goo blog サービス終了のお知らせ 

あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

フルサイズとAPS-C

2025-05-11 06:51:36 | 写真のうんちく

今ではフルサイズの一眼レフが多くなりましたが、かつてはAPS-Cサイズの少し小さな撮像素子を搭載したカメラが多かったように感じます。自身も最初はAPS-Cサイズのカメラから始めたのですが、フルサイズと違って見え方が違うわけで、35㎜フィルムと比べると違和感を覚えます。しかし、長年使っていくうちに慣れてきたというわけです。

APS-CサイズのカメラはペンタックスK-5で、フルサイズはK-1MkⅡという事になるのですが、どちらも大変よくできたカメラで操作性も大体同じですから、解像度の違いで使い分けているかといえばそうでもありません。1,600万画素のK-5と3,600万画素もあるK-1ではかなりの違いがあるのですが、結局はブログやワイドA4位に印刷するのですから、かなり小さくリサイズするので、あまり変わらないという事になります。

しかし、この2つのカメラを使い分けているわけで、解像度以外の特徴で分けているという事になります。APS-Cサイズはフルサイズよりも小さな面積でクロッピングする訳で、レンズの焦点距離が約1.5倍長くなったのと同じ画角になるわけです。20㎜広角レンズは30㎜広角レンズになってしまいますし、55㎜標準レンズは80㎜中望遠レンズに化けてしまいます。

撮影倍率も1.5倍になりますので、ほんの少しですが寄って大きく拡大したような結果になります。このために超広角レンズを使ったにしてもあまり広い範囲が写らずにがっかりという事になりますし、55㎜標準レンズでは望遠レンズになってしまいますので、見たままそのままに写し込めることにはならなくて、やむなく35㎜広角レンズを使う事になってしまいます。

そこでフルサイズのK-1が登場という事になるのですが、今度は望遠レンズの場合にあまり遠くの被写体が近くに寄せたように写らない訳で、望遠レンズを使う際には思ったよりも画角が広く感じるという事になります。つまりAPS-CサイズのK-5は望遠レンズを使う時に持ち出して、逆にK-1は広角レンズから中望遠レンズまでの画角を愉しみたいときに使う感じです。

望遠レンズでガンガンに引き寄せて撮影したいときには、K-5が便利というわけですし、等倍のマクロレンズは拡大倍率が1.5倍までになりますから、100㎜マクロを使った場合にはワーキングディスタンスも稼げて、余裕で撮影が行えるという事になります。しかし、画角が狭くなりますので、ここまで写ってほしいのにと思う風景の場合は、かなり手前で撮影したいといけません。

K-5の場合は1,600万画素ということもあって、撮影後の拡大トリミングには限界があります。このため、被写体を大きく写し込んで撮影する必要があるのですが、K-5はAPS-Cサイズのカメラですから、拡大倍率も1.5倍になる特徴を活かして大きく写し込めるわけです。K-1もAPS-Cサイズのクロッピングが出来ますから、あえてK-5という事もないのですが、その分K-5はファイルサイズも小さくて軽快に写せるという感じです。

K-1ではフィルムカメラと同じ画角で、風景を撮影したりするときによく使いますし、広角レンズのパースを表現したいときに持ち出すという感じです。木の枝の連なりなどを表現したいときには広角レンズのパース感をよく表現してくれますし、標準レンズの見たままそのまま感を出したいときによく持ち出すという事になります。

さて、13年間続けてきたブログ掲載も、お引越しはしませんのでこの掲載で最後という事になります。掲載された記事は半年くらいの間は見返される方も多く、そのことを考えるとこのあたりで最終としたほうが良いという結論です。現在新しいブログ掲載を始めて慣れている最中ですので、追って新しいブログのアドレスはお知らせできると思います。

それでは、今月上旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 200mmF4

撮影データ:1/2500sec F8 ISO200

連休の日はかなり暖かくなってきましたので、ハナミズキの花も満開になってしまいました。これから初夏の花に切り替わって行く感じです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニコンとペンタ

2025-04-17 06:51:21 | 写真のうんちく

どちらのカメラやレンズも持っていて、その時の状況に合わせて持ち出しているといった感じです。どちらのメーカも自前でレンズを作っていますので、描写はそれぞれの哲学があって、ファンとなるユーザもしっかりと付いているといった感じです。今日はこのような描写にしてみようと持ち出すのですが、両者の描写は真逆といえるような感じです。

ニコンさんのレンズは元来日本光学ですので、お仕事用のレンズが多かったような印象を受けます。カメラ用のレンズというよりは、顕微鏡や実体顕微鏡のような寸法がそのまま測れるような感じで、見たままそのままに写せるレンズですから、収差もかなり減らしてあるという感じで、なおかつ少しコントラストを上げてくっきりと描写するように作られています。

対してペンタックスさんはもともとが旭光学工業で、レンズの製造を主体にしたところからスタートしています。お仕事向けというよりは一般大衆向けのレンズという感じで、一時期はいろいろなカメラメーカにレンズを供給していたという感じです。常にユーザがきれいと思われるような描写を目指していたメーカで、収差も味わいの一つと考えているメーカです。

ニコンさんのレンズはとにかくかっちりと写せて、細かな部分もしっかりと描写するコントラストの高さがありますから、人物やネイチャーの撮影をするとあまり写ってほしくはない部分までも克明に描写しますので、被写体はそれこそ奇麗なものでないと余計なあらまで写し込んでしまいますから、選ぶのが大変といった感があります。

