最後は宇宙に追放された形のカーズ。
具体的にはどんな軌道で宇宙をさまよっているのか。
実は衛星軌道であるはずはない。なにしろ月以外の地球の衛星は
長期的には安定して存在しえないから。
もちろん少なくとも数世紀とかの単位で衛星軌道にいることは
十分あり得るが、「永遠に」というにはそのような軌道ではなくむしろ
小惑星の軌道に入ってしまうのではなかろうかと。
実例として実際そのような軌道を取るに至った人工物はあります。
特にカーズは大きさは恐らく(描かれた体勢では)直径は2mに満たず
重さも精々数百キロ程度しかないと思われます。
そうすると小惑星としても非常に小さな部類に入り、太陽の放射圧の
影響も受けやすいことになります。もちろん軌道補正などは早々に
諦めてしまったようで、意外と早く準衛星軌道に入るのではと。
さすがに第三部辺り、人類が人工衛星などを打ち上げるような
時代までにそうなるかなどは不明です。ただし実例から考えると
案外そのころには準惑星軌道に入っているのではないか。
そしてそのまま太陽輻射圧で軌道は大きくなり、いずれ外接軌道から
アポロ群の軌道に入りそのまま火星軌道に近づくなどどんどん遠ざかって
行くのが考えやすいと思われます。太陽が巨星化するころには
もっと離れて、最期の爆発で弾き飛ばされて文字通り永遠に、とか・・・