あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

来年も頑張って

2015-12-31 09:25:01 | いろいろあります
色々M42レンズの事を書きたくて始めたブログも、早4周年記念となってしまって、来年初夏には5周年となります。最初はM42のレンズとディジタル一眼レフだけでしたが、次第にニコンのカメラやフィルムカメラにも手を伸ばし、気が付いたら中判カメラまで持っていると云う状況になってしまいました。

何しろカメラ雑誌を見ていても、最新カメラに最新レンズと云う感じで、そればっかり追いかけていればお金も足りませんし、何しろ写りは最高の最新レンズです。これで撮影すればバッチリと云う感じなのですが、何かしら癖や個性と云う感じが少なくなってきて、これではすぐに飽きてしまうと云う感じです。

何しろ飽き症の自分自身ですから、ずっと最新レンズを追いかけている感じでは、すぐに飽きがきてしまって、写真と云う趣味を投げ出してしまうと思います。やはり発色やコントラスト、そして個性的なボケ味を堪能したいと云う心がふつふつと湧きあがってきます。そんな時に思い出したのが、昔使っていたペンタックスSPとタクマーだった訳です。

色々なレンズを使ううちに、個々のレンズが強い個性を持っている事が判って来ます。これはすごいと云う事で、どんどんレンズの種類が増えてきてしまって、今の状態になってきます。気になる値段はと云う感じですが、旅行や出張に出かけた先でふらりと立ち寄ったカメラ屋さんが、主な購入場所になります。数百円から数千円の値段でリーズナブルなお買いもの、今の最新レンズの価格で7、8本は優に買えてしまう感じです。

流石に希少価値があるレンズはそのような購入は出来ませんでしたが、いっぱいレンズが集まってきました。また、タクマーを使っている事を聞いた方が、宜しかったらどうぞとわけて下さり、さらにレンズが増えて行くことになります。国産タクマーだけではなく、海外レンズも多く生産されているM42レンズ沼ですから、海外レンズにも手を伸ばして現在に至っています。

それもこれも、M42レンズを紹介している紹介本が極端に少なくて、情報不足なので自身で体験してみようと云う好奇心が有ったから、と云う事が出来ます。そして、この体験談を日記にして書いてみようと云う気持ちが、このブログになりました。体験したことはブログに書く事で後から見返す事も出来ますし、今度はこのシチュエーションで挑戦してみようと云う気になります。

色々書いていくうちに、M42レンズの範疇を外れて中判カメラや昔ながらのコンパクトカメラにも目が向いてきます。意外と使えますし、昔のレンズやカメラは質実剛健で壊れ難いと云う特徴を持っています。尚更はまり込んで写真の奥深さを知る手掛かりになりました。フィルムもディジタルも、両方愉しんだもの勝ちと云った感じです。

さて、残り時間も少なくなってきました。新しい年はどの様なシーンが待っているのでしょうか。興味深々で撮影を続けて行こうと思います。この一年、つたない文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。それでは、本年の締めくくりの一枚は、暮れも押し詰まった出張時に撮影した一枚を掲載します。


Konica Auto S2 Hexanon 45mmF1.8
撮影データ:1/125sec F2 Kodak SuperGold 400
仕事が終わって電車のホームに入ると、そこはすでに夕暮れ時です。ローカル線の信号が寂しさを募らせますが、つかの間の旅情を感じる事が出来て、満足しています。

それでは皆様良いお年をお迎えください。
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今年一年を振り返る

2015-12-30 13:51:16 | いろいろあります
2015年もなんだかんだと色々な事がありました。気付けばもう年の瀬で新しい年が目の前に来ています。それでは、今年一年のカメラと趣味の一年を振り返ってみたいと思います。

・黒白のフィルム現像を始めました
カメラ屋さんのフィルム置き場が年々縮小されて、淋しくなっている感じの中でネオパンアクロスは少しながらでもその地位を保っています。トライXは置いてある店が少なくなってしまいましたが今でも健在で、黒白フィルムを使おうと思って購入したのが一昨年の暮れでした。その後現像をカメラ屋さんに任せていましたが、凄く時間がかかるようになってしまい、自家現像を行っているカメラ屋さんに頼んで行うのも気が引けるようになってきて、自家現像と言う事になっていきました。
いざ始めてみると、専用機材を余り使わなくとも現像を行えることにびっくりで、タンクリールとダークバックが有れば、後はペットボトルとハサミを使う事で、意外に簡単に現像処理が行えます。フィルム乾燥時は事務用の目玉クリップで、室内乾燥機を点けておけばフィルムが真っ直ぐに乾きます。
昔のカメラに黒白フィルムで、懐かしく感じながら撮影と現像を愉しんでいます。廃液はためこんでおいてカメラ屋さんに処理を依頼していますが、業者さんでも行ってもらえることに感謝です。

