<佤族住居>
北タイでは佤族をラワ族ないしはルワ族と呼んでいる。佤族=倭族と定義したのは、鳥越憲三郎氏である。これは単なる語呂合わせに過ぎないと考えているが、住居形式には近しいものがある。しかし民族そのもは、紀元前後にミャンマーのマルタバン湾からサルウィン川を遡り、チベット系民族と混ざった後、タイのチェンマイ盆地に進出した。メンライ王の祖先・ラワチェンカラートは、ラワ族だとする年代記が残る。従って鳥越憲三郎氏が述べる、揚子江中下流域の倭族の一派が南下した集団と本質的に異なる。
村落にはタイ語でラック・ムアンと呼ぶ村の祖柱があり、土俗信仰のシンボルとなっているそうだが、それは未だ目にしていない。
竹造式高床式住居で屋根は入母屋造りとなっている。基部も竹造で他の民俗の木造と異なる。
夏は涼しくて良さそうだが、山間部の乾季は最低気温が10度以下となり、寒くてかなわないと思われる。写真にもあるように囲炉裏がきってあり、乾季にはそれで暖をとっているであろう。
<続く>
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