goo blog サービス終了のお知らせ 

ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

松葉沢ダム

2016-05-17 13:00:00 | 新潟県
2016年5月14日 松葉沢ダム
 
松葉沢ダムは新潟県十日町市上野甲の信濃川水系小海川にある農地防災・灌漑目的のアースフィルダムです。
十日町市の旧川西町では農地の大半が信濃川左岸の河岸段丘上に位置し、眼下の信濃川の水を得ることができずその水源は支流の小河川に依存せざるを得ませんでした。
1970年代より川西土地改良区管内の河川ごとにダム建設事業が順次着手され5基のダムが建設されました。
松葉沢ダムは農水省の補助を受けた県営松葉沢地区防災ダム事業で、既存の松葉沢溜池を再開発しダム化、2006年(平成18年)に竣工しました。
完成後は川西土地改良区が管理を受託し174ヘクタールの農地に灌漑用水を供給するとともに、181ヘクタールの農地防災を担っています。
 
ダムは国道252号沿いにあり、ダムに沿って駐車スペースもあるのでアプローチは簡単です。
 下流から
 
ちょっと長めの洪水吐導流部
 
下流面
雪国といえどもさすがに5月になると草が伸びてきます。
 
天端は立入禁止です。
 
上流面はコンクリートで補強され青い字で松葉沢ダムのペイントが施されています。
 
右岸の洪水吐
 
洪水吐の隣に斜樋があります。
 
(追記)
松葉沢ダムには農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
3286 松葉沢ダム(0383)
新潟県十日町市上野甲
信濃川水系小海川
FA
24.5メートル
78メートル
171千㎥/157千㎥
川西土地改良区
2006年
◎治水協定が締結されたダム

城川ダム

2016-05-17 11:00:00 | 新潟県
2016年5月14日 城川ダム
 
城川ダムは左岸が長野県十日町市室野、右岸が同市福島の信濃川水系城川にある新潟県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
城川は本流の渋海川との合流地点での洪水が多い一方、流域では上水道水源を深井戸や河川表層水に依存し安定した水源確保が求められていました。
県は新たに創設された建設省(国交省)の小規模ダム補助事業である生活貯水池事業を活用したダム建設に着手し1996年(平成8年)に竣工したのが城川ダムで、城川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得灌漑用水への補給、十日町市室野地区への上水道用水の供給を目的として運用されています。
 
下流から
堤高21.7メートル、堤頂長81.5メートルの小さなダム。


洪水吐はクレスト自由越流頂4門、自然調節式オリフィス1門のゲートレス。
もう少し寄りたいけどこの先は立ち入り禁止。


サイズはミニチュアですが、がっつりした導流壁が無骨さを際立たせています。


左岸ダムサイトの管理棟
職員の常駐はありません。


記念碑。


天端は徒歩のみ開放、と言っても対岸まで100メートルもありません。


減勢工と放流設備


総貯水容量はわずか29万7000立米。


上流面。


これで常時満水位
手前はフローティング式の取水設備。


 (追記)
城川ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
3009 城川ダム(0380) 
左岸 新潟県十日町市室野
右岸      同市福島
信濃川水系城川
FNW
21.7メートル
85.5メートル
297千㎥/269千㎥
新潟県土木部
1996年
◎治水協定が締結されたダム

留山ダム

2016-05-17 10:00:00 | 新潟県
2016年5月14日 留山ダム
 
留山ダムは新潟県十日町市松之山天水越の信濃川水系留山川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
当地は水利に乏しく小さなため池や小河川、渓流を水源とする天水田が大半で、干ばつが常習化していました。
このような状況を打開するため1980年(昭和55年)より農水省の補助を受けた県営かんがい排水事業松里地区が着手され、その灌漑用水源として1988年(昭和63年)に竣工したのが留山ダムです。
運用開始後は松里地区土地改良組合が管理を受託し約330ヘクタールの水田に灌漑用水を供給しています。
事業の完了により当地区生産の米は「天水コシヒカリ」のブランドで高い評価を受けています。
 
