藤村の「夜明け前」は2度読んだが、どうもぴんとこなかった。それに比べ「破戒」はというわかりやすいテーマなので面白く読んでしまった。両方とも映画化されているが「夜明け前」はビデオになったきり、「破戒」は2度映画化され両方ともDVDになっている。民族の話は旧約聖書の時代から争いが記載されているようにどの時代もどこの場所でも争いの元となっていた。特に地続きのヨーロッパでは侵略、政略結婚などの繰り返し。その中で国を持たず、金儲けの上手なユダヤ人は嫌われる。「黒人」も今は使わないらしい。日系アメリカ人、イタリア系、アイルランド系とか言うのに黒人だけそういう呼び名は確かにおかしい。しかしアフリカ系アメリカ人ていうのもかえっておかしく聞こえる。インディアンこそおかしな言葉でインド系アメリカ人は何て言うんだ。音楽においては黒人は活躍するが、アメリカ文学では印象薄い。自分の浅い知識ではジェイムズ・ボールドウィンくらいしか思いつかない。少なくともヘミングウェイと同じくらい有名な作家はいないだろう。それに比べるとユダヤ系はノーベル賞取ったソール・ベローはじめ思いつく作家はたくさんいる。アーウィン・ショー、バーナード・マラマッド、サリンジャーなどなど。アメリカ文学と関係ないがカフカ。プルーストも母親がユダヤ。魯迅のように読んでてどうしても人種を感じるのはあるが、大抵は肌が赤くても緑でも関係ない。ジャズボーカルの場合は、白人女性、黒人女性とかで好み分かれる人もいる。自分は黒人女性ボーカルが好きなの多く白人女性ボーカルの甘えたような声出すのは嫌いだが、全部がそうではない。カラヤンはユダヤ系の演奏家との共演はなかったような気がする。どちらが嫌っていたのか。ヴィシー政権に協力していたと戦後フランスから干されたアルフレッド・コルトー。民族の問題は芸術にまで影響する。若者は欧米にあこがれて住もうとする。自分の年代になって何度か行けばわかることだが、明らかにアジア人は差別される。金がなくしゃべれなければなおさら。私はパリの街が好きで~なんて気取ってる女に教えてやりたい。フランス人にとって日本人なんて猿の惑星なんだぞと。まさか対等に扱われているなんて思っていないだろうなと。話題が暗くなりすぎた。ジョン・レノン、あんたの思うように世界が一つになんかならないよ。
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