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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

サルバドール・ダリに告ぐ#20・・・「BBCスペシャル・キリスト3つの名画の謎」

2007-01-09 | サルバドール・ダリ
~ダリ展を観た。そしてダリを感じダリを知るために~

◆「BBCスペシャル・キリスト3つの名画の謎~その誕生に隠された真実」(2007年1月1日BS朝日放送)◆

元旦のBS朝日で「BBCスペシャル・キリスト3つの名画の謎~その誕生に隠された真実」と題した特別番組を放送していた。キリストを描いた3人(ダビンチ、ダリ、フランチェスカ)の名画をピックアップしたドキュメンタリー作品である。番組が取り上げたダリの作品は「十字架の聖ヨハネのキリスト」(1951年)。


十字架に磔にされたキリストは天空に浮いており、それを神の視点で眺めているような幻想的神秘的作品だ。キリストの肉体はリアルに描かれているが、その肉体には傷はなく打ちつけられた杭はなく、その顔は頭髪に隠れ見えない。(もしかしたらダリ自身を描いたのか?)いずれにせよ、このキリストの図像は非常にインパクトのある構図です。


下の風景はポルト・リガードの海岸。2人の人物はベラスケスとル・ナンの絵から引用され、ボートはダリが愛用したもの。この一度見たら忘れ難いキリストのポーズは、聖ヨハネがキリストを幻視したものからヒントを得、ダリがモデルを雇ってこの絵の状態と同じようなポーズをとらせて描いたそうです。番組はその様子を再現して、なるほどなと思わせてくれます。


そしてこのポーズは、ダリが見た原子の夢のビジョンに数学的考察を加え三角形と円の組み合わせとなっており、安定したというか神秘的というかそんな力強さがあります。


このキリストの図像は、その後ダリの絵に何度か現れるようで、有名な「クリストファー・コロンブスのアメリカ発見」(1958―59年)にも2ヶ所出てきます。







一つの名画を巡る知的冒険、良質な番組でした。。




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2 コメント

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ダリの記事TB感謝 (あべまつ)
2007-01-10 18:15:54
TBありがとうございます。
ついにダリ展終わってしまいましたね。
こんなに濃い番組やっていたのを知らずに、お正月の正しい過ごし方してしまいました。残念!
きっとまたいずれ、再放送しますね。
宗教って、呪縛されてつらい部分も相当あっただろうなぁと思うのです。
BBCはさすがに面白いものつくりますね。
こちらも変わらず、濃い記事で、嬉しくなります。
今年も頑張って、濃厚味、貫いて下さい。楽しみにしています。
返信する
こちらこそ (飾釦)
2007-01-10 22:14:46
ありがとうございます。
濃い記事?めざして書いていますが、更新、あーしんどい。今年もなんとか続けていければと思っています。よろしくお願いします。
返信する

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