・レンズはもう増やさないと思っていたのに
レンズだらけになってしまって、試写もおぼつかなくなってきましたので、今年はもう増やさないと誓っていましたが、ニッコールQオート200mmF4がやってきました。昔は垂涎の的のレンズだけあって、写りも発色もピカイチのレンズです。おかげで譲り受けたニコンFの出番が増えてきています。

・昔のフィルムカメラが増えました。
ハーフ・サイズをもう一度味わいたくて、オリンパスペンEE-3がやってきました。Dズイコー・レンズの解像力は確かなもので、逆光にしなければフィルムの粒度以上に解像している感じです。沢山写せて写りも納得なお買い得カメラです。
中判の二眼レフ・カメラが欲しくて、ヤシカDがやってきました。やはりウエストレベルでの構図決定やピント合わせはカッコ良いと感じます。流石に昔のカメラで解像感はゼンザブロニカECに負けますが、簡単に高解像の撮影が行える面白カメラです。
ヘキサノンの写りが欲しいと購入したのがコニカオートS2で、解像感の高さと描写性能の高さにほれ込んでしまいました。大きくて重い昔ながらのコンパクトカメラです。

・アクセサリーも増えています
ゼンザブロニカEC用のスクリーンに始まって、セコニックの露出計と色々なカメラアクセサリーも集まってきました。これで写真も上手くなるかと言うと追い付かないのが現状で、体を慣らすのに苦労していると云った感じです。フィルムを多く使いますから、暗い場所はフラッシュが必需品で、中古品をいくつか買い求めています。

この一年、小物が結構増えました。ピアノの方は楽譜が増えて弾ける曲が増えて行く訳ですが、だんだん難しくなっていくのが面白い訳で、色々愉しみながら生の音を自分で聞いて一層満足と云った感じです。本年も残りわずか、掃除と年賀状作成にいそしみたいと思います。
それでは、今月半ばに撮影した写真から掲載します。


Konica Auto S2 Hexanon 45mmF1.8
撮影データ:1/250sec F4 Kodak SuperGold 400
春にはピンク色の花で楽しませてくれた、たにうつぎの葉も今は落葉のシーズンです。質感描写も完璧なヘキサノン・レンズらしく、見たままそのままに写ります。
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もう師走も終盤です

2015-12-28 09:38:36 | いろいろあります
12月になると色々な行事が目白押しで、加えて出張があったりして、写真を落ち着いて撮影している感じでは無くなります。それでも何とか撮影をと言う事で、バッグの中にはペンタックスQが入っていたりします。フィルムカメラのオリンパスペンもありますが、風景を撮影する時に威力を発揮しますので、行事に参加した帰り道の道端に、目にとまったものを撮影する時にはQが便利です。

12月初めにはピアノの発表会があり、一曲弾いた後でほぼ上手く弾けたと喜んで、ケーキとコーヒーを戴いて練習のよもやま話に花が咲きます。帰りはまだ晴れていて暖かかったので、帰り道の撮影行としゃれ込みました。会場は金沢市内中心部ですから、郊外への帰り道は金沢城址を通って帰ることになります。

師走になると木々はすっかり葉を落してしまっていますので、残った紅葉の葉で侘びと寂の雰囲気を演出してみようと云う感じです。また、落葉が進んでいてもクヌギの葉はまだ紅葉の最中で、緑と黄色が織りなすグラデーションを存分に愉しむ事が出来ますし、新芽の吹く春の季節までは落葉をしませんので、これから雪が積もっても雪と紅葉の雰囲気を味わう事が出来ます。ドングリが落ちて熊が来ると敬遠されているクヌギの木ですが、晩秋の愉しみを提供してくれます。

コニカオートS2が手に入って、コニカ一色になってしまいましたし、余りこのカメラばかりをネタにすると話が尽きてしまいそうですから、間にペンタックスQやディジタル一眼レフ、そしてM42のレンズを混ぜ込んで撮影していきます。しかし、コニカのヘキサノン・レンズはフィルムしか使えないのですが、フィルムの粒子を感じさせない程に良く写ります。

