飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

「しんとく丸」を観て、折口信夫の「身毒丸」を読んだ

2008-09-04 | Weblog
先週の土曜日に神奈川県藤沢市の遊行寺で「しんとく丸」を観、それを記事にしました。その前にも寺山修司の脚本によるいく人かの演出家による「身毒丸」なども観ていたので、民俗学者として著名な折口信夫の小説「身毒丸」を読んでみることに・・・。ちなみに、寺山修司が天井桟敷で説経節の「しんとく丸」をベースに劇作した時に、タイトルは折口の「身毒丸」の方が似合うとそれを選んだことが知られている。

折口の「身毒丸」は、先に観た説経節をベースとしたお芝居「しんとく丸」の物語とは違ったものでありました。特に大きな劇的な展開はありません。もとより人物設定が違います。身毒丸は、大道芸を庶民に披露する旅周りの田楽法師。そしてなによりも父から受け継いだ遺伝性の病気を持っています。しかもそれは女との関係性のなかで発病する?継母の呪いとは大きな違いです。そしてまた、ホモセクシャルな視線を感じさせる描写がいくつかでてきます。たとえば“身毒は、細面に、女のやうな柔らかな眉で、口は少し大きいが、赤い脣から漏れる歯は、貝殻のやうに美しかった。”この文章にホモセクシャルな匂いを感じるのです。

全体としては不思議な小説です。それは以前、澁澤龍彦の小説を読んだ時のような感覚に近いものです。ただ、折口のものは短編でありますが、澁澤とは違い、やすやすと読める代物ではないのです。(泉鏡花もそうですが)そしてその感想を文章化するには、少しの間、頭の中で熟成が必要なきがします。ところで、何で身毒丸という名前なのだろうかと思っているのですが、それは受け継いだ毒を体に持った少年であるからということでいいんでしょうか。(ちなみに、まだ「死者の書」は読んでおりません)

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