世界の街角

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北九州市立いのちのたび博物館(2)

2019-11-02 06:43:34 | 博物館・福岡県

<続き>

今回は縄文時代の展示物を紹介する。

石鋸は鋸として用いれば、すぐに刃先がかけるであろう。徳蔵谷遺跡のキャップションにあるように銛(もり)としてもちいられたであろう。

籾の圧痕がついた縄文土器は、北部九州で縄文晩期には稲作が始まっていたことを物語る。その時期に用いられた木製の鍬、石包丁など稲作に必要な道具も出土している。それらは朝鮮半島南部の出土品と似ている。

半島南部の松菊里遺跡出土品も展示されている。石包丁などは日本列島の出土品と云われても見分けがつかない。

しかしながら半島南部との結びつきでのみ語られるのには抵抗を覚える。揚子江下流域からの直接伝播もあったであろう。その地域との結びつきについても展示して欲しいものである。

 

<続く>