あるいて・みつける

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ブロニカの魅力

2019-07-28 06:50:12 | 中判カメラ
今ではゼンザブロニカそのものが販売されていませんので、ブロニカの存在を知らない方も増えました。最近でも中古カメラ屋さんでひっそりと置かれていたりするのがブロニカのカメラなのですが、見かけた後で早々に棚から消えてしまいますので、潜在的なニーズが有るカメラという事もできます。自身も使ってみてかなり魅力あるカメラと感じました。

中判カメラを始めて手にする方は、ブロニカが絶対お勧めできる。その様なカメラです。海外のハッセルブラッドもありますが、撮影するまでのお作法がかなりあって、間違えるとカメラの機構部が壊れてしまいますので、中判カメラの写りよりも操作感のほうが先にたってしまいます。

かといって、セルフ・コッキング、即ちフィルム巻上げで自動でシャッターをセットしてしまう機能が無いと、2重撮影や未露光のコマを量産してしまう事になって、これもまた使い勝手が良くありません。35mm判の普通のカメラにあるような機構が付いているカメラとすれば、フジフィルムさんの645シリーズか、ペンタックスさんの化けペンが代表格なのですが、ブロニカもその中の一つです。

その中でもフィルムバックを装着できるカメラで、徹底したセルフコッキングとフール・プルーフが取られているカメラとすれば、ブロニカしかありません。とにかくフィルムを装着していないと巻き上げも空回りしてしまってシャッターもセットできませんし、シャッターも切れません。レンズキャップをするとファインダーが真っ暗になりますから、これも撮影時に勘付くと言った次第です。

とにかく全ての状況が満足されていないとシャッターが切れませんし、ピントも合わせることが出来ません。これが全てメカニカル的に検出されていますので、伝達ピンがフィルムバックやカメラ本体から出ています。フィルムバックに自動カウンターも付いていますので、フィルムの最大コマ数までしっかりと撮影する事が出来ます。

フィルムバック数個に感度や種類の違ったフィルムを詰めておいて、状況に合わせて交換する醍醐味は中判フィルムならではの事なのですが、フィルムバックを交換してもしっかりとフール・プルーフが守られているカメラは、ゼンザブロニカ以外にはあまり見かけません。初めての人がつまづくのがこの様な所であり、初心者にも優しい完璧カメラと表現する事ができます。

シャッター・ショックもフィルム巻き上げも、そして撮影時のシャッター音も、とかく豪快なブロニカなのですが、静かに撮影したければ2眼レフのレンズシャッター・カメラがあります。しかしぐわしゃっと豪快なシャッター音とショックを感じながら、撮影を行なうのもカメラの醍醐味であり、そのショックに耐えられる質実剛健な三脚を持つ事も楽しみな感じです。

たった12コマなのですが、豪快な操作感のおかげで充分カメラを操作しているという満足感が得られます。持ち歩くだけで結構重いカメラですから、このコマ数の撮影だけで少し疲れてくるといった感じで、少し休んでから現像を始めます。現像タンクも大振りで豪快ですからこれで休日の1日が満足できるといった感じになります。

それでは先月末に撮影した写真から掲載します。


Zenza Bronica EC Zenzanon MC 150mmF3.5
撮影データ:1/125sec F5.6 Neopan Acros100
ついこの間白い花を咲かせていたえごも今ではかわいらしい実を付けています。3つ並んで実っていましたので、記念に一枚撮影です。
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