対してペンタックスさんは収差を適度に残しながら、かなりソフトに写し込むことができるレンズになっています。ソフトレンズまで販売していたメーカですので、絞り込み量によって画像の調子が変えられるわけで、しなやかな描写から力強い描写まで絞り込み量によって変えることができます。

ニコンさんの描写はそれこそかっちりという感じですので、フィルムを使うとフィルムの粒度がありますので、柔らかさが加味されて見易い雰囲気になります。フィルム撮影の時に、ニコンさんのカメラをよく持ち出すという感じです。普段撮り用のフィルムでもかっちりとした描写になりますし、少し柔らかくなった画像は見やすいといった感じです。

対してペンタックスさんのレンズは、収差をかなり残してあるのですが、解像度はかなり高くて線の細いしなやかな描写をします。フィルムで撮影するとフィルムの粒度によって、細かな描写部分が一様につぶされてしまい、少しのっぺりとした仕上がりになるという所です。ニコンさんはネガフィルムが良さそうで、ペンタックスさんはポジフィルムが良さそうという感じです。

現代はディジタルですから、解像度も飛躍的に上がって細かな部分まで描写してしまいます。このため、ペンタックスさんの描写がある意味かなり良さそうという感じで、ソフトな雰囲気からパキパキの硬い描写まで設定できますので、ディジタルで見直された感があります。しかし、フィルムをたまに使いたくなるわが身とすれば、被写体の状況によって使い分けているといった感じです。

桜の開花予想も日を追うごとに遅くなっていって、ようやく梅の花も咲きましたから桜はどうだろうと思っていましたら、入学式の前に桜が咲いてほっとしたという感じです。3月末に最後の寒波がひと暴れして、それから4月らしい天気になってきましたので、ようやく春が来たという感じです。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/1000sec F5.6 ISO200

3月中はちらほら咲いていてゆきやなぎも、寒気が去っていくと満開になって見頃になったという感じです。桜の花が終わるころにこでまりの花とバトンタッチをするという感じです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニコンとペンタックス

2024-01-15 06:51:38 | 写真のうんちく

なんだか昔はお仕事のニコンと趣味のペンタックスという感じで、色々使っていたという感じです。どちらのメーカーもレンズからの一貫製造を行っていますので、各々のカラーをしっかり持っています。ニコンさんもペンタックスさんも会員になっていますので、メールで届けられる情報などが手軽に入手できる情報源となっているわけです。

この2大メーカですが、結構写りに関しては面白い特徴を持っています。ニコンさんがお手本としたのはライツ・ウェッツラーで、名門ライカの写りという事になりそうですし、ペンタックスさんはその双璧となるツァイスを手本にしたという訳です。ライツの写りは伝統ドイツのがっちりとした写りでもあって、隅々まできれいに写って収差補正もほぼ完ぺきという感じです。

対するツァイスの写りは良く硬い描写ともいわれるのですが、むしろ画像中心を重視した設計になっていて、人物や自然をごく見たままに描写するような特性を持っています。このため収差に関してはあえて残してある印象で、柔らかな描写から硬い描写まで色々変化させることが得意です。

お仕事の撮影というと、考えるのは隅々まで写っていてほしい訳で、特に集合写真や記録写真など一様な描写を求めるという訳です。このためお仕事用のカメラは、実験記録や報道、そして集合写真などをこなしますので、日本光学の面目躍如という感じで使っているという感じです。しかし、これを人物写真やネイチャー写真に使うとなると、色々問題が生じてくるという事になります。

とにかくごみや粗の部分まで子細に描写しますので、後からのタッチ修正が欠かせない訳で、細かな部分が目に付いてしまうという事になります。自然や人物など完ぺきな状態はありませんので、色々見えてはいけない部分が目立ってしまうと、あまり面白くはないという感じです。このため普段のネイチャー撮影という事になると、ニコンのカメラはなかなか出番がないという事になります。

この点ペンタックスさんのレンズは面白いもので、独特の収差を残してある描写をしますから、被写体の粗の部分を見事に判らないようにしてくれるという面白さを持っています。中心部の写りは絶好調ですので、あまり気にしてほしくない周辺部は柔らかい描写になって収差が強くなりますので、被写体を浮き上がるように表現することが得意です。

このようにかなりの違いがありますので、撮影するときの意図に合わせてカメラとレンズを変えているという事になります。逆にお仕事撮影の時はペンタックスさんのレンズを使うとかなり柔らかく描写しますので、かっちりと写し込むときにはかなり絞り込んで解像度と被写界深度を稼いでおく必要があります。

昔からニコンさんとペンタックスさんのカメラ、そしてレンズを使っているのですが、やはり趣味の世界でネイチャー写真を撮ることがほとんどですので、重心の方はペンタックスさんの方に傾くという事になります。また、カメラ内手振れ補正機能をペンタックスさんが持っていますので、昔レンズを多用するわが身とすれば必然的にペンタックスさんのカメラを多く使うという事になっています。

どちらのカメラやレンズも強い個性と特徴を持っていますので、手順撮影などの場合は三脚を準備してまでもニコンさんのカメラを使います。今回は久しぶりにニコンさんのカメラという事で、D200を使ってみることにしました。持ち重りのするカメラですが、バランスが取れていてシャッター振動も少ないために、手振れ補正機能がなくてもかっちりした画像になるのは嬉しい所です。

それでは1月上旬に撮影した写真から掲載します。

Nikon D200 Ai-S Nikkor 45mmF2.8P

撮影データ:1/160sec F5 ISO400

藤の木についている葉も、最後の一枝くらいになりました。これからすべて落葉して、枝だけになって春を待ちます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする