HOBNOBlog

ロンドンから徒然に

チズハム

2007-09-13 | 日常
 いやぁ、懐かしいなぁ!と言っても、ある程度の年齢の人じゃないと分からないかも。丸美屋のふりかけ『チズハム』が復刻していたんですね。
 2000年に『のりたま』や『すきやき』の復刻版が出たという話は聞いたことがあるような気がしますが、その時もこの『チズハム』の名前は聞かなかったので、やっぱりマイナーな商品だったんだな、と思っていたのですが。
 事実、当時あまり他の人の受けはよくなかったんですよ。『のりたま』が純和風で、ご飯にぴったりの味だとすると、やはり『チズハム』は異端児でしたからね。特にチーズ自体がまだ日本人にあまり受け入れられてなくて、というかチーズ自体の種類があまりなかった時代ですから、こんな洋風なものをご飯にかけて食べるなんて習慣は根付かなかったんでしょう。

 考えてみたら、今でこそ当たり前のように味わっていますが、子供の頃初めて味わってショックだった飲食物ってけっこうありますよね。
 例えば、コーラ。あの臭いと炭酸の強さにむせかえりながら、それでも子供心にアメリカ文化を味わって、ちょっとおとなになった気分で嬉しかったです。コーヒーにしてもそうだったかもしれない。
 そして少し違うけれど、何であんなものが美味しいんだろうと思っていたビール。人間って子供とおとなでは全然味覚が違うんだと思い知りますよね(笑)

 それにしても最近ではどのジャンルの飲食品も種類が増えて、本来の味とは違うところで差別化を図らなければならなくなっていますね。コーラにしても、ビールにしてもカロリーの少ないのを売り物にしたり、ポリフェノールが多いのを謳うコーヒーだったり。大体が健康とは切り離せないようです。

 チズハムが現役だった頃なんて、余計な心配をしなくても、おかずがそんなにあったわけでなく、むしろふりかけそのものがおかずのひとつとして大切な時代だったんですよね。グリコのコマーシャルだって誇らしげにカロリーの高さをメッセージする“一粒300メートル”でしたしね。
 食べ物を考える時、今の時代が幸せなのかどうか、ちょっと考えてしまいます。