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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

Olympus-Pen EE-3(D.Zuiko 28mmF3.5)

2017-01-31 19:55:29 | コンパクトカメラ
久しぶりに持ち出してきたオリンパスペンです。近接以外の被写体を選べば無難に撮影できますし、何しろ構図以外はすべてカメラにお任せのイージー・スタイルで手軽に撮影できる優れものカメラです。ピント合わせの必要もありませんし、露出はセレン式EEカメラです。気にせずに撮影してもネガ濃度はほぼ満足できる範囲にありますから、手放せなくなるカメラです。

以前はハーフ・サイズのカメラが、あまり使われなくなっていた時期もあったように思います。何しろAPS-Cサイズのカメラが手っ取り早くてそれなりに写ります。35mmフィルム自体も安くなりましたのでそれほどハーフ・サイズの有り難味を感じなくなったことによるかもしれません。しかし、APS-Cサイズのフィルムが売られなくなってからは、俄然ハーフ・サイズのほうにも目が向き始めたという感じです。

オリンパスペンのレンズは高解像が売りと考えています。しかし、カメラのほうが少し先行していた感じで、当時はフィルムの粒子も粗くどうせ撮るならフルサイズと、コンパクトカメラもフルサイズ35mmフィルムカメラが売れていたと言う訳です。今となってみればスキャナも35mmハーフ・サイズのモードがありませんので、フルサイズ35mmフィルムカメラがハーフ・サイズカメラを駆逐したように感じていました。

しかし、数年前からフィルムがグレード・アップした印象が強く、ISO100フィルムが従来のISO20~50クラスの低感度高精細フィルムに取って代わり、従来のISO100フィルムが現代のISO400~800のフィルムになっています。ISO400のフィルムがISO1600位の現代フィルムと粒状感が同じくらいですから、時代が変わったことを痛感します。逆にISO20~32の低感度フィルムは姿を消してしまい、残っているのがベルビアのISO50フィルムです。

この様な時代になって、やっと日の目を見たのがオリンパスペンと云った感じでしょうか。チェキや写ルンですと同等の画質で写せて、コマ数は倍になる訳ですから、コスト・パフォーマンスも良い感じです。更に格好がミニサイズですから、手軽に持ち歩いて2Lサイズまで引き伸ばせます。現像の手間が掛かりますが確実に撮影できますから、失敗コマも少なくなって、イージー撮影にはもってこいです。

最近では若い方にも受けている様で、小さくて軽くて渋いカメラなのですが、手に取る方も多いと聞きます。明るい屋外であれば1m~無限大まで大体ピントが合いますから、暗いところは遠慮なくフラッシュを焚く様にすると好結果が得られます。解像度が一番高くなる距離、すなわちピント位置の距離はおおよそ2.5mの所にありますので、三人分の立ち姿が枠内に入る距離がベストであろうと思います。

36枚撮りフィルムを半分にして、大体30コマ撮影できますからカラーフィルムでも1コマ当たりのコストが30円位になって、何かしら得をした気分になります。現像後のスキャニングはフルサイズで2コマ分をスキャンして、後から1コマずつトリミングして現像します。画質を良くする為にもISO100のエクターを使うと好結果が得られて、得をした気分になります。

現代になって見直されるカメラ、オリンパスペンはその様なカメラです。
それでは、今月半ばに撮影した写真から掲載します。


Olympus-Pen EE-3 D.Zuiko 28mmF3.5
撮影データ:ISO100 Auto Kodak Ektar100
雪が降って、公園のけやきの木も凍える冬の空です。光量が十分にあるときはハーフサイズのペンでも充分に高精細な画を得ることが出来ます。
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Nikkor-H Auto 300mmF4.5

2017-01-29 08:43:51 | ニッコールレンズ
半年ほど前に良く行くカメラ屋さんの陳列棚に残っているこのレンズが気になりました。横にはAi・Afニッコール300mmF4があり、そのレンスのほうがEDガラスも使われていて抜群の写りになるのですが、ニコンF時代のニッコールHオート300mmF4.5がかわいそうになり救出しました。前玉に薄い曇りがあるのですが、撮影に関しては逆光性能が少し落ちるくらいでさほど問題にはならないと考えています。