当初南の津南側からアプローチしましたがダム湖への道がダートのため断念、北の天水越に回り込んでようやくダムに到着できました。
ダム下から
向って右手に洪水吐斜水路、堤高28.8メートル、3段の堤体はきれいに草が刈られています。


左岸から
ダム下の金属製蓋の下に調圧水槽があります。


左岸洪水吐脇の記念碑。


事業説明板。


横越流式洪水吐。


延長120メートルを超える長い斜水路。


洪水吐は石敷で護岸。


上流面もロック材で護岸
対岸に管理事務所と斜樋があります。


天端から
調圧水槽からは幹線水路で受益農地に導水されます。


総貯水容量42万5000立米の貯水池。


管理事務所
職員の常駐はありません。
豪雪地帯らしく落雪目的で屋根は傾斜


多孔式の斜樋。


天端標高は730メートル
文字通り山中に佇む水源といった風情です。
ダムへの道中に続く天水島や天水越の棚田の命の綱となるダムです。
 
0786 留山ダム(0379)
新潟県十日町市松之山天水越
信濃川水系留山川
28.8メートル
135メートル
425千㎥/418千㎥
松里土地改良組合
1988年

高野山ダム

2016-05-16 15:00:00 | 新潟県
2016年5月14日 高野山ダム
 
高野山(こうのやま)ダムは新潟県中魚沼郡津南町結東にある東京電力リニューアルパワー(株)が管理する発電目的のアスファルトフェイシングフィルダムです。
大正期より中津川流域で電源開発を進めていた信越電力(株)によって1924年(大正13年)に中津川第一発電所の上部調整池として建設され、当初の高野山ダムは発電用としては日本初の本格的バットレスダムだったといわれています。
日本発送電による接収ののち電気事業再編政令で事業を継承した東京電力は、中津川流域の発電再開発を進め1971年(昭和46年)に表面アスファルト遮水壁型フィルダム、いわゆるアスファルトフェイシングフィルダムとして現在の高野山ダムが竣工しました。
ここで取水された水は約1.2キロの導水路で中津川第一発電所に送られ有効落差400メートル超を生かして最大12万6000キロワットの水路式発電を行っています。
 
 中津川第一発電所と高野山ダムは直線距離では2キロも離れていませんが、間には標高差400メートルを超える河岸段丘が横たわりダムに向かうには大きく迂回する必要があります。
 
城原ダムから妙法育成牧場を抜け高野山ダムに到着しましたが、取水口のある右岸側への道は立入禁止です。
 
インレットへの道もゲートが閉まっていましたが、ゲートの隙間から切明からの導水路を見ることができました。
 
左岸に回り込むと天端の脇に出ることができました。
下流面はロックフィルになっています。
 
天端もアスファルト舗装されていますが立ち入りできません。
 
アスファルトで遮水処理された上流面です。
 
 
やぶを漕いで対岸の建物が見える場所へ
たぶん管理事務所と思われます。
 
切明からの導水路の流入口
この向こう側に取水口があると思われます。
 
高野山ダムから送水される中津川第一発電所です。
発電所背後の河岸段丘との標高差は400メートル以上あります。
上からの水圧鉄管が高野山ダムからの水路です。
 
水圧鉄管上部のズームアップ
この奥2キロほどに高野山ダムがあります。
 
標高差400メートルを超える標高差の水圧鉄管は圧巻です。
これを大正末期に建設した技術には舌を巻くばかり。
 
0759 高野山ダム(0377)
新潟県中魚沼郡津南町結東
信濃川水系中津川
FA
33メートル
380メートル
578千㎥/560千㎥
東京電力リニューアブルパワー(株)
1924年 高野山ダム竣工(バットレスダム)
1971年 高野山ダム再開発竣工(アスファルトフェイシングフィルダム)

