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北タイ名刹巡礼#11:ワット・プラタート・ランパーンルアン

2016-07-14 09:35:26 | 北タイの寺院
<WatPhra That Lamphang Luang:ワット・プラタート・ランパーンルアン>

ランパーン市街から18km南西に位置する。北タイで最も美しいと云われるが、まさにその通りで前評判通りの寺院であった。特に山門正面のルアン礼拝堂が良い。それはチーク材の柱に支えられた3層屋根で、1476年に建てられたもので、タイ国内に現存する最古の木造建築の一つと云われている。

堂内には板壁に多くの壁画が描かれている。長年の年月に耐えているものの、絵具の剥落が多く、早急な保存が必要と考えるが、そのような様子は伺えない。この壁画の製作年代がいつなのか?・・・勉強不足で分からないが、描かれている人物の帽子をみても、中国わけても蒙古人が被るような帽子、中国式の衣冠束帯を纏う人々、ターバンを巻いている人、タイ式の帽子を被る人が描かれている。当時の周辺諸国との関係を示している。
そのルアン礼拝堂の裏には、高さ45mのランナー様式の仏塔が聳える。仏塔は丑年生まれを守護すると云われ、丑年に建立が開始され、丑年(1449年)に完成した。
仏塔の近くに小さな堂がある。なぜか現在でも女人禁制という。入り口の扉を閉めると、その扉に開いた小さな穴から、一条の光が差し込み、奥に掛けられた白布に仏塔が逆さまに写る。長い歳月の間に偶然開いた穴がなせる技で、映像を見るような鮮明さであった。
先にも記述したが、北タイで一番である。残念なのは古色蒼然としているものの、木立がなく、燦々と太陽に照りつけられている。しかし日本人の感性にあう寺院である。タイでは参拝時、喜捨などしたことがないが、仏塔の周囲に巻く黄色の幕に家内安全を祈願し、100B喜捨したほどの軽い感動を覚えた。
チェンマイへ行かれた際に、参拝をお薦めするが車が無い場合は、不便である。日系旅行会社で運転手付き車をチャーターするのが手っ取り早い。費用を抑えるのは、チェンマイ・アーケード・バスターミナルからエアコンバスないしは、チェンマイ駅から国鉄でランパーンへ行き、駅前からシーロをチャーターして行くことになる。チャーター料金はボラレても600Bまで、それ以上はボラレ過ぎ。