今回は、ペンタックスQとスタンダード・ズームを持ち出しています。本当はスタンダード・プライムとしゃれ込みたい感じですが、何しろ当てのない撮影行でどのシーンに出会えるか、判らない所があります。久しぶりに歩く道すがらの風景は、ある程度画角を変える事が出来るズーム・レンズを用いた方が、ストレスなく撮影が行えて便利です。

現代のレンズはしっかりと描写を行ってくれて、見た目もすっきりと好感が持てる絵になってはくれるのですが、反面あっさりしすぎて癖が少ないが為に、物足りなさを感じる事が多くあります。もう少し色が出てきて透明感が有ればとか、背面TFT液晶ではピントの山が判り辛く、微妙にピント外しをしてしまうとか、色々の不満が出て来ます。

微妙なピント外しが判る程に、スタンダード・ズームはズーム・レンズでありながら優秀な描写性能を持っています。現代の高級レンズである訳で、これに合ったEVFが出てこないかと考えている今日この頃です。ペンタックスQは小さくて良く写る良き相棒ですが、コンパクト・ディジタルカメラの域を出たギミックが必要な程の実力を持っていると感じでいます。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


PENTAX Q7 Standard Zoom 5-15mmF2.8-4.5
撮影データ:1/100sec F4.5 ISO320
金沢城址の近くにはこの様な庭園も多くあり、歩いていても心がなごむ感じです。四季折々の表情を見せてくれますから、歩いて帰る時の撮影ポイントになっています。
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昔レンズでも充分に

2015-12-26 11:33:17 | 撮影の方法
今から半世紀以上も前に販売されていたレンズは、写りも昔の感じな気はしますが、どっこいかなり健闘してくれて、現代レンズと比べてみても遜色がない写りに驚かされます。オートタクマーやスーパータクマー、そして富岡光学やマミヤセコールなど、思ったよりも良く写る感じです。

ディジタルカメラに付けたとしても、思った以上にあらが出てこないでしっかりと写りますから、面白い訳です。今から半世紀くらい前のレンズは、レンズは全群繰り出しで非球面レンズや分散レンズは使われていません。色収差の事も心配になりますが、輝度差がある所での色ずれが気になる事もありますが、それほど気になる訳でもありません。今回購入したコニカオートS2も、カメラ本体より付いているレンズが欲しくて購入してしまいました。先ずは試写を行ってレンズの持つ個性を探っていきます。

歪曲収差はかなり取り除かれていますから、真っ直ぐなものはほぼ真っ直ぐに写せます。背景ボケが変形することは少ない感じですが、コントラストが高くてくっきりと写るレンズですから、絞り込むにつれて背景ボケが硬くなります。F2~F4位までの間で好みのボケ量になる様に調整すると良い感じです。しかし、レンジ・ファインダー機ですから、ファインダー像から背景の硬さを見る事が出来ませんので、絞りを変えながら数枚撮影しておいて、好みの雰囲気を掴む必要があります。

総じて凄く良く写るレンズを持ったカメラと言う事が出来ます。コンパクトカメラと侮る事無しに、いたって普通に高画質が得られる凄腕のカメラですから、フィルムを大切にしてピントをしっかりと合わせ、ぶれの無い様にしっかりとカメラをホールドして撮影します。凄く良く写る分、撮影者の癖や手抜きがすぐに判ってしまうカメラですから、昔ながらの撮影方法を踏襲してしっかりと撮影します。

このカメラ、みんなが並んで記念撮影の時に、良く使われたのではないかと考えています。一眼レフ・カメラの様にカメラ自身が出しゃばらない訳ですから、被写体となった方々の表情から硬さが取れて、自然な雰囲気で撮影出来たであろうと思います。加えてヘキサノン・レンズの威力は絶大で、フィルムを使っていても粒状性が余り気にならない写りをしますので、効果は絶大です。