城原ダム

2016-05-16 14:00:00 | 新潟県
2016年5月14日 城原ダム
 
城原ダムは新潟県中魚沼郡津南町谷内の信濃川水系横平川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
苗場山北麓には中津川の浸食によって形成された広大な河岸段丘が広がり、水利に乏しいことから農地開発には灌漑施設の整備が必須となっていました。
1970年(昭和45年)より農水省による国営苗場山麓第一地区総合農地開発事業が着手され、その中核施設として1994年(平成6年)に竣工したのが城原ダムです。
運用開始後は津南郷土地改良区が管理を受託し、約750ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
 
堤頂長は662メートル
遮水性の低い地質のため、三方を堤体とした貯水池となっています。
 
ちょうど田植え時期のため水位が下がっています。
ギザギザの形状が面白い
 
洪水吐
 
洪水吐導流部
 
堤体下流面
草が生えているのでわかづらいが石が積まれています。
 
一見ロックフィルダムのようです。
下の建物は揚水機場
 
上流面もロックで補強されています。
 
ダム周辺にはきれいに整地された水田が広がり、水が張られ田植えの準備は万端
城原ダムは周辺の農業の要です。
 
0779 城原ダム(0376)
新潟県中魚沼郡津南町谷内
信濃川水系横平川
27.4メートル
662メートル
1200千㎥/1170千㎥
津南郷土地改良区
1994年

穴藤ダム

2016-05-16 13:00:00 | 新潟県
2016年5月14日 穴藤ダム
 
穴藤(けっとう)ダムは左岸が新潟県中魚沼郡津南町穴藤、右岸が同町秋成の信濃川水系中津川にある東京電力リニューアブルパワー(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
豪雪地帯を集水域として包蔵水力が豊富な中津川では大正期より信越電力(株)による電源開発が進められ中津川第1~第3発電所が建設されました。
これらの発電施設は東京電燈(株)に併合されたのち日本発送電の接収を経て、戦後の電気事業再編政で東京電力が事業を継承しました。
同社は高度成長期の電力需要増大に対処するため各地で既設発電施設の増強を進めますが、その一環として1972年(昭和47年)に建設されたのが穴藤ダムです。
ここで取水された水は中津川第二発電所に送られ最大2万2500キロワットのダム水路式発電を行うとともに、ダム直下にある中津川第一発電所の出力調整による水位変動を緩和する逆調整池としての役割も担っています。
 
 国道405号を秋山郷方面に向かうと右手に穴藤ダムが見えてきます。

堤体は右岸が屈曲、一方ゲートは左岸に偏った特徴的な構造。
豪雪地帯ということで、ゲートハウスの屋根は雪落としのためダム湖側に傾斜しています。


ダム直下に中津川第1発電所がありますが穴藤ダムと直接的な水のやり取りはありません。
左岸に取水ゲートがあり、発電所左手の建屋には調圧目的のバルブが内蔵されています。


取水ゲート
直下の第一発電所ではなく、約7キロ下流の第二発電所向けの取水ゲートです。

水のやり取りはないとはいえ、どうしても第一発電所に目が向きます。
ダム左岸には苗場山麓特有の河岸段丘が続き400メートル超の落差を利用し最大12万6000キロワットの発電を行います。


右手は1924年(大正13年)竣工の1~3号機
左手は1971年(昭和46年)に増設された4号機。
この増設に併せ穴藤ダムが建設されるとともに高野山ダムが再開発されました。


