あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

Yashica-D(Yashikor 80mmF3.5)

2018-04-07 07:33:50 | 中判カメラ
往年のヤシカDですが、タクマー・レンズと比べて意外と新しいカメラです。今は無きヤシカも、かなりの期間2眼レフ・カメラを生産していましたので、それほど古いクラシック・カメラでは無いようです。しかし、手に入れてみると昔ながらの2眼レフ・カメラですから、出で立ちがローライのカメラに似ており、格好の良いカメラです。

このカメラを使って撮影していると、そんなカメラで良く写るのかといった感じで見られる事も多いのですが、元来シンプルな造りで動作に間違いがなく、そしてシャッターも実績のあるコパル製と高級品が装着されていますから、動作の狂いはほとんどありません。しっかりとメンテナンスが行われていれば、間違いのない結果が得られるカメラですから、思った以上に使えます。

とはいえ、現代カメラのようなAE機構が全くついていない、シンプルなフル・マニュアルのカメラですから、露出計は別に準備するか、それとも露出票をカメラの側面に貼り付けておいて、撮影場所の状況を考えながら絞りとシャッター・スピードを設定する必要があります。また、AFの機能は当然ながらありませんので、素通しのファインダー像を見ながら慎重に合わせこむ必要があります。

しかし、この様なカメラを操作していると、操作の自由度がすごく高くて、自身の思いを露出・そしてシャッター・スピードに込める事ができます。これを助けてくれるのがVCメーターで、絞りとシャッター・スピードの組み合わせを数通り教えてくれますので、一番合いそうな設定を勘案する事ができます。オリジナルな設定という事ができ、自身の作品に仕上げる感触を得ることが出来ます。

それでも基本の写りの良さがないと、このカメラもあまり使われなかったであろうと思いますが、今の時代でも結構中古価格が高くて、あまり見つからないカメラである事から、基本性能の高さを伺うことができます。レンズはヤシカと関係が深かった富岡光学製であり、写りの良さはピカイチということがあります。

また、基本構造は八洲光学からの伝統で、かなりシンプル・そして頑丈に作られています。狂いが少ないので安定して使う事ができるといった按配です。フィルムを入れれば安心して撮影が行えるカメラで、最近はこのカメラを使って撮影される方が多くなってきて、嬉しい限りとの声をカメラ屋さんから聞くこともできました。

丁度兼六園の梅林の花が咲き始めたとの情報も入りましたので、早速ヤシカDにリバーサル・フィルムをつめて撮影行に出かけます。何しろフィルムはブローニーの120判ですから、解像度や雰囲気でディジタルに負けない実力を持っています。梅林に着いてみるとまだ数輪しか咲いていない状況でしたが、雪吊りの風景や早春の曲水の雰囲気が醸し出されていましたので、一緒に撮影を行います。

2眼レフ・カメラは、構造がシンプルで素通しのファインダーですから、ファインダーの明るさが違います。ピントも合わせやすいのでサクサクと撮影が進みます。問題はフィルム巻上げとシャッター・チャージが連動しない事で、しっかりと手順を確認して2重露光を防ぐべく動作を確実に行います。

チャンスに恵まれた晴天の一日は満足感いっぱいで終える事ができました。こんな日があっても良いものです。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。


Yashica-D Yashikor 80mmF3.5
撮影データ:1/125sec F8 Fujichrome Provia100
今年3月中旬はは雪がまだ残っていたせいか、木々の雪吊りもまだ外されずにいます。もう見納めですので、記録に残しておきます。
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