その後、タクマー300mmF4が手に入って、昔の大口径望遠レンズの比較が出来るようになりました。やはり今流の分散ガラスや非球面レンズが搭載されているレンズは、それこそきれいな画を出してくれるのですが、この当時のレンズにはその様なものはありません。メニスカスレンズを組み合わせることで収差を補正していくのですが、正直なところ200mmを超えるレンズには苦悩が垣間見えます。

写してみて判ることなのですが、色収差が多いという印象が強く出てきます。コントラストがあまり付かないことや、ボケ部分に出てくる虹色のリングなど取り切れていない収差が前に出てきます。また、ボケている部分がかなり変形して柔らかく広がってくれないこともあり、お勧めできる状況に無いレンズという感じです。200mmレンズまではがんばっている感じなのですが、300mmになると収差との戦いになります。

対処方法とすれば、とにかく逆光雰囲気や輝度差の多い被写体を選ばないようにすることで、チャレンジ精神を旺盛にして撮影するとあまり満足できない仕上がりになります。このため、順光を重視して太陽を背に撮影します。また、背景に比べてあまりにも明るい被写体を狙うと、被写体の周りにハロがまとわりつきますし、点光源のボケを作るとその中に虹のリングが入ってしまいます。

結構被写体選びに苦労するレンズで、このままでは撮影する被写体や雰囲気が限定されますので、せめて斜光状況でも撮影が行えるようにしたいものです。付属しているフードは少し頼りなげですから、SMCタクマー300mmF4用に作った長くて大きいフードをステップアップ・リングを用いて取り付けます。やはりフードの効果は絶大で、フレアやハロが小さくなります。昔レンズはこの様なアクセサリを充実することで、満足できる感じに仕上がります。

何もそこまで苦労しなくとも、現代のAi・Afニッコール300mmF4EDを用いれば、仕上がりに満足できると考えています。中古品価格もかなりこなれてきていますので、お勧めは現代レンズという事になります。しかし、苦労してこのレンズを用いる目的はと考えてみたところ、やはり旧ニッコール・レンズの持つ濃厚な発色や、独特の描写性ということになります。条件がマッチすると色のグラデーションで、被写体の生命力や雰囲気を表現してくれますので、手放せなくなる感じです。

フィルムで撮影するとかなり良さそうなのですが、300mmレンズを手持ちで撮影すると微ぶれに悩まされそうです。三脚座は本体に固定されていますので、三脚を用いて暖かくなったら挑戦してみようと思います。ニコンのディジタル一眼レフ・カメラはカメラに手振れ補正機能が付いていませんので、撮影する時にはISO感度を上げて1/250秒以上のシャッター・スピードで撮影する必要があります。

良く晴れた明るい日に、シャッタースピードを充分に稼いで撮影行。春になったら再挑戦しようと考えています。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


D200 Nikkor-H Auto 300mmF4.5
撮影データ:1/200sec F5.6 ISO400
他の木が葉を落としても、まだ枯れた葉をまとっているクヌギの木。葉に透ける光が暖かさを誘います。春に新芽が出る頃に一斉に落葉します。
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フィルターを考える

2017-01-27 08:03:02 | アクセサリー
一番レンズに取り付けることのあるフィルターは、レンズプロテクト・フィルターではないかと思います。マルチコートが施されていて、素通しのフィルターです。レンズに付けっぱなしでも良さそうな感じですが、実は付けないで撮影することが多い感じです。付けないほうが何がしかきれいな画が出てきそうで、ほとんどの場合はつけていないといった感じです。

必要になった時だけ装着するといった感じで、装着する理由をつけています。何しろ使用するレンズが昔のレンズであって、前玉の埃や傷といったハンディがあります。これ以上描写性能を悪化させたくないという思いもあります。たった少しのことなのですが、昔レンズにはこれ以上の負担をさせたくない感じです。それでは、装着する理由とは何かということになります。

前玉に傷を付けたくない。マクロレンズを用いたマクロ撮影や広角マクロ撮影の時は、レンズの前数センチのところに被写体があることが多くなります。それでもそのまま撮影すれば問題が無いように感じますが、実はその近くにある枝を見落としてしまい、レンズに枝が当たって傷が付くといった感じです。

このため、マクロレンズや広角レンズで撮影を行う時には、プロテクト・フィルターを装着して、ある意味身代わりになってもらい、撮影を行うことになります。枝が少ない平地では特に装着しないこともありますが、森や林の中で撮影する場合には必ず装着します。装着して安心しないと思い切って撮影できませんので、必需品になっています。

