あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

銀色の蜘蛛

2016-09-21 17:15:05 | 季節は進む
当ブログでも検索対象になっている銀色の蜘蛛ですが、数年前に教えてもらってそれからは初秋のころの撮影対象になっています。地味な感じの蜘蛛ですが、お腹が銀色のすごく小さな蜘蛛です。ジョロウ蜘蛛の巣にいるのですが、何しろ相手が小さいのでマクロレンズを用いて等倍に撮影してもまだ小さな感じです。

居候蜘蛛といって、ジョロウ蜘蛛の巣に居候してかかった獲物をいただいているようです。さすがに大家のジョロウ蜘蛛でも判らない様な大きさですから、居候蜘蛛が動いていても気にはならない感じです。家の周りの蜘蛛の巣にはいませんし、ある特定の場所で多く見かけるような場所を選ぶ蜘蛛でもあります。

ジョロウ蜘蛛の巣を丹念に観察しないと、何せ体長が一番大きくて2mmほどの蜘蛛ですから、ぱっと見では判りません。銀色のお腹がきれいとは言っても、裸眼で見るとゴマ粒程度ですから、きれいさなどは判りません。マクロレンズを使って初めて判るような小ささですので、この時期になって判る蜘蛛であるとも言えます。

春先にもいることはいるのですが、何しろ卵からかえったばかりで、ジョロウ蜘蛛の巣や大家さんの蜘蛛の大きさから考えても、相当に小さいことが想像できます。大体0.2mmくらいですので、目を凝らしてみても砂粒と判別がつきません。やはり目に付くのがお盆過ぎの初秋で、その頃になると大きさが数mmまで大きくなっていますので、ようやくごみとの区別がつきます。

出張時にジョロウ蜘蛛の巣を見つけると探したりしますが、結構見つけることが出来ますので、ほぼ全国的に見かける居候蜘蛛であろうと思っています。特別希少な蜘蛛ではないのですが、見つけるのが相当に難儀しますので、特別な蜘蛛のように思えてしまいます。シロカネイソウロウグモと言うそうで、ジョロウ蜘蛛の巣にしかいない蜘蛛のようです。

台風がやってくると蜘蛛の巣自体がなくなってしまいますので、時期を見るようにこの蜘蛛もいなくなってしまいます。すなわちお盆過ぎから台風がやってくるまでの短い期間が見ごろな訳で、時期を逃さないように撮影するわけです。前日に蜘蛛探しをして、見かけたら次の日の早朝にカメラを持って、撮影に挑戦するという事を行います。

今回の撮影にはSMCマクロタクマー100mmF4を装着しています。0.5倍までしか拡大できませんが、APS-CサイズのK-5では0.75倍まで拡大することが出来ます。超近接撮影でワーキング・ディスタンスが稼げることは有難く、逃げられなくてすむ感じです。蜘蛛が危険を察知すると、逃げるよりは地面に落ちてしまいますので、撮影がその時点で出来なくなります。

朝晩の風が凪ぐ時間帯でないと、蜘蛛の巣自体が風でなびきますので、画面は大揺れ状態になり撮影が出来ません。あくまでもそっと撮影が行えるように、時間帯を選んで行動します。蜘蛛の撮影までは道すがら木の実や花を撮影します。色々な木の実が色付いて来ていますのでのんびり撮影行、これもまた良いものです。

それでは、今月始めに撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 SMC Macro Takumar 100mmF4
撮影データ:1/125sec F7 ISO400
何とか0.75倍で撮影して、拡大トリミングでここまで大きくしました。おなかの部分が1mm程しかありませんので、ここまでがやっとという感じです。
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