水圧鉄管の上段
落差400メートルを超える水圧鉄管は迫力十分、よくぞ千切れないものだと感心。
上部槽の奥に
高野山ダムがあります。


天端。

下流の眺め。

ダム湖は総貯水容量63万立米。

親柱の穴藤ダムの銘板。

左岸下流から
ダムの堤高は55.3メートルですが、減勢工からゲートハウスまでは20メートルあるかどうか?
基礎岩盤が相当深いようです。


ダムで取水された水は第一発電所の放流水と併せて第二発電所に送られます。


(追記)
穴藤ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
0760 穴藤ダム(0375)
左岸 新潟県中魚沼郡津南町穴藤
右岸         同町秋成
信濃川水系中津川
55.3メートル
130メートル
630千㎥/580千㎥
東京電力リニューアブルパワー(株)
1972年
◎治水協定が締結されたダム

田瀬ダム

2016-05-11 21:00:00 | 岩手県
2016年5月4日 田瀬ダム
 
田瀬ダムは岩手県花巻市東和田町田瀬の北上川水系猿ヶ石川にある国交省東北地方整備局が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
ダム建設事業としては1941年(昭和16年)に内務省直轄事業として着手されますが、戦争激化により中断、戦後北上特定地域総合開発計画(KVA)の一環として、再着手され日本最初の建設省(現国交省)直轄ダムとして1954年(昭和29年)に完成しました。
特定多目的ダム法施行前ということで、ダムの括りとしては兼用工作物となります。
田瀬ダムは猿ヶ石川および北上川の洪水調節、稗和地区および江刺地区の約6000ヘクタール(完成当時は9500ヘクタール)への灌漑用水の供給、電源開発東和発電所での最大2万7000キロワットのダム水路式発電を目的としています。
洪水調節については北上川ダム統合管理事務所で四十四田ダム御所ダム湯田ダム胆沢ダム(再)とともに統合管理されています。
 
ダム湖の田瀬湖は関係自治体等によりレクリエーション施設の整備が進められダム湖百選に選ばれているほか、
2021年(令和3年)には『北上川上流総合開発ダム群』として土木学会選奨土木遺産に選定されました。
 
今回は釜石道の東和インターから県道284号~178号経由でダム左岸上流側からアプローチしました。
ダム湖(田瀬湖)上流から
クレストに6門のラジアルゲート。
 
ダム左岸に管理事務所と駐車場があります。
左岸から。
 
左岸に展望台があり下流側から俯瞰します。
逆光になってしまいました。
 
建設当時の常用放流設備は部分開放ができませんでした。
そこで1998年(平成10年)に既設堤体に5メートルの穴を削孔して新たな常用放流設備を設置しました。
 
減勢工に並ぶ十字ブロック。
 
天端にあるガントリークレーン
 
天端は県道178号が通っています。
 
右岸から
 
取水棟を遠望
 
こちらは灌漑用水の斜樋。
 
戦時中に着工され戦中及び戦後の建設中断をはさんで1953年にようやく完成した苦難のダム。
建設の苦難は三船敏郎主演の映画『激流』の舞台にもなりました。
堤体を刳り貫いて付加された常用放流設備など構造的には見どころたっぷりのダムですが、下流が立ち入り禁止で見学ポイントが限定されているのが玉にキズ。
田瀬ダムの訪問で北上川5大ダムをすべて見学することができました。
 
追記
田瀬ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0238 田瀬ダム(0373)
岩手県花巻市東和町田瀬
北上川水系猿ヶ石川
FAP
81.5メートル
320メートル
146500千㎥/101800千㎥
国交省東北地方整備局
1954年
◎治水協定が締結されたダム

徳水園

2016-05-09 17:00:00 | 円筒分水工
2016年5月3日 徳水園
 
徳水園は内円筒24メートルに及ぶ日本最大の円筒分水工で、胆沢平野土地改良区が管理をしています。
胆沢川右岸には胆沢扇状地が広がりそれぞれ400年以上の歴史を持つ寿安堰と茂井羅堰という二つの堰が灌漑水源となってきました。
ところが二つの堰が近接していたことからそれぞれの受益者の間で水を巡る争いが絶えず、二つの堰に平等に分水するために建設されたのがこの分水工です。
 
