HOBNOBlog

ロンドンから徒然に

健康診断

2007-09-20 | 日常
 今日はちょっと元気がありません。と言ってもたいしたことではないのですが、朝から健康診断があったのです。
 “健康”のためにやっているのに、それで元気がなくなったら元も子もないのですが、どうにもあのバリウムを飲んでの胃の検査というのが苦手なのです。
 昔に比べたらましになった、と皆言うのですが、それでも空っぽの胃にバリウムが流れると考えるだけで何だか気分の方がやられてしまって、台の上でゴロゴロと命令のままに動かされる間、きっとすごく不機嫌な顔をしていたと思います。
 うちは癌で亡くなった身内が何人もいるので、当然真剣に取り組まなくてはいけないことなのですが、もっと楽な検査の方法を早く開発して下さい。

 癌と言えば、昔はそう医者から宣告されただけで、もう望みが消えてしまうくらい重大な病気でしたが、最近では発見さえ早ければ怖れることのない病気のひとつになっています。
 したがって、これまた昔のように本人に知らせないというケースより、おそらく告知して共に乗り切るというケースの方が多いと思われます。
 手術の方法も革命的に発達しています。肺癌でも昔のように大きく背中の側から切り取って、肋骨を何本か折って、なんてことはなく、3点ほど小さな穴を開けて機械を差し入れてリモコンで手術ができるらしいです。

 色んな情報を聞くにつけ、自分の身内にああしてあげたかった、こうしてあげたかったという思いがよぎります。
 皆さん、くれぐれも健康診断はちゃんと受けましょうね。たとえバリウムがいやでも(笑)

ベルト・モリゾの強さ

2007-09-19 | アート
 パリに旅行に行った人なら経験しているでしょうが、ルーヴルやオルセー等の人気美術館は時として(特にお店が休みの日曜日などは)人で溢れ、入るだけで随分時間を取ってしまうことがあります。
 こんな時、もしあなたが印象派、特にモネの絵が好きならば、穴場はマルモッタン美術館です。ブローニュの森近く、閑静な住宅街の中にあるこの小さな美術館は、フランス語で Musee Marmottan Monet (ミュゼ・マルモッタン・モネ)の名前が示すように、モネの息子ミシェルからの寄贈作品を始めとするモネの作品を中心に構成されています。

 その中にあって、静かに輝いている印象の絵が女流画家ベルト・モリゾの作品です。
 日本では殆ど知られていなかったモリゾですが、3年前のマルモッタン美術館展で紹介されて以来、日本でも徐々にファンが増えているようで、その後画集も発刊され、今回は単独の展覧会が新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で開かれています。

 マルモッタンで最初に観た時の僕の印象は、油絵というより水彩画的、かつ写真的な絵だなという印象でした。夫(マネの弟ウジェーヌ)と愛娘ジュリーを中心とした家族の幸せそうな絵が最初に印象に残ったからかもしれません。
 ところが今回、個人所蔵の作品を中心とした数十点の作品をじっくり観ると、意外と荒々しいタッチや豪快な構図が多いことに気が付きました。
 当時女性が画家になるなんてことが考えられなった時代に、権威あるアカデミーのうるさい決まりごとに逆らって、のちに印象派と呼ばれるようになるモネ等の一派に共感して独自に展覧会に参加した経緯などを考えたら、並みの女性であるはずもなく、良妻賢母の綺麗な主婦の内面は、すごく芯の強い性格に支えられていたに違いないと思います。
 それでもなお、夫や娘を描いた愛情溢れる家族の絵が、僕は一番好きです。

 実は開催初日の15日(土)に展覧会に出かけたのですが、個人所蔵の作品のうち数点が都合で今日からの展示となっていました。もう一度行こうと思っています。

WEBコミュニケーション

2007-09-18 | 日常
 CNNの放送の間に流れる、確かコピー機のCMだったと思います。上司に「このレポート、明日の朝までに仕上げといて」と言われた若手社員は、徹夜の残業でもして頑張るのかと思いきや、ラフに手書きした原稿を世界中の支店のメンバーに送り、それぞれお得意の分野らしきページを分担させ、翌朝までには綺麗なグラフ付きのきちんとしたレポートを送り返させて、上司に渡すのです。
 時差を利用すれば、丸一日どこかの国は働いているわけで、こちらが寝ている時間に働いてくれる人間がいるのです。ましてやコミュニケイトの手段もe-mail があるんですから、そのスピードやコストはひと昔前とは比較になりません。

