あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

Nikkor-H Auto 300mmF4.5

2018-06-22 06:50:51 | ニッコールレンズ
300mm望遠レンズを取り上げていますので、ニッコールからはニコンF用の大口径望遠レンズの登場です。大口径の300mmレンズは、収差フレアとの戦いみたいな様相ですが、順光で撮影しないとぱっとしませんし、何しろ手振れ補正機能が無いD200やフィルムカメラのニコンFでは、手持ち撮影も一苦労です。

カメラをしっかりとホールドしながら、4~5コマ連続して撮影し、後から現像ソフトウエアでぶれていない画像を探すのですが、確率は1/2位でしっかりと撮影するときには三脚が必須です。ニッコールHオート300mmF4は、レンズ本体に三脚座が装備されていますので、三脚を用いた撮影が割りと容易く行えます。

他メーカの300mmF4レンズと比べるとほんの少しだけ位のですが、暗くしているおかげで解像度もかなり付いてはっきりとした画像になります。ニッコール・レンズは細かな部分まではっきりと写る特徴がありますから、虫食いや変色の部分まで写ってしまって面食らう事も多いのですが、若葉の季節ではしっかりと写せますので持ち出しているというわけです。

タクマー・レンズのようなしなやかさは無いのですが、その分しっかりと写ります。しかし、コーティングは一世代前ですので逆光には弱く、収差フレアと併せて画像のコントラストをさげてしまいますので、無理をしないで順光重視で撮影しています。ニッコール・レンズはF5.6位まで絞り込むと、俄然解像度が上がりますので流石はニコンと感心してしまいます。

しかし、ニッコールは大きくて重い。タクマー300mmF4より幾分小さいのですが、重さはどっこいどっこいで、ニッコールの方が重く感じます。これに重量級のD200を合わせると、手持ち撮影では流石に手が震えてしまって、木の幹や椅子に腰掛けてしっかりと体自身をホールドしないと、ぶれた写真を量産してしまいます。

しかし、今から50年位前のレンズですので、写りのほうもオールドレンズかと言うとそういった感じではありません。むしろ結構鮮やかに描写しますので、彩度を気にかけておかないと見事に色飽和や白飛びになってしまいます。写りは現代レンズに引けをとらない所がさすがニッコール・レンズです。

梅雨が始まる前の一時の晴れ間がありましたので、光量も十分に稼げることからニッコール・レンズを持ち出しました。川原をゆっくりと散策しながら、足を止めて時間をかけて数コマずつ撮影して行きます。昔ながらのニッコール・レンズは今流の分散レンズも、レンズ内手振れ補正機能もありません。カメラ内の手振れ補正機能があると、手持ちでも安心して撮影できるのですが、仕方が無いと諦めてじっくり時間をかけて撮影します。

帰ってからはディジタル現像。D200は1,000万画素機ですのであまり大きな拡大トリミングは出来ません。最短撮影距離が4mそこそこと意外に短いレンズですので、拡大倍率も大きく助かったような印象です。もう外は初夏の陽気でびっしょりと汗をかきましたが、良い休日になりました。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


D200 Nikkor-H Auto 300mmF4.5
撮影データ:1/320sec F5.6 ISO100
梅雨の始まりの時にたちあおいの花が咲き始めます。天辺まで咲き終わると夏がやってくるのですが、今年の夏はどうなるのでしょうか。
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