胆沢ダム(再)の完成により、ようやく水を巡る懸念は払しょくされ円筒分水である必然性はなくなりましたが、先人の苦労と水の恩恵を忘れないためにこの分水工はこれからも存在続けるということです。
 
徳水園は国道397号沿いにあり、駐車場も完備しています。
分水工を高所から俯瞰できるように設計されています。
 
内円筒24メートル
奥のトイレと比較すればこの分水工の大きさがわかるでしょう。
 
円筒中央部はまるで煮立った五右衛門ぶろです。
 
 
初めて目にする円筒分水工、それが日本最大規模なんだからびっくり仰天。
完成に至る歴史を知ると、水のありがたみを実感するばかり、そんな徳水園円筒分水工です。
 
徳水園
岩手県奥州市胆沢区若柳
北上川水系胆沢川
全周溢流式
円筒分水工
内円筒24メートル
分配数2
胆沢平野土地改良区
1958年

胆沢ダム(再)

2016-05-09 14:50:00 | 岩手県
2016年5月3日 胆沢ダム(再)
 
胆沢ダム(再)は岩手県奥州市胆沢区若柳の北上川水系胆沢川にある国交省東北地方整備局が管理する多目的ロックフィルダムです。
北上川総合開発事業(KVA)の一環として1953年(昭和28年)に北上川の主要支流である胆沢川に石渕ダムが建設されましたが、灌漑重視で建設され洪水調節容量が小さかったことから異常洪水時防災操が頻発、ダム再開発による洪水調節機能の強化が迫られました。
そして2013年(平成28年)に石渕ダムを取り込む形で新たに建設されたのが胆沢ダム(再)です。
胆沢ダム(再)は国交省直轄事業で建設された特定多目的ダムで、胆沢川および北上川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、胆沢川流域農地への新規灌漑用水の供給、奥州市への上水道用水の供給、電源開発(株)胆沢第一発電所での最大1万4200キロワットのダム式発電を目的としているほか、河川維持放流を利用して岩手県企業局胆沢第三発電所で最大1500キロワットの小水量発電を行っています。
洪水調節については北上川ダム統合管理事務所で四十四田ダム御所ダム田瀬ダム湯田ダムとともに統合管理されています。
 
胆沢ダムは堤高127メートル(東北第1位)、堤頂長723メートル、堤体積1350万立米(全国第3位)を誇る日本有数の巨大ロックフィルダムで、日本ダム協会により日本100ダムに選ばれているほか、ダム湖に沈んだ石淵ダムは2021年(令和3年)に『北上川上流総合開発ダム銀』として土木学会選奨土木遺産に選定されました。
 
国道397号を西に向かうと正面に胆沢ダムの巨大な堤体が見えてきます。
左岸に駐車場があり車を止めて見学開始です。
延々と続くロックフィルは圧巻。
 
奥にゲートを備えた独特の洪水吐
融雪放流が行われています。
 
洪水吐のスケールもケタ違い。
 
4段の副ダムを備える減勢工
右手は胆沢発電所。
 
天端から洪水吐
奥はインクライン。
 
右岸の取水棟
 
右岸から減勢工と発電所。
 
右岸から
堤体のウエーブが独特。
堤頂長723メートル、往復すれば約1.5キロ~。
 
下流から遠望。
 
右岸展望台から俯瞰。
 
とにかくスケールの大きさが際立つロックフィル。
そんなダムを俯瞰できる展望台があるのがうれしい。
今回はあいにくの曇天だったが、ぜひ晴天の日に焼石連峰とともに眺めてみたい。
 
追記
胆沢ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0277 胆沢ダム(再)(0372)
岩手県奥州市胆沢区若柳
北上川水系胆沢川
FNAWP
127メートル
723メートル
143000千㎥/132000千㎥
国交省東北地方整備局
2013年
◎治水協定が締結されたダム