色味を変えたい時は、色温度変更フィルターが役に立ちます。特に日陰の被写体を狙うときには、色温度を下げる曇天用フィルターを装着します。そうしないと見事なシアン被りになってしまって、後から補正に一苦労することになります。最近では現像ソフトウエアでホワイトバランス調整が簡単になっていますので、特に必要が無いのですが、フィルムの場合はスキャン時にあれこれいじりたくないので、あらかじめフィルターで補正します。

その他にPLフィルターも有りますが、あまりかけすぎると現実味が消えてしまいますので、結局は使わない感じです。しかし、明るい場所でのスロー・シャッターはたまに使いたい時がありますので、PLフィルターをNDフィルターの代わりに使ってしのいだということもあります。簡単マクロ撮影のクローズアップ・レンズは、被写体の前に行かないと装着しませんので、常日頃は使わないといった感じです。

そんなこんなで、最初の内はレンズに必ずフィルターをつけていましたが、今ではフィルターを外して、必要時だけ付ける様にしています。フィルターが余ってくる訳ですが、傷が付いているものはガラスを外して自作フードの材料にしたりしています。また、あまりにも長い期間使うと色褪せて来ますので、新品交換をしたりしています。

望遠レンズや標準レンズのように最短撮影距離がある程度長いレンズは、フードを装着するだけでも枝のぶつかりを避けることが出来ます。プロテクト・フィルターは必要時のみ新しいものを装着するのが良いみたいです。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


D200 Ai・Af Nikkor 20mmF2.8 D
撮影データ:1/30sec F5.6 ISO400
鉢植えのシャコバサボテンが今年は花芽をいっぱいつけました。ピンク色の花は寒い季節に暖かさをもたらしてくれます。
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AiAf Nikkor 20mmF2.8 D

2017-01-25 08:27:58 | ニッコールレンズ
今でも売られているAF対応のニッコールで、現代のガラス種とコーティングが施されています。また、ディジタルカメラ対応のレンズですので、従来レンズではなかなか取り除けなかった可視光外の光を除去してくれますから、ディジタルカメラに取り付けて花を写しても、変な模様やテカリが無くなって、見たままに写せる優れものレンズです。

歪曲収差も良く取り除かれているレンズで、真っ直ぐなものはほぼ真っ直ぐに写ります。以前ニコンのカメラを中心に使っていた時期に、仕事の撮影用として購入しましたが、ほぼ見たままに広い範囲が写せるレンズですから、かなり重宝して使っていたという感じです。最短撮影距離も短くて、広角マクロ撮影もこなしますから仕事用としてはかなり有効な存在でした。

しかし、最新式のレンズですから発色は大人しくて、これといった主張を持っていません。コシナワイド20mmやタクマー20mmの方が味がある描写をしてくれますから、いつも比較を行う際の基本のレンズとしての位置付けになってしまいます。反面色収差の補正もかなり行われているレンズですから、かっちりと写します。

保有する20mmレンズの紹介の最後はニッコール・レンズで、現在でも中古品価格はこなれていますので、そう高くはありません。むしろAiニッコールの方が高い感じで、発色の個性も持っていますから、作品撮影を行うのが目的であれば、Aiニッコールを勧める感じです。細部まできっちりと描写する性能は流石ニッコールで、もう少し柔らかめにと言う気もしますが、そこはタクマーに任せるほうが良いと感じています。

最近では広角ズーム・レンズも20mm画角をカバーするものが出てきていますが、やはり質感や解像度の点からすると短焦点レンズに軍配が上がってしまいます。F2.8の明るいレンズですから、ズーム・レンズの開放F値まで絞り込むと、明るい短焦点レンズは解像度がすごく高くなって満足できる描写を得ることが出来て、かつ程よい背景ボケも得ることが出来ますから、仕上がりの満足感が高くなります。

当ブログでも検索対象になる機会の多い短焦点20mmレンズですが、保有する3本のレンズは、いずれも特徴を持っていますので、今回の紹介は1本ずつ3種類を順番に紹介することにしました。なかなか同じようなシチュエーションが得られませんので、特長を活かすような被写体を選んで撮影してみました。

しかし、この特徴の無いレンズでもフィルムを替えれば、フィルムの特徴を引き出してくれるレンズですので、フィルムの癖をつかむ為のレンズとして活用できればと考えています。いずれフィルムカメラを使って色々フィルムを交換しながら試しますので、そのときはまた原稿にしたためたいと思います。

