あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

SMC Pentax-M 100mmF2.8

2019-12-03 06:51:31 | ペンタックスレンズ
今年になって購入したMレンズで、取り回しがよくて重宝する小型の望遠レンズです。標準レンズと同じくらいの大きさですから、結構身軽で望遠の雰囲気を味わうことができる感じです。Mレンズの中では中古価格も結構高くて、人気の高さもなるほどと頷けるようなレンズです。しっかり望遠レンズですから、後ボケの品の良さもしっかり味わうことができるレンズです。

SMCタクマーやSMCペンタックスレンズと比較して、焦点距離でワンランク短めのレンズと同じような外観をしています。この100㎜は85㎜中望遠レンズと同じくらいの大きさしかありませんので、スナップ撮影の時にもレンズの扱いに困ることがありません。同じようにSMCペンタックスM120㎜F2.8のレンズがSMCタクマー105㎜F2.8と同じような大きさです。

SMCペンタックスMレンズになって、焦点距離が100㎜になりました。以前のレンズは105㎜だったのですが、これは中判レンズとも深いかかわりがあります。6×6判が標準でもありましたので、35㎜換算で105㎜のレンズが50㎜標準レンズであったわけです。中判は中判、そして35㎜は35㎜と別々に設計するのは面倒ですし、鏡胴だけを別にしているレンズが昔レンズには結構あります。

その後時代の変遷とともに、ペンタックスさんのレンズにも面白い変化がやってきました。35㎜判に特化する形で、一番最適な焦点距離を設計する動きです。その結果として44㎜標準レンズや120㎜、そして150㎜と面白焦点距離のレンズが出てきたということになります。105㎜の縛り自体もあまりありませんでしたので、SMCマクロタクマー100㎜F4の時代からは焦点距離も100㎜になっていったと考えています。

しかし、100㎜も105㎜もほとんど写り的には差がありません。画角的にはほんの少しの差なのですが、ファインダー像を見ていても区別がつきません。つまりどちらのレンズをつけたにしても100㎜中望遠レンズといった感じで、体感的にはほとんど判らないというのが本音です。ペンタックスさんのディジタル一眼レフ・カメラも、ブレ防止設定の焦点距離が100㎜に統一されていますので、実質的にほとんど変わりません。

何しろSMCタクマー85㎜F1.8のレンズを少し細身にした印象のレンズですから、体感的にも85㎜レンズを使っている感覚でこのレンズを扱っているということになります。105㎜レンズにしても圧縮効果があまり感じられないレンズですから、少し画角が狭くなる中望遠レンズといった感じで、高級品の85㎜レンズを使うよりは普及品の105㎜レンズを使っていたということになります。

一般的に55㎜標準レンズの画角が、人の目の視野と同じような感じです。このために標準レンズを使うと、ほぼ見たままそのままの雰囲気で撮影を行うことができます。しかし、その場合はかなり広い部分が写り込んでしまいますので、もう少し被写体を引き立てさせるためにも写り込んでいる他のものを引き算する必要があります。これが凝視で自身も自然に行っていることですのであまり気にはならないのですが、カメラの場合は凝視ができません。

現在はズーム・レンズがその役割を担いますので、殊の外問題にはならないのですが昔レンズの場合は85㎜か105㎜ということになった感じです。撮影行で自然な引き算を行いたいときに持ち出すという感じです。季節はやっと錦繍の秋で、紅葉の葉を撮影するためにこのレンズを持ち出しました。やはり自然に引き算を意識させてくれるレンズは、被写体を引き立たせてくれて満足できるといった感じです。

それでは、先月初めに撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-1 SMC Pentax-M 100mmF2.8
撮影データ:1/200sec F5.6 ISO200
一回はきれいに刈り取られてしまったミゾソバですが、すぐに芽が出てきて可憐な花を咲かせています。結構強い花です。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秋の深まり | トップ | 雨が降ってこないうちに »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ペンタックスレンズ」カテゴリの最新記事