輿石氏を幹事長に据えるなど、党内融和を図ったバランス人事の野田新内閣。仙谷氏の政調会長代行就任だけはいただけないが、まずは内紛「ノーサイド」の言葉通りの閣僚人事と言ってもいい。閣僚人事はどれも小粒だが、野田総理は菅の傲慢さに比して謙虚だし、政治を前に進めてくれる期待感はある。今日の世論調査では野田総理の支持率が50-70%、これはまあ就任早々のご祝儀相場としても、民主党支持率が、13%から31%に跳ね上がったのにはびっくりした。民主党にあきれ果て、自民30%民主17%という数字が、状況は何も変わっていないのに新総理になっただけて大逆転である。国民というのは所詮、その時々の雰囲気に流されるだけの衆愚なのかもしれない。野田氏はアメリカ従属、TPP参加、消費税10%増税路線である。一方の小沢一郎の政治路線はアメリカの資本主義はもう限界とみている。だから日本は独自の修正資本主義でいかなければいけないという。ここらが底辺層に厚い当初の民主党のマニフェストとして反映されたわけだが、菅によってすべて反故にされてしまった。野田総理は底辺層を底上げして中間層の幅を広げると言っている。そこらが実践できれば自民党にはない民主党らしさが出てくるだろう。そして最終的に増税不可欠としても、公務員給与の引き下げ、特殊法人の解体、天下りの禁止などして役人天国を徹底的にスリム化して無駄を無くすることが先決である。そういう納得のいく政権運営を「泥臭く」やってもらいたいところだ。
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