もう梅雨も間近に迫ってきて、スカッと晴れた五月晴れも少なくなってきました。代わって雨の日が少しずつ増えてくるのですが、日本海側の北陸はそれほど雨が降るという感じではありません。晴れや曇りの時が多いのですが、総じて湿度が高くて段々不快指数が上がる時期という感じです。
この時期になると柿の花が咲き始めるのですが、何しろ高い場所に花をつけることが多くて、写真に収めようとすると望遠レンズが必要になります。それ以外にも身近な場所で咲く花も多くて、望遠で撮影したいけれど近くの花も撮りたいという事になったりします。この様なときは望遠ズームというのも一策ですが、最近の単焦点レンズもかなり写せるという感じです。
smcペンタックスMレンズは、単焦点レンズではほぼ完成形の満足できるレンズが多く、最短撮影距離も少し短くなっている意欲的なレンズです。また、APS-Cサイズのディジタル一眼レフカメラで撮影すると、換算焦点距離が1.5倍で簡単に300㎜望遠レンズの画角を手に入れつ事が出来ますし、最短撮影距離も幾分短くて使い易いと言う所です。
ズームレンズでもかなり良さそうなのですが、やはり単焦点レンズと拘るのは後ボケの柔らかさで、結構素直にぼけてくれますから、被写体が浮き上がるように撮影できる特徴を持っています。そうなると元祖タクマーの200㎜レンズという事にもなるのですが、現代のレンズに近いレンズとなると、smcペンタックスMレンズもかなり使えるという感じです。
タクマー時代の200㎜レンズは、元祖タクマーを除いてスラっとした今流の格好になっているのですが、反面収差の影響が強く出てしまってコントラストが低く、メリハリもあまり出ていないという感じです。このため中古価格もかなり安くて、購入するというよりもあまりにもかわいそうで救出するという感じで購入していたという感じです。
タクマー時代の影響が強く残っているおかげで、smcペンタックスMレンズもそのあおりを受けて、中古価格がそれほど上がらないリーズナブルなレンズになっています。ツアイスとの提携も進んだ時期は流石に売れないと感じた印象で、レンズ構成も新しくなっているという感じです。
やはり昔の望遠レンズは135㎜が鉄板だったのですが、Mレンズの時期になって少しずつズーム・レンズが普及してくると、135㎜よりも200㎜レンズが普及してくるという事になります。このため200㎜のMレンズは、従来と同じ200㎜F4なのですが、少し垢抜けた印象を持つ仕上がりになっています。
収差がかなり改善されていますので、コントラストもかなり上がってくっきりとした画像になります。これに元から持っているタクマーの繊細な描写を併せて、期待以上の結果となっています。しかし、旧来タクマーからの印象が拭い切れずに、人気もあまり出なかったという感じです。あおりを食ってしまったような中古価格でかわいそうなレンズなのですが、APS-CサイズのK-5に装着すると300㎜画角になりますから、手軽に持ち出せる望遠レンズとして重宝する感じです。
梅雨も目前になってきて、まだ少し寒気が降りてきて涼しい天気なのですが、すぐに南からの暖気が入ってきて蒸し暑くなったりします。この頃を見計らったようにアジサイやタチアオイも花を開き始めますから、晴れの日の有効活用という感じで週末は撮影行に出かけます。梅雨も前の一時期は清々しくて、歩きやすいといった印象です。
それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。
PENTAX K-5 SMC Pentax-M 200mmF4
撮影データ:1/400sec F8 ISO400
梅雨が近くなるころに、雑草のチガヤも一斉に花穂を伸ばします。花が咲き終わると白い綿毛のしっぽのようになります。