豊沢ダム

2016-05-09 13:30:00 | 岩手県
2016年5月3日 豊沢ダム
 
豊沢ダムは岩手県花巻市豊沢の北上川水系豊沢川にある灌漑目的の重力式コンクリートダムです。
1941年(昭和16年)に岩手県営事業として着工されましたが、戦中戦後の混乱で事業は中断。
1949年(昭和24年)に国営豊沢川農業水利事業に移管され1961年(昭和36年)に豊沢ダムが竣工しました。
完成後は岩手県農林水産部が管理を受託し、豊沢川土地改良区の約3700ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
総貯水容量2335万6000立米と農業用ダムでは全国屈指の規模を誇っています。
 
県道19号を北上、花巻温泉郷を抜けると豊沢ダム右岸に到着します。
赤いラジアルゲートを3門備えていますが、こちらからは見えません。
 
取水設備
融雪期ということで高い水位になっています。
 
赤く塗られたゲート巻き上げ機。
 
バルブ放流が行われています。
 
減勢工から下流
険しい渓谷になっていてダムを下流から見る場所はなさそう。
 
天端は県道12号が通っており西和賀へ抜ける車がそこそこ通過します。
 
左岸からもゲートが見えそうで見えない。
 
上流から
 
追記
豊沢ダムは洪水調節容量のない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0245 豊沢ダム(0371)
岩手県花巻市豊沢
北上川水系豊沢川
59.1メートル
150メートル
23356千㎥/23257千㎥
岩手県農林水産部
1961年
◎治水協定が締結されたダム

時戸沢溜池

2016-05-09 13:00:00 | 岩手県
2016年5月3日 時戸沢溜池
 
時戸沢溜池は北上市和賀町横川目の北上川水系時戸沢川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には1988年(平成元年)に時戸沢土地改良区の事業で竣工と記されており、国や県の補助を受けた団体営事業で改修、もしくは建設されたものと推察されます。
現在は土地改良区の統合で一帯の溜池ともども岩手中部土地改良区が管理を行っています。
 
ため池への入り口がわからず最寄りの高屋集落で道を聞いて無事到着することができました。
ダムへの道は時戸沢川に沿ったダートの林道のため、高屋集落に車をデポして往復約2キロを歩いての訪問です。
 
溜池としては朝訪問にした橇引沢や千貫石、岩崎農場などに比べるとずいぶん小規模、草も伸び始めています。
 
上流面はコンクリート補強されていますが、こちらも草が伸びています。
 
総貯水容量5万4000立米の小さな溜池です。
 
洪水吐は越流しています。
 
洪水吐は近年改修されたようでコンクリートがまだ新しい。
 
左岸に斜樋がありますが、草が深く行くのはやめます。
 
0228 時戸沢溜池(0370
ため池コード 320610048
岩手県北上市和賀町横川目
北上川水系時戸沢川
16メートル
105メートル
54千㎥/54千㎥
岩手中部土地改良区
1988年

湯田ダム

2016-05-09 12:45:00 | 岩手県
2016年5月3日 湯田ダム
 
湯田ダムは岩手県和賀郡西和賀町杉名畑の北上川水系和賀川にある国交省東北地方整備局が管理する多目的重力式アーチダムです。
北上特定地域総合開発計画(KVA)によって1964年(昭和39年)に建設された特定多目的ダムで、和賀川および北上川の洪水調節、和賀川流域4市町約2700ヘクタールの農地への灌漑用水の供給、岩手県企業局仙人発電所(最大3万7600キロワット)及び東北自然エネルギー(株)和賀川発電所(最大1万7500キロワット)でのダム水路式発電を目的としています。
洪水調節については北上川ダム統合管理事務所で四十四田ダム御所ダム田瀬ダム胆沢ダム(再)とともに統合管理されています。
ダムは日本100ダムに選ばれているほか、錦秋湖と命名されたダム湖はその名の通り紅葉の名所として知られ、湖畔にはハイウエイオアシスを併設した秋田道錦秋湖SAなどが設置されこちらもダム湖百選に選ばれています。
また2021年(令和3年)には『北上川上流総合開発ダム群』として土木学会選奨土木遺産に選定されました。
 
