクの世界はゴールがない。
毎日試行錯誤することの繰り返し。」
ゆっくり凍ると丈夫な氷になるためぺブルづくりにはぬるま湯を使う。
ぺブルは温度が低すぎるともろくなり
高すぎると大きくなりすぎてしまう。
30~50度の間
その日の適温を見極める。
「氷の温度と館内の温度は毎日違う。
1日に最大5度とか動く時もある。
それをある程度読まないといけない。」
アイスメーカー最大の腕の見せどころ
ぺブルづくり。
大小さまざまな大きさの水滴が10秒足らずで凍りつく。
一定の速さで歩き水平に同じ速さで腕を振ることで
むらなくリンクにまいていく。
「穴から出てくるときは均一な大きさ。
空中で衝突したり落ちてからくっつき大小さまざまなものが出来る。
摩擦のかかり方が違うので面白い。」
ぺブルの形・密度・硬さがカーブのかかりやすさなどストーンの動きに直結している。
しっかりと管理された阿部さんの氷を使うため東北中から選手が訪れる。
(福島からの選手)
「日頃練習している福島と全然違ってすごく滑りますし
楽しいです。」
(宮城からの選手)
「滑るし
カーリングできる曲がりになっている。
選手がやりやすい環境にアイスメイクされ感謝。」
(盛岡市アイスリンク 阿部善行さん)
「全国の人が来ても“ここのシート(リンク)はいいね”と言ってもらえるようにしたい。
ゆくゆくはここからオリンピアンが出てほしい。」
ストーンのわずかな動きが勝敗を分けるカーリング。
阿部さんが作り上げた氷が競技を支える。