飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

サルバドール・ダリに告ぐ#8・・・『ダリ』(伝記①)

2006-12-28 | サルバドール・ダリ
~ダリ展を観た。そしてダリを感じダリを知るために~

◆「ダリ」(メレディス・イスリントン・スミス著)◆

ダリの伝記を読んでいる。(メレディス・イスリントン・スミス著)幼少の頃のダリのエピソードで読んでいて気になった部分がある。そこに作品へのアプローチのヒントがあるはず。作品のどこかに影をさしている・・・。


◆死んだ兄の亡霊
1904年5月11日サルバドール・ダリ誕生。しかし、ダリが生まれる約一年前に長男が死に同じ名前をつけられた。ダリは“死んだ兄の人生を「盗んだ」という罪悪感を一生間にダリに負わせることになった。”

◆子供の野心
“6才の時コックになろうと決心する。”“7才になると今度はナポレオンになりたいと思うようになった。”

◆ダリのパフォーマンスの原点はこれか?
“ダリは8才になるまでわざとおねしょをし、家中に糞便を撒き散らすというようないたずらをした。(糞便愛好症的性癖)”

◆密室での秘密
ダリは地元の公立小学校に入学した。その時の教師トライテルは興味にまかせたコレクションを集めており彼はそのコレクションを収納した部屋にダリを招きいれた。そこでダリは奇妙な道具類(医療器具や用途不明な道具)を見せられた。幼きダリ少年と変てこな道具類を収集する大人が個室に二人きり、そこで何があったかはわからない。

◆バッタ嫌い
成長するにつれ、学校でのダリの奇行はますます目立ち、クラスメートからかいの的になった。中でも、バッタを怖ろしがるところは異常なほどで、これは死ぬまで続いた。

◆性的不能者であったとも云われているオナニスト・ダリ
体毛の発生という思春期のダリは“初めて自分の陰毛を見つけ、クレウス岬の岩の間で、ナルシスティックな欲望を発散させた。洞窟の中で自慰にふけり、恍惚として、わが種子をそこらに撒きちらした。自分の肉体と自然とをつなぐある種のエロティックなミサだった。”

※『ダリ』メレディス・イスリントン・スミス著/野中邦子訳・㈱文藝春秋刊から抜粋


■■早春の日々(1929年)■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


今回のダリ展で展示された作品で、一番最初に目を引いたのはこの作品。精神分析医フロイトの無意識の理論をベースに描かれたという。無機質で延々と広がる空間に、ポンポンと意味ありげな図像が配置されている。それら図像は難しいので感じるしかない。共振する部分を見つけるしかない。その視点で見ると中央のダリの子供のときの写真、とってもかわいいぶん痛いげな印象をうける。周囲の図像群がこの子供(=ダリ)を影響を与え形成するものであったり無意識世界のの自画像なのであろうか?ボクが気になった図像は、女性性器のような顔をした人物とエネルギーが切れたバルタン星人のような男。そして「記憶の固執」にも出てくる軟体動物のような自画像の片鱗を見せている人物。(早くもバッタに襲われている)プロレスのキャメルクラッチという技のように虐げられている男である。こんなふうに書くと自身の無意識も見透かされてしまいそうで少し不安になってきた。






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