 今、イギリスの法律事務所とやりとりをしているのですが、時差の関係で(まだサマータイムかな?だったら8時間)最近は夜に自宅でメールの往復です。
 実はもう13年も前に同じ事務所に仕事を依頼したのですが、その時はまだe-mail もインターネットも一般的ではなく、疑問に思ったこともFAXで送信したり、しょっちゅうというわけにはいかないので何度かに1回確認のため電話したりしてコミュニケーションをはかったものです。
 その頃のことを考えると、今は小さな疑問もその場ですぐにメールしたり、インターネットで調べたりして解決できます。

 便利なWEB関連ツールですが、もちろん功罪はあります。書き込みによくある誹謗中傷なんて、負の面の代表ですよね。
 メールにしてもそうです。なんですぐ側の席の君が直接話しかけずにメールするの?具合が悪いからって、電話じゃなくメールで休みの連絡よこすなんて、ちょっと違うんじゃないの?
 面と向かったコミュニケーションがだんだん下手になってくるのでしょうか?将来が不安!

Stay with Z ~ゼマイティス・ギター写真集

2007-09-17 | 音楽
 ゼマイティス・ギター(Zemaitis Guitar)の写真集『Stay with Z』がやっと完成しました。三ツ井さん他スタッフの皆様おつかれさま。

 Zemaitis はイギリスの天才職人トニー・ゼマイティスによるカスタム・ギターで、2002年に亡くなるまでの間の40年間に約600本が制作されたと言われていますが、その全体像は未だに謎のままです。何しろ1本として同じものがないカスタム・ギターで、また多くのコレクターは手元に置いたまま世間の目に晒すことを好まないため、相当のマニアでもまだ見たことのないギターがたくさんあると言われています。
 60年代から数多くの有名ミュージシャンに愛用され、その中にはジョージ・ハリスン、ボブ・ディラン、キース・リチャーズ、ロン・ウッド等ロック・アイコンの名前が見られます。また、音のみならず、その作りの豪華さ、精密さは面白いエピソードも生んでいます。エリック・クラプトンのために作られた12弦ギターが、その装飾の多さにより、楽器としてでなく宝飾品として税金をかけられそうになりひと悶着あったのです。

 『ギター・マガジン』のリットー・ミュージックから、日本に存在する Zemaitis Guitar を中心に写真集を発刊するという話が持ち上がり、オーナーズ・クラブの会長三ツ井氏を中心に編集が進むことになったのが2年以上前の話でした。
 厚木のスタジオを使っての撮影のため、その当時の吉祥寺の自宅からタクシーにギター数本を乗せて(よく詰め込めたなぁ)駆けつけました。
 現場で何よりも驚いたのは、一堂に会したZemaitisの荘厳さ!世界中に存在するZemaitisの約10分の1に当たる数を一度に見ることができるなんて、滅多にあるものではありません。その中にはお馴染みの布袋寅泰氏の愛器もあり、また山弦の小倉博和氏やTUBEの角野秀行氏も愛器と共に撮影現場に来てくれました。

 撮影はその日徹夜になり、僕は朝帰りでしたが、三ツ井氏他スタッフは次の日もまた徹夜というハード・スケジュールをこなしたようです。
 その写真集が諸事情で発売中止との知らせをリットーから受け、がっかりしていたのですが、その直後三ツ井氏から自費出版でも出したいとの連絡があり、是非頑張って欲しいものだと、出来る限りの応援を約束しました。
 それから2年間、撮影のやり直し、海外のコレクターとのコンタクト、数々のミュージシャンとのインタビュー等、彼等の苦労は並大抵のものではなかったでしょう。本当におつかれさまでした。

 是非皆さんにも見ていただきたい本なのですが、何しろ値段が12,500円もするので、コレクターの方や大のギター好きに限られるでしょう。ともかく情報をHOBNOBのホームページ( http://hobnob.jp )のinformationのコーナーに乗せましたので、興味ある方はどうぞ。
 なお、写真集には僕のギター数本と、最後の方に寄稿文も少しだけ載っています。

