世界の街角

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弥生の館むきばんだ(3)

2019-11-19 07:40:33 | 博物館・鳥取県

<続き>

鉄斧のない石斧の時代の建築には多くの労力を必要としたであろう。鉄器の出現は革命的であったかと思われる。

昨日以下のように記していた。『300点を超える鉄器の出土、少なくとも100Kgは超える量であろう。朝鮮半島との交易により入手したであろうことに、大きな異論はないが大量である。考古学的裏付けは何もないが、弥生期から製鉄が行われていたとするのは、荒唐無稽であろうか。』・・・考古学的裏付けは無いと記したが、古墳時代を待たず弥生期に既に、製鉄が始まっていた可能性である。

島根県邑南町日貫の湯谷悪谷遺跡は、山の頂に在る遺跡であるが、そこから弥生後期の竪穴住居跡とともに、近畿地方の土器や鉄滓(スラグ)が出土した。大陸から渡来した鉄器を溶かした時にできる鍛冶滓とは結晶の組成が違い、当時に日本で製鉄されていたことを示す精錬滓であるとの説が存在するという。更に広島県三原市八幡町小丸遺跡の製鉄炉は、平成2-3年の発掘調査の結果、3世紀のものと比定されている。製鉄炉跡の確認・分析の結果、製鉄があったと結論付けているようだ。

そうであれば、列島から大量に出土する鉄器の謎が解ける。中国からの遠隔地である日本列島。半島と比較し遅れているとの印象は、最近の考古学的成果により薄らいできつつある。

 

<続く>

 

 

 


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