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ロンドンから徒然に

タイミング ~ 安倍首相の辞任表明

2007-09-12 | 日常
 世の中にはそれほど痩せたい人が多いのか、ダイエットと名の付く様々な方法が溢れかえってます。その中に“タイミング・ダイエット”というのがあります。
 理屈としてはこうです。人間の体にはリズムがあって、痩せにくいリズムの時(ムダどき)には何をしてもダメで、逆に痩せ易いリズムの時(ヤセどき)には少しの努力で確実に痩せることができる。この“ムダどき”“ヤセどき”のタイミングをしっかり分かれば、特に食事を減らすなどの無理をしなくても痩せられる、ということなのです。
 ただ、このリズムというのが、個々の人の環境や体調で大きく変わるので、一概に理論どおりにはいかないとのことで、結局よく分かりません。

 さて、この人の場合、辞任のタイミングは適切なものだったのでしょうか?
 おそらくニュースを聞いた大抵の人が驚いたことでしょう。安倍首相の辞任表明です。もっとも外遊前からの表情を見ていると、もう精気がなくて、辞めること自体は間違いないなとは思っていました。あの特措法に関する発言にしても、とにかく辞める理由がなんとか欲しいという感じがして仕方なかったです。
 でも所信表明が終わってすぐのこのタイミングとはさすがに思いませんでした。

 今日の辞任表明にしても、かつての発言と辻褄の合わないことをたくさん言っているという認識が本人にあるのでしょうか。
 小沢さんとの会談を断られたからという直接原因の説明にしても非常に幼稚で、何だか自分は悪くないのに、○○ちゃんが××してくれなかったから、みたいな子供じみた言い訳を感じて、聞いているこちらが恥ずかしくなるくらいです。

 それにしても、辞任の報道が伝わった瞬間から東証の平均株価が100円ほど値を上げたというのが、いかにこの人が辞めるのを周りが期待していたかが分かって悲しいものがあります。
 ただ、その後は上げ幅が急速に縮小してマイナスに転じています。当然のことながら、冷静に考えると、ここから起こる政局の不安定化が株にも悪い影響を与えると推測するのが投資家としては当然でしょう。

 以前、細川内閣の時代に彼がやはり首相の座からいきなり降りてしまいました。そして今度は安倍さん。やはりお坊ちゃんはダメか、と世間から言われることでしょう。
 僕は生まれや育ち自体でその人に偏見を持ちたくはありません。お坊ちゃんはお坊ちゃんで、苦労した叩き上げの人とは違う視点が持てて、それも良いことがあるだろうとは思ってます。
 しかし、こうして簡単に責任を放棄する姿を見ると、やはり何にも周りのことが見えずに自分中心なんだな、と思ってしまいます。

 それにしてもどうしてこのタイミングなんでしょう。考えてみたら、彼はずっとタイミングというものを誤ってばかりいる印象が付きまといます。
 もしかして、音楽をやっても外したりするのでしょうか(笑)