インランド・エンパイア

2007-09-16 | 映画・演劇
 「観る者は、直観力を駆使することを恐れてはいけない。とにかく感じ続けること。内にある知識を信じることだ。.....(中略).....シネマは言語を超えたものだ。シネマと音楽は似ていて、美しく知的な旅のできる素晴らしいものだ。言葉なしに語りかける。だから違う世界を開き、ぜひ体験してほしい。」
 昨年のベネチア映画祭で栄誉金獅子賞を受賞することが決まり、『インランド・エンパイア』のプレミアム上映に先立っての記者会見でのデイヴィッド・リンチ監督の言葉です。

 そうだよね、文学的・論理的な解釈をやめて感じ取ればいいんだよね。とでも開き直らざるをえない今日の『インランド・エンパイア』体験でした(笑)
 何しろこの映画の中で、主人公の女優ニッキーが出演することになった映画『暗い明日の空の上で』は、いわく付きのポーランド映画『47』のリメイクという設定で、さらには50年代風の部屋に3人のウサギ人間が登場し、これらの劇中劇が並行して進行する中で現実が映画と重なり、その現実さえ夢なのかどうか分からず、さらにはその全体を見ながら涙を流している謎の女がいて..........
 もう途中からは、というより殆ど最初から、何も考えずにリンチ・ワールドに身を任せていました。

 それにしてもデイヴィッド・リンチの映画は『音』に埋め尽くされています。彼自身が作曲もこなすのですが、過去の音楽を新鮮なシチュエーションで使います。そしてその間を埋めるのがノイズ。導入部からして、古い蓄音機の針がSP盤の溝を走るノイズです。
 彼は絵画の方でも有名で、今年パリのカルティエ財団美術館で3ヶ月近くの長きにわたる展覧会『Air is on fire』が開かれました。これまでの作品の多くを集めた回顧展の様相を呈していたそうで、面白い展覧会だったとの評判です。
 映画が総合芸術だとすると、彼は文字通りの総合芸術家ですね。

 映画の帰りに渋谷に寄ったら、福田康夫氏と麻生太郎氏の街頭演説会の最中で、皮肉なことに安倍首相の街頭演説でさえこれほどは、というほどの集客ぶりでした。
 こちらは“感じる”だけでは済まない世界ですので、しっかり説明をお願いしますね。

オークションの楽しみ方

2007-09-15 | アート
 Yahoo!のおかげで“オークション”の言葉は根付いて来ました。この誰でも参加できるWEBでの気軽なオークションを経験した人は多いことでしょう。逆に本来のちゃんとした競売場でオークションを経験したという人は少ないんじゃと思います。
 イギリスにはクリスティーズとサザビーズという世界の二大オークションハウスがあります。僕は一度だけ、ビートルズのサイン入り写真を入手するために委託でクリスティーズのオークションに参加したことがありますが、その時は僅差で落札に失敗しました。

 ポップ・アーティスト関連グッズも当然僕等にしてみたらそれなりに高い金額の商品になりますが、本来のオークション対象である絵画と来たら、もう桁が違う別世界の話になってしまいます。
 ただ、この手の届かない世界の楽しみ方があります。下見会に出かけるのです。どのオークションハウスも競売に先立って作品を下見することができるので、ここでは間近で高額の作品を観ることができます。
 さて、どれを買おうか、これはちょっとうちには合わないかなぁ、なんてほんの束の間、空想の世界を遊ぶこともできます(笑)

 クリスティーズやサザビーズほどではないにしろ、日本でもオークションを楽しむことはできます。今日は銀座の画廊での下見会に出かけました。
 ピカソ、ピサロ、シャガールあたりが目玉の下見会でしたが、作品の中ではミロの墨を使った絵がうちの壁に合うかなと感じました(笑)
 佐伯祐三のごくごく小さい作品があったので、もしかして無理をしたら、なんてとんでもないことを考えましたが、“無理”を何乗もしないとやっぱり無理な金額でした(笑)

 ところで、数年前にクリスティーズとサザビーズの間で価格操作の談合があったとの疑惑が持ち上がり、結局双方の幹部がそれを認めるという騒ぎがありました。
 ライバルに見える二大勢力が、結託するとこんな結果も招くのだと認識しました。

 総裁選に忙しい自民党ですが、新総裁のもとで民主党と国民のために良い意味での競争をして欲しいものです。決して裏で密約なんてことのないように!

