HOBNOBlog

ロンドンから徒然に

サイトのメジャー化

2007-09-11 | 日常
 (昨日書いた)オフ・ブロードウェイがメジャーになってくるに連れて、実験的な試みが薄くなってくるように、WEBサイトの世界でも同じようなことが起こっています。
 立ち上げの時点では、尖っていて面白いサイトだなと思っていると、たちまち皆に知られる有名なサイトになり、やがて膨大な会員数を誇る一大企業になったりするケースがありますよね。

 あ、その前にひとつ書いておくと、ドッグイヤーと言われるこの業界で働く彼等のスピード感はやはりすごいものがあります。プランが出来てサイト立ち上げまでに要する時間はものすごく短いです。
 でもまぁ言い方を変えると、とりあえず立ち上げて、利用者の反応とかも見ながら、少しずつ変えて行けばいいや、というくらいの姿勢にも見えます。したがって最初はバグも多いのですが、それさえも利用者の指摘で段々に直して行くということが当初は許されていたのです。

 新しいサイトに最初に飛びつく層はそれなりにWEBの技術に長けた少数の人達ですが、一旦サイトが有名になってしまうとたくさんの数の一般の人達に対して責任も負うし、広く受けるサイトにしないと経済構造が維持できなくなるので、必然的に内容は誰にでも受ける最大公約数的なものになるし、バグなんて許されないので解消するために立ち上げまでの時間がかかることになります。

 そしてもうひとつは人の問題。ベンチャーとして立ち上げる頃は少数の優秀な技術者もしくはアイデアマンの集まりが、それぞれに好きなことをやっていれば成り立った世界が、会社が大きくなると個人の集合では成り立たず、どうしても組織として動くことが必要になって来ます。さてそうした時に、従来のような面白いものを早く立ち上げることができるかが、それからの成長を占うのでしょう。

 一旦落ち着いたかと思ったWEBの世界ですが、世界中に目を向けるとまだまだ面白いものが毎日立ち上がってますね。それらがこれからどういう経緯を辿るのか楽しみです。