ずっと前から気にはなっているのですが、ようやく重い腰を上げた感じで購入の決心を付けたレンズかもしれません。リコーさんのXRリケノン50mmF2ですが、以前に買ってみようかと考えていたときにはカメラに付けられているものがほとんどでした。つまり、当時他社を出し抜くような低価格設定で、多くの方が興味を持ったカメラのキット・レンズでした。
一時期は、リコーのカメラでもという気持ちがありましたが、カメラ店の方にペンタックスSPを持っていてレンズもそこそこあるのだから、敢えてKマウントにしなくても大丈夫ですよと教えられた記憶があります。当時のF2標準レンズは、低廉な価格を実現する手段でしたし、写りのグレードを下げてまで持つ必要が無いといった感じでした。
近年になって、和製ズミクロンとしての触れ込みが浸透して、初代の重たいバージョンのレンズは見られなくなってしまい、替わって後期生産品であるLマーク品が残っているという感じです。今回見かけたのもLマーク品のXRリケノン50mmF2です。初代品に比べて大分軽い製品ですが、それでもフジノン55mmF2.2の普及品に比べるとずっしりしており、ピントリングの回り方など、重厚感を備えています。
このレンズで、外観上興味のあることがありました。それは富岡光学製であるかという事です。多くの方が議論されているようですが、違った切り口で比較してみたいと思っていました。まずは、同じ時期のレンズです。リケノンとマミヤ・セコールのレンズは、富岡工学製のOEMレンズであることが多く、多くは金色と紫色のコーティングとなっています。
そこで、フジノン55mmF2.2を加えてレンズ前玉の形状比較をしてみることにしました。特にマミヤセコールとXRリケノンは同じような感じです。加えてコーティングの具合もほとんど同じような感じです。室内灯の反射から見ても同じ4群4枚のダブルガウスタイプのように感じられます。前玉の大きさもほぼ同じであることから、両者のレンズはほぼ同じメーカのOEM生産品であろうと思います。
これだけの状況が一致すれば、富岡光学がOEM生産したレンズと考えてよさそうです。富岡光学以外で考えられるとすれば、コシナさんのレンズであり、こちらの考え方も捨てきれないのですが、コシナさんのコーティングは当時カラフルな多層コーティングに替わっていますので、昔からの金色コーティングであれば、富岡光学という考え方になってしまいます。
どちらのレンズも、ドイツレンズに追いつき、そしてOEM生産を行ったメーカですから、和製ズミクロンと呼ばれる写りをしたとしても納得できる訳です。購入して帰ってきたのは良いのですが、これからは悪戦苦闘の撮影となります。Kマウントのレンズなのですが、最初期のKマウントな訳で今のディジタル一眼レフ・カメラでは結構面倒くさい作業になります。
その話は次のレンズ紹介で行うことにして、撮影行に出発します。高解像なレンズはピントもピシッと決まって気持ちがよく、さくさくと撮影が進みます。気持ちよく使えるレンズ、和製ズミクロンはその様なレンズです。
それでは、今月中旬に撮影した写真から掲載します。
PENTAX K-5 XR Rikenon L 50mmF2
撮影データ:1/60sec F5.6 ISO100
秋も深まってさんしゅゆの実が真っ赤に色付きました。これから葉が落ちて赤い実だけが枝に残ります。
一時期は、リコーのカメラでもという気持ちがありましたが、カメラ店の方にペンタックスSPを持っていてレンズもそこそこあるのだから、敢えてKマウントにしなくても大丈夫ですよと教えられた記憶があります。当時のF2標準レンズは、低廉な価格を実現する手段でしたし、写りのグレードを下げてまで持つ必要が無いといった感じでした。
近年になって、和製ズミクロンとしての触れ込みが浸透して、初代の重たいバージョンのレンズは見られなくなってしまい、替わって後期生産品であるLマーク品が残っているという感じです。今回見かけたのもLマーク品のXRリケノン50mmF2です。初代品に比べて大分軽い製品ですが、それでもフジノン55mmF2.2の普及品に比べるとずっしりしており、ピントリングの回り方など、重厚感を備えています。
このレンズで、外観上興味のあることがありました。それは富岡光学製であるかという事です。多くの方が議論されているようですが、違った切り口で比較してみたいと思っていました。まずは、同じ時期のレンズです。リケノンとマミヤ・セコールのレンズは、富岡工学製のOEMレンズであることが多く、多くは金色と紫色のコーティングとなっています。
そこで、フジノン55mmF2.2を加えてレンズ前玉の形状比較をしてみることにしました。特にマミヤセコールとXRリケノンは同じような感じです。加えてコーティングの具合もほとんど同じような感じです。室内灯の反射から見ても同じ4群4枚のダブルガウスタイプのように感じられます。前玉の大きさもほぼ同じであることから、両者のレンズはほぼ同じメーカのOEM生産品であろうと思います。
これだけの状況が一致すれば、富岡光学がOEM生産したレンズと考えてよさそうです。富岡光学以外で考えられるとすれば、コシナさんのレンズであり、こちらの考え方も捨てきれないのですが、コシナさんのコーティングは当時カラフルな多層コーティングに替わっていますので、昔からの金色コーティングであれば、富岡光学という考え方になってしまいます。
どちらのレンズも、ドイツレンズに追いつき、そしてOEM生産を行ったメーカですから、和製ズミクロンと呼ばれる写りをしたとしても納得できる訳です。購入して帰ってきたのは良いのですが、これからは悪戦苦闘の撮影となります。Kマウントのレンズなのですが、最初期のKマウントな訳で今のディジタル一眼レフ・カメラでは結構面倒くさい作業になります。
その話は次のレンズ紹介で行うことにして、撮影行に出発します。高解像なレンズはピントもピシッと決まって気持ちがよく、さくさくと撮影が進みます。気持ちよく使えるレンズ、和製ズミクロンはその様なレンズです。
それでは、今月中旬に撮影した写真から掲載します。
PENTAX K-5 XR Rikenon L 50mmF2
撮影データ:1/60sec F5.6 ISO100
秋も深まってさんしゅゆの実が真っ赤に色付きました。これから葉が落ちて赤い実だけが枝に残ります。