武道教育

2007-09-14 | スポーツ
 久しぶりに病院にお世話になりました。足首に水がたまって、それほどの痛みはないのですが、何しろ靴が窮屈になるくらいに膨らんでしまったのです。
 検査の結果、骨にも異常はなく、ガングリオンでもなく、単純に炎症で水がたまったのだろうということで、注射で水を抜いて様子を見ることにしました。

 丁度正座をすると圧迫される部位に当たるので、お医者さんに「武道でもやってるの?」と訊かれました。僕の足にはけっこうきつい座りダコがあるのです。事実子供の頃は剣道をやっていましたが、それほど長い期間ではありません。だのに、やっぱり座るとなると正座をしてしまうんですね。決して普段の姿勢がいいわけじゃないんですが。
 小さな頃に習慣づけられたことはなかなか簡単には忘れないんですね。

 そう言えば、今後の教育に剣道なり柔道なり、日本の武道を取り入れようという動きがありますね。僕は個人的には武道は好きですが、ことこれが教育という形で押し付けられるということには、どうにも抵抗があります。
 別に日本の伝統的なものに限らずどんなスポーツでも、何かを突き詰めて行けば、それなりに精神的に得るものはあるわけで、むしろ押し付けることによってスポーツ自体を嫌う子供が増えないようにしてもらいたいものです。

 それはそれとして、剣道や柔道から新しいスターが出てくると嬉しいですけどね。きっと女性でしょうが。

 

チズハム

2007-09-13 | 日常
 いやぁ、懐かしいなぁ!と言っても、ある程度の年齢の人じゃないと分からないかも。丸美屋のふりかけ『チズハム』が復刻していたんですね。
 2000年に『のりたま』や『すきやき』の復刻版が出たという話は聞いたことがあるような気がしますが、その時もこの『チズハム』の名前は聞かなかったので、やっぱりマイナーな商品だったんだな、と思っていたのですが。
 事実、当時あまり他の人の受けはよくなかったんですよ。『のりたま』が純和風で、ご飯にぴったりの味だとすると、やはり『チズハム』は異端児でしたからね。特にチーズ自体がまだ日本人にあまり受け入れられてなくて、というかチーズ自体の種類があまりなかった時代ですから、こんな洋風なものをご飯にかけて食べるなんて習慣は根付かなかったんでしょう。

 考えてみたら、今でこそ当たり前のように味わっていますが、子供の頃初めて味わってショックだった飲食物ってけっこうありますよね。
 例えば、コーラ。あの臭いと炭酸の強さにむせかえりながら、それでも子供心にアメリカ文化を味わって、ちょっとおとなになった気分で嬉しかったです。コーヒーにしてもそうだったかもしれない。
 そして少し違うけれど、何であんなものが美味しいんだろうと思っていたビール。人間って子供とおとなでは全然味覚が違うんだと思い知りますよね(笑)

 それにしても最近ではどのジャンルの飲食品も種類が増えて、本来の味とは違うところで差別化を図らなければならなくなっていますね。コーラにしても、ビールにしてもカロリーの少ないのを売り物にしたり、ポリフェノールが多いのを謳うコーヒーだったり。大体が健康とは切り離せないようです。

 チズハムが現役だった頃なんて、余計な心配をしなくても、おかずがそんなにあったわけでなく、むしろふりかけそのものがおかずのひとつとして大切な時代だったんですよね。グリコのコマーシャルだって誇らしげにカロリーの高さをメッセージする“一粒300メートル”でしたしね。
 食べ物を考える時、今の時代が幸せなのかどうか、ちょっと考えてしまいます。

タイミング ~ 安倍首相の辞任表明

2007-09-12 | 日常
 世の中にはそれほど痩せたい人が多いのか、ダイエットと名の付く様々な方法が溢れかえってます。その中に“タイミング・ダイエット”というのがあります。
 理屈としてはこうです。人間の体にはリズムがあって、痩せにくいリズムの時(ムダどき)には何をしてもダメで、逆に痩せ易いリズムの時(ヤセどき)には少しの努力で確実に痩せることができる。この“ムダどき”“ヤセどき”のタイミングをしっかり分かれば、特に食事を減らすなどの無理をしなくても痩せられる、ということなのです。
 ただ、このリズムというのが、個々の人の環境や体調で大きく変わるので、一概に理論どおりにはいかないとのことで、結局よく分かりません。

