盲獣VS一寸法師
製作:石井輝男プロダクション2004年
監督:石井輝男
出演:リリー・フランキー、塚本晋也
監督は「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」の石井輝男、別名キング・オブ・カルトのニックネームがついた個性派だ。そして映像化した題材は乱歩の「一寸法師」と「盲獣」とくれば危険なニオイがプンプンする。
主演はベストセラー作家にしてイラストレーター、最近ではNHKで松田優作を
語ったリリー・フランキー。彼を物語の触媒として乱歩の特に猟奇色の強い原作を、そのエッセンスを失うことなく忠実に、2つの物語を織り交ぜている。
ビデオカメラによる撮影、役者の台詞はアフレコとフィルムのような重厚感はないものの、それがかえってチープな感じを醸し出し、カルト的?に見える。役者もほとんどが無名でそれがまた軽さに輪をかける。しかし、最後はあの大霊界の丹波哲郎が出てきてキッチリと締める。
内容は、乱歩作品の中ではハードな作品、「一寸法師」と「盲獣」の2本立てを映像化しているので、気がめいるといえば気がめいる。乱歩の活字世界を映像化すると、生々さやグロテスク感は倍増し、視覚的に人間の暗部を映し出し、それはダイレクトに届いてしまう。
今回この映画を観ていったい乱歩の頭の中はどうなっているのだろう?と思う。日常はいたって常識人、晩年は探偵小説の向上にも貢献したという。その対比が怖ろしくもある。もともと私は乱歩に興味があったわけでなく、ひょんなことからブログを始め、最近は意地?になって乱歩を連続投稿しているはめになっているのですが、その猟奇的な世界には少々滅入ってしまうこともある。しかし、人間の暗部を焙り出している部分やそれを効果的にミステリーに結びつけるなど十分すぎるほど評価されるものであるが。
ともかくもインパクトがありすぎる映画であった。(乱歩映像化作品としては秀逸な一品としたい)
⇒人気blogランキングへ
■小説(「盲獣」所収)
■小説(「一寸法師」所収)
■DVD
製作:石井輝男プロダクション2004年
監督:石井輝男
出演:リリー・フランキー、塚本晋也
監督は「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」の石井輝男、別名キング・オブ・カルトのニックネームがついた個性派だ。そして映像化した題材は乱歩の「一寸法師」と「盲獣」とくれば危険なニオイがプンプンする。
主演はベストセラー作家にしてイラストレーター、最近ではNHKで松田優作を
語ったリリー・フランキー。彼を物語の触媒として乱歩の特に猟奇色の強い原作を、そのエッセンスを失うことなく忠実に、2つの物語を織り交ぜている。
ビデオカメラによる撮影、役者の台詞はアフレコとフィルムのような重厚感はないものの、それがかえってチープな感じを醸し出し、カルト的?に見える。役者もほとんどが無名でそれがまた軽さに輪をかける。しかし、最後はあの大霊界の丹波哲郎が出てきてキッチリと締める。
内容は、乱歩作品の中ではハードな作品、「一寸法師」と「盲獣」の2本立てを映像化しているので、気がめいるといえば気がめいる。乱歩の活字世界を映像化すると、生々さやグロテスク感は倍増し、視覚的に人間の暗部を映し出し、それはダイレクトに届いてしまう。
今回この映画を観ていったい乱歩の頭の中はどうなっているのだろう?と思う。日常はいたって常識人、晩年は探偵小説の向上にも貢献したという。その対比が怖ろしくもある。もともと私は乱歩に興味があったわけでなく、ひょんなことからブログを始め、最近は意地?になって乱歩を連続投稿しているはめになっているのですが、その猟奇的な世界には少々滅入ってしまうこともある。しかし、人間の暗部を焙り出している部分やそれを効果的にミステリーに結びつけるなど十分すぎるほど評価されるものであるが。
ともかくもインパクトがありすぎる映画であった。(乱歩映像化作品としては秀逸な一品としたい)
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どんな方が張ってくれたのかとたどってみてビックリ。
乱歩ファンにはたまらないブログですね。
あまりにボリュームがありすぎて、とても一晩では読めそうにありません。
ちょこちょこ拝見しに来ます。
ではまた。