国道107号を西に向かい、当楽トンネルを抜けると左手に湯田ダムが姿を見せます。
ダムサイトの駐車場に車を止めてスノーシェッドに沿って国道を戻ると湯田ダムを正面から見ることができます。
これまで見たことがない複雑な造形が巨大なすり鉢の中におさまっています。
 
全体だけではなく個々のパーツも個性的。
 
丸みを帯びたクレストゲートからの導流部とジャンプ台式減勢工
直線的でいかついコンジット。
 
ジャンプ台減勢工をズームアップ。
 
上流から
下流から眺める姿とは全くの別人です。
 
左岸天端から
 
減勢工と副ダム。
 
ジャンプ台をゲート越しに。
 
取水設備とインクライン。
 
右岸から。
 
コンジットゲートズームアップ。
 
追記
湯田ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0247 湯田ダム(0369)
岩手県和賀郡西和賀町杉名畑
北上川水系和賀川
FAP
GA
89.5メートル
265メートル
114160千㎥/93710千㎥
国交省東北地方整備局
1964年
◎治水協定が締結されたダム

石羽根ダム

2016-05-09 12:30:00 | 岩手県
2016年5月3日 石羽根ダム
 
石羽根ダムは左岸が岩手県来北上市和賀町横川目、右岸が同町岩沢の北上川水系和賀川にある東北自然エネルギー(株)が管理する発電目的の重力式コンクリート・フィル複合ダムでです。
1954年(昭和29年)に非鉄金属メーカーだった当時の日本電興(のちの日本重化学工業)の自家用発電施設として建設され、石羽根発電所で最大1万700キロワットのダム式水力発電が開始されました。
石羽根ダムは左岸が重力式コンクリート、右岸がアースフィルダムとなっており竣工ベースでは日本最最古のフィルコンバインドダムです。
2003年(平成15年)の日本重化学工業倒産により同社の発電事業は東北電力傘下の東北地熱エネルギーに譲渡され、その後の会社再編により現在は東北自然エネルギー(株)が運用を行っています。
なお当ダムには岩手中部土地改良区の灌漑用水取水工が併設されていますが、同用水は湯田ダムの不特定利水容量から補給されるため、当ダムの目的は発電のみとなっています。
 
国道107号を湯田ダムに向かって西に走り石羽根バス停の手前を南に折れるとダム左岸に到着します。
ただ、ダムの敷地は立入禁止でこの写真が精一杯。
手前の小さなゲートは湯田ダムを水源とする岩手中部土地改良区の灌漑用水の取水工です。
 
国道を西に走るとダムが見える場所があります。
洪水吐は4門のスライドゲート、右側の被覆された2門のゲートは石羽根発電所の取水口です。
 
重力式コンクリートとアースダムの接合部。
 
右岸からアプローチします。
ダムと発電所の敷地は立入禁止でしたが、少し下流の民家の裏手からダムを見ることができます。
一番右手(左岸)は岩手中部土地改良区向けの灌漑用ゲート
4門のスライドゲートを挟んで左手(右岸)は石羽根発電所です。
 
このゲートから灌漑用水路へと流れます。
 
ズームアップ
 
右岸から
奥が重コン、手前がアース。
 
追記
石羽根ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たな洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0237 石羽根ダム(0368)
左岸 岩手県北上市和賀町横川目
右岸        同町岩沢
北上川水系和賀川
GF
20.5メートル
283メートル
4050千㎥/1580千㎥
東北自然エネルギー(株)
1953年
◎治水協定が締結されたダム

