D FAマクロレンズが2本揃ってしまって、色々撮影しながら比べているという感じです。旧来レンズの持っている限界が解消されていて、マクロ域から遠景までしっかりとした描写をします。以前からマクロタクマーを使っていて、遠景域はあまり面白くない描写と言う訳で、解決されるとこれ一本で済んでかなり便利です。
やはり今流のレンズですし、分散レンズとはいかないまでも改良は進んでいます。コーティングも旧来smcコーティングから進化していますので、コントラストもかなり向上してくっきりとした画像になります。旧来タクマーと比べてかなり抜けが良くなりましたから、明るくて躍動感のある画になります。
もう一つはフローティング機構で、旧来マクロレンズは全群繰り出しのレンズでしたから、レンズの構成枚数が少なくなっていたのですが、このレンズ構成に前群と後群のレンズを追加して、ヘリコイドの動きと少し違わせることで、マクロ域から遠景域までの解像度と写りの雰囲気を同じにすることが出来ます。
旧来レンズでは諦めていた遠景域の写りも、心配することが無くマクロ域と同じ雰囲気で撮影が行えます。ある意味画期的な事なのですが、ディジタル対応ではないニッコールのマイクロレンズではすでに搭載されていて、多少悔しい感じがしたものでした。実は同じ時期に*ist用として提供されていた感じなのですが、気付かなかったと言う事になります。
2本並べて動かしながら比較と言う事を今まで行っていなかった訳で、これ幸いとしげしげ眺めてみました。そうすると色々な事が判ってきます。良くクローズアップ・レンズか、それとも接写リングかというところで、色々装着しながら確かめたことが今回のマクロレンズでも反映されているという感じです。
良く広角レンズとクローズアップ・レンズの相性が良くて、反対に望遠レンズと接写リングの相性が良いと言う事なのですが、この逆を行うとあまり面白くない訳で、拡大率が思ったよりも稼げない状況になります。広角と標準レンズはクローズアップ・レンズの方が満足できますし、望遠レンズは接写リングの方が効果が出てくる感じです。
これと同じことが何となく反映されている感じで、100㎜マクロレンズでは後群レンズを固定して中群レンズの動きを微妙に変えています。反対に50㎜マクロレンズは前群のレンズと中群の距離を微妙に変えていると言う事になります。結構面白い発見で、面白いと思いながら妙に納得した感じです。2本のマクロレンズを並べて比較しない事には、なかなか判らないと言う事になります。
いよいよ桜が咲き始めたという感じなのですが。桜の撮影は望遠レンズよりも広角や標準レンズの方が花びらの積み重なりが良く表現できるという感じです。加えてしっかりマクロ撮影というところなのですが、例年この時期は風が強く吹く時期でもありますので、そこそこマクロで撮影したというところです。
それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。
PENTAX K-1 SMC Macro Takumar 50mmF4
撮影データ:1/250sec F5.6 ISO200
アケビの木も花芽が伸びていたと思ったら、次の週には葉も伸びてしっかりと花を咲かせていました。そろそろ虫も飛び回っていますので、実がついてくれることを期待といったところです。