シャッター優先式カメラですので、絞り開放で撮影しなければならない雰囲気もあったであろうと思います。そのため、絞り開放から解像度はかなり高く、現代レンズにも負けない位の解像度を持っていると感じています。弱いのは逆光環境で、あまり無理をするとフレアまみれになりますから、しっかりとした深めのフードを装着して、順光重視で撮影するようにすると好結果が得られます。背景ボケの関係から、あまり絞りこまないで、かつ少しだけ絞って解像度を稼ぎながら撮影するという、難しい撮影方法になりますが、これもレンズに教えられていると云う感覚で慣れて行こうと思います。

良い買い物でした。古いレンズも使い方次第で納得の写真が撮影出来ると云う事を教えられた気がします。
それでは今月半ばに撮影した写真から掲載します。


Konica Auto S2 Hexanon 45mmF1.8
撮影データ:1/250sec F5.6 Neopan Acros100
撮影行の通り道にある、神社の鳥居を撮影しました。解像度を確認出来る良い被写体になっています。ヘキサノンの解像度が良く出て、黒白フィルムにも良く合ったトーンを出してくれると感心しています。
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Hexanon 45mmF1.8(Konica Auto S2)

2015-12-24 19:00:25 | 国産レンズ
随分昔のレンジファインダー・カメラで、良く調べてみると今から半世紀前の1966年に発売されていたカメラである事が判ります。自身が小学生の頃のカメラですが、今でも問題なく動いていることに驚かされます。昔ながらの質実剛健なカメラ、そのような雰囲気を醸し出している重くて大きなコンパクトカメラです。

なぜそのようなカメラを購入したかと言うと、それはヘキサノン・レンズが搭載されているからで、フィルムメーカが作るレンズはそれこそ最強のレンズでもあるからです。フィルムの特性を知り尽くしていて、一番合ったレンズを作れるのもフィルムメーカであり、先達の方からも良く聞く事が出来たセオリーです。

今回はヘキサノン・レンズ、それも大口径標準レンズが搭載された、重たくて大きいコンパクトカメラに魅了されてしまいました。コニカオートS2は、名前の通りAEのカメラでシャッター優先式AEが搭載されています。しかし、レンズ前面に付いているCdSの反応が悪く、中古品価格とすれば格安で売られていました。

自身の撮影スタイルからすると、シャッター優先式AEは使い難い訳で、ペンタックスSPは絞り優先式AEですし、常に被写界深度を考えて撮影していますから、被写界深度が被写体の暗さに応じてコロコロと変わるのも面白くない訳です。AE機能は最初から諦めて、露出計で露出を計測して、最良値を割り出して撮影する昔ながらのフルマニュアル・カメラの方が使い易いと感じています。

コニカのレンズはヘキサーかヘキサノンで、ギリシャ数字の6から来ています。小西六の六から来ている訳で、カメラもレンズも小西六さんの名前から来ています。フィルムはさくら天然色フィルムが有った事を今でも覚えていますが、カメラ事業から撤退する時にはコニカカラーになってしまいました。

コニカのカメラにはさくらフィルム。フジノンのレンズにはフジカラーと同じような感じで、ピッタリとマッチするのですが、今では販売されていませんので多少寂しい感じがします。それ程にフィルムメーカの創ったカメラには、メーカのフィルムがマッチしてしまう訳です。生き残りのフィルムが有ったとしても、それは有効期限が切れてしまっていて、色味が変わっていますから、諦めて他社のフィルムを使います。

さくらカラー、懐かしいですね。思わず懐かしさに包まれながら撮影を行います。富士フィルムさんは日本の誇る富士山がネーム・バリューですし、小西六さんは同じく日本の誇る国花の桜がネーム・バリューです。フィルムの分野で競い合ったメーカですから、写りの方は同じく確かなものがあります。国内最強レンズと感じていますので、撮影も自ずと真剣になります。

あれやこれやと色々試写をして、フィルムを現像に出します。仕上がったフィルムをスキャンして思わずびっくりな感じで、さすがヘキサノンと感じ入ってしまいました。黒つぶれや白飛びが少なくて、しっかり写って解像度もすごく高いレンズです。F3.5位まで絞ると解像度を充分に感じる事が出来ますので、簡単に高画質のカメラとして今後も重宝しそうです。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


Konica Auto S2 Hexanon 45mmF1.8
撮影データ:1/125sec F3.5 Kodak SuperGold 400(ISO200)
玄関先のどうだんつつじも黄色と赤色に紅葉しました。赤一色になると見栄えがするのですが、温度の関係か黄色も混じります。どうだんつつじが紅葉すると、季節は一気に冬に向かいます。
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