 さて、この人の場合、辞任のタイミングは適切なものだったのでしょうか?
 おそらくニュースを聞いた大抵の人が驚いたことでしょう。安倍首相の辞任表明です。もっとも外遊前からの表情を見ていると、もう精気がなくて、辞めること自体は間違いないなとは思っていました。あの特措法に関する発言にしても、とにかく辞める理由がなんとか欲しいという感じがして仕方なかったです。
 でも所信表明が終わってすぐのこのタイミングとはさすがに思いませんでした。

 今日の辞任表明にしても、かつての発言と辻褄の合わないことをたくさん言っているという認識が本人にあるのでしょうか。
 小沢さんとの会談を断られたからという直接原因の説明にしても非常に幼稚で、何だか自分は悪くないのに、○○ちゃんが××してくれなかったから、みたいな子供じみた言い訳を感じて、聞いているこちらが恥ずかしくなるくらいです。

 それにしても、辞任の報道が伝わった瞬間から東証の平均株価が100円ほど値を上げたというのが、いかにこの人が辞めるのを周りが期待していたかが分かって悲しいものがあります。
 ただ、その後は上げ幅が急速に縮小してマイナスに転じています。当然のことながら、冷静に考えると、ここから起こる政局の不安定化が株にも悪い影響を与えると推測するのが投資家としては当然でしょう。

 以前、細川内閣の時代に彼がやはり首相の座からいきなり降りてしまいました。そして今度は安倍さん。やはりお坊ちゃんはダメか、と世間から言われることでしょう。
 僕は生まれや育ち自体でその人に偏見を持ちたくはありません。お坊ちゃんはお坊ちゃんで、苦労した叩き上げの人とは違う視点が持てて、それも良いことがあるだろうとは思ってます。
 しかし、こうして簡単に責任を放棄する姿を見ると、やはり何にも周りのことが見えずに自分中心なんだな、と思ってしまいます。

 それにしてもどうしてこのタイミングなんでしょう。考えてみたら、彼はずっとタイミングというものを誤ってばかりいる印象が付きまといます。
 もしかして、音楽をやっても外したりするのでしょうか(笑)

サイトのメジャー化

2007-09-11 | 日常
 (昨日書いた)オフ・ブロードウェイがメジャーになってくるに連れて、実験的な試みが薄くなってくるように、WEBサイトの世界でも同じようなことが起こっています。
 立ち上げの時点では、尖っていて面白いサイトだなと思っていると、たちまち皆に知られる有名なサイトになり、やがて膨大な会員数を誇る一大企業になったりするケースがありますよね。

 あ、その前にひとつ書いておくと、ドッグイヤーと言われるこの業界で働く彼等のスピード感はやはりすごいものがあります。プランが出来てサイト立ち上げまでに要する時間はものすごく短いです。
 でもまぁ言い方を変えると、とりあえず立ち上げて、利用者の反応とかも見ながら、少しずつ変えて行けばいいや、というくらいの姿勢にも見えます。したがって最初はバグも多いのですが、それさえも利用者の指摘で段々に直して行くということが当初は許されていたのです。

 新しいサイトに最初に飛びつく層はそれなりにWEBの技術に長けた少数の人達ですが、一旦サイトが有名になってしまうとたくさんの数の一般の人達に対して責任も負うし、広く受けるサイトにしないと経済構造が維持できなくなるので、必然的に内容は誰にでも受ける最大公約数的なものになるし、バグなんて許されないので解消するために立ち上げまでの時間がかかることになります。

 そしてもうひとつは人の問題。ベンチャーとして立ち上げる頃は少数の優秀な技術者もしくはアイデアマンの集まりが、それぞれに好きなことをやっていれば成り立った世界が、会社が大きくなると個人の集合では成り立たず、どうしても組織として動くことが必要になって来ます。さてそうした時に、従来のような面白いものを早く立ち上げることができるかが、それからの成長を占うのでしょう。

 一旦落ち着いたかと思ったWEBの世界ですが、世界中に目を向けるとまだまだ面白いものが毎日立ち上がってますね。それらがこれからどういう経緯を辿るのか楽しみです。