岩崎農場溜池

2016-05-09 12:15:00 | 岩手県
2016年5月3日 岩崎農場溜池
 
岩崎農場溜池は岩手県北上市和賀町煤孫の北上川水系夏油川左支流熊沢にある灌漑目的のアースフィルダムです。
夏油川流域は六原扇状地という透水性の高い台地になっており、川床が低い夏油川の水を灌漑用に使うことができませんでした。
そこで夏油川北側の岩崎地区で新田開発する際に受益者により水利組合である岩崎新田用水組合が結成されその事業で1938年(昭和13年)に建設されたのが岩崎農場溜池です。
現在は土地改良区の統合により一帯の溜池ともども岩手中部土地改良区が管理を行っています。
 
溜池に向かう道はダートのため、最寄りの市道の路肩に車を止めて往復2キロ弱を歩いて溜池に向かいました。
下流面はきれいに刈り込まれています。
 
天端には轍があり軽トラなら走れそう。
 
溜池
天気が良ければ焼石連峰が見えるようです。
 
上流面の草も奇麗に刈られています。
 
左岸の斜樋。
 
左岸の洪水吐
最近改修されたようです。
 
 
0229 岩崎農場溜池(0367)
ため池コード 320610054
岩手県北上市和賀町煤孫
北上川水系熊沢
24.2メートル(ため池データベース 23.7メートル)
81.6メートル(ため池データベース 77メートル)
820千㎥(ため池データベース 1031.3千㎥)/820千㎥
岩手中部土地改良区
1938年

千貫石ダム(再)

2016-05-09 12:00:00 | 岩手県
2016年5月3日 千貫石ダム(再)
 
千貫石ダム(再)は岩手県和賀郡金ヶ崎町西野の北上川水系宿内川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
金ヶ崎町の県道37号線沿いには二つの大きな溜池が並んでおり、北側にあるのが千貫石ダムです。
千貫石溜池の歴史は古く起源は伊達藩時代にさかのぼります。着工当初は毎年のように大破してしまったため『おいし』という女性を銭千貫で買い牛とともに人柱にしたという伝説が残り、これが千貫石の由来になったと言われています。
1934年(昭和9年)に千貫石溜池として整備され戦後は千貫石土地改良区の管理となります。
2005年(平成17年)から2009年(平成21年)にかけては大規模な改修が行われ千貫石ダムとして再開発されました。
その間の2008年(平成20年)に周辺土地改良区が統合され、隣接する橇引沢溜池ともども新しく誕生した岩手中部土地改良区の管理となり現在に至っています。
由緒ある溜池であり、また貯水池周辺は千貫石森林公園として整備され東北自然歩道の一部となっているなどの点を評価され、農水省によりため池百選に選ばれています。
 
橇引沢溜池から北に向かうとそのまま千貫石ダムの右岸に到着します。
 
南の橇引沢溜池から通じる道路が天端を通っています。
 
下流面。
 
洪水吐。
 
洪水吐越流部、薄く越流しています。
モノトーンの中で赤い手すりが目立ちます。
 
湾曲した洪水吐。
 
洪水吐の曲線が美しくどうしても目が行ってしまいます。
 
左岸上流に斜樋があります。
 
下流からもダムを見ることができます。
副ダムの手前で取水設備からの水路が減勢工に合流します。
 
橇引沢溜池と千貫石ダム、ともに古い歴史を持ち隣接していながら受益者が異なる二つの溜池。
歴史に現れないそれぞれの受益者同士の確執があったんだと思いますが、今はともに岩手中部土地改良区の管理となっています。
 
0232 千貫石ダム(再)(0366)
ため池コード 338110044
岩手県胆沢郡金ヶ崎町西根
北上川水系宿内川
31.3メートル(ため池データベース 31.5メートル)
247.5メートル(ため池データベース 191メートル)
5168千㎥(ため池データベース 5159千㎥)/5168千㎥
岩手中部土地改良区
1934年