今回は正月明けの貴重な晴れ間を活用して撮影を行いました。お正月の間はフィルム三昧の撮影行でしたので、ディジタルカメラも使って撮影します。久しぶりのニコンD200ですが、久しぶりに使ってこぎみ良い操作感に浸りました。手振れ補正機能はついていませんが、フィルムと同じ感覚で写せるディジタルカメラですから、撮影時の満足感も高くなります。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


D200 Ai・Af Nikkor 20mmF2.8 D
撮影データ:1/1000sec F5.6 ISO400
昔レンズでは妙なてかりが出てしまうさざんかの花ですが、現代レンズのニッコールDタイプでは無難に写せます。少し色飽和気味ですが、きれいに撮影できました。
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Cosina Wide 20mmF3.8(Fujica ST-605Ⅱ)

2017-01-23 08:32:33 | 国産レンズ
SMCタクマー20mmF4.5で撮影したら、少しダイナミックさも欲しくなりましたので、コシナワイド20mmF3.8を取り出してきました。タクマーと同じ位の大きさなのですが、少し明るめの設計がされており、レンズの味わいも少し違っています。今ではツァイスレンズを生産しているコシナさんですが、以前はこのようなレンズも作っていました。

つい数年前までは生産されていたようで、カメラ屋さんの在庫を見れば、まだ残っている所も有りそうな位のレンズです。比較的新しいレンズなのですが、逆光にはとかく弱くて、派手なゴーストと真っ白に近いフレアが出る場合があります。ならば専用フードと言いたい所ですが、このレンズに関してはどうやら専用フードは販売されていないようで、自作する以外に手はなさそうです。

フィルター径が62mmと、タクマーの58mmよりも大きいので、思い切ってタクマー用の自作フードでステップ・アップリングを買い足して接続し、専用フードとしています。フードを取り付けると斜光が入らなくなりますので、フレアの発生が少なくなり、快適に撮影が行えるようになります。しかし、逆光にはかなり弱いために順光重視で撮影することが必要なレンズです。

タクマーと比較すると、力強くて発色も派手目になります。タクマーは繊細で渋めの発色なのですが、コシナさんは力強さが感じられるようになります。加えて歪曲収差の補正もゆるくしてあるようで、たる型の収差が確認出来るほどに出てきます。中心部分の被写体が膨れるように写りますから、ダイナミックなパース表現にはぴったりで、近接時の中央部にある被写体を誇張してダイナミックに写し取ります。

タクマーは端正に写し取りたいときに、コシナワイドは力強さとダイナミックさを誇張したいときに使うようにしています。しかし、コシナワイド20mmF3.8レンズは、安さが売りの一般向けレンズです。新品価格で買った時もSMCタクマー20mmF4.5中古品の1/3位の価格ですから、結構リーズナブルな訳です。問題はフレアとゴーストの様で、フードを自作した人が愉しんでいるような感じです。

APS-Cサイズのディジタル一眼レフ・カメラに付けてしまうと、画角が28mmレンズと同等になってしまって、広大な空間のパース表現が出来なくなりますので、フルサイズのディジタル一眼レフかフィルムの使用が満足できる感じです。現有しているフルサイズのカメラはフィルムカメラしか有りませんので、今回はフジカST-605Ⅱに取り付けて撮影しています。

なるべく被写体に接近して、ダイナミックに撮影します。最短撮影距離はタクマーよりも数センチ長いのですが、それでもレンズ前面より数センチ離れたところに被写体がある雰囲気ですから、前玉保護用にプロテクト・フィルターを付けておくと安心です。フード被りが少し有ったほうがフレアも良く取れている感じですので、少し深めのフードを装着して撮影しています。

雲の切れ間から日も少し射してきたころを狙って、撮影を行います。フィルムは硬調描写のフジカラープロ400Hを使用することでコントラストを上げ、くっきりとした表現を狙います。短い撮影行でしたが思ったように写せて満足感が高くなりました。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


Fujica ST605Ⅱ Cosina Wide 20mmF3.8
撮影データ:1/125sec F5.6 Fujicolor PRO400H
庭先の雪割草が早々とつぼみをつけています。雪が消える頃に根雪を割って咲き出すのですが、準備周到といったところです。
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