飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

サルバドール・ダリに告ぐ#21・・・「ユリイカ/サルバドール・ダリ」①(1986年)

2007-01-10 | サルバドール・ダリ
~ダリ展を観た。そしてダリを感じダリを知るために~

◆「ユリイカ/特集サルバドール・ダリ」 (1986年11月号)◆

毎月ユニークなキーワードで特集を組みたっぷり読ませる批評月刊誌「ユリイカ」。1986年11月号にサルバドール・ダリを特集しており、それを古本屋で発見。


「ダリになろうとしたダリーヨーロッパの鬼っ子」と題して仏蘭西文学者・巖谷國士氏と美術評論家・東野芳明氏、いずれも美学の分野で影響を与えた“頭脳”二人によるダリに関する討論が掲載されている。中々読み応えある内容で、その討論の記事から『ダリは⇒』という頭をつけてポイントを引用してみた。そこから見えてくるのはダリという一人の人間の戦略的生き方といってしまうと過大すぎるか。


◇ダリは⇒“ジャーナリスティックに、時流をうまいぐあいに取り入れる”(巖谷)

◇ダリは⇒“個人主義的な画家としてとらえられがちだし、事実そういう部分も強いんですけれど、同時にヨーロッパのあらゆる場所、あらゆる時代にいる偏在的な<私>みたいなものがでてきちゃう”(巖谷)

◇ダリは⇒“一生舞台で過ごしたような人で、自分でダリを演じていた”(東野)

◇ダリは⇒“風土に執着する部分が非常に強かった”(巖谷)

◇ダリは⇒“極端な場合には絵の中にローマ的なオブジェとゴチック的なオブジェ、イスラム的なオブジェとフランス的なオブジェが並んだりするわけで、地中海的ヨーロッパの縮図みたいなものがあるかもしれませんね。北の要素も南の要素も東の要素も全部あって、それがモザイクみたいにどっと出てくる”(巖谷)

◇ダリは⇒“いろんなものの先駆者かもしれない。あんなに何でも早く手をつけた人は珍しいんじゃないですか”(巖谷)

◇ダリは⇒“集中凝縮の絵画で、シュルレアリスムの主流は寧ろ拡散です。ダリの問題意識というのはヨーロッパのたそがれみたいなものにつながる”(巖谷)

◇ダリは⇒“自分を「神のごとき」とは言うけれども、決して君主になることはできない。・・・いつでも<従属>という項がある”(巖谷)

◇ダリは⇒“一種の道化”(東野)

◇ダリは⇒“近代主義に対してルネサンスを、オートマティスムに対してパラノイア・クリティックを、という風に、いつも反時代的逆説を唱えつづけた”(東野)

◇ダリは⇒“何のことはない、問題は個人ではないかと言った。シュルレアリスムにとって原則は無名性を、実は無名性というのは有名性じゃないかみたいな逆説迫ってきた”(巖谷)

◇ダリは⇒“従属する対象が、もう変わっちゃって金銭ですね。アメリカ的なあっけらかんとしたお金の世界”(巖谷)

◇ダリは⇒“スペイン内乱の全歴史を鼻クソに凝縮させ、しかもウソであった鼻クソの塊であらわす。あのすごさ”(東野)

◇ダリは⇒“他者を認めない。あれは差別主義者ですから、白人による世界支配というのを唱えたりするわけ”(巖谷)

◇ダリは⇒“視覚と触覚がつながっちゃうからな”(巖谷)

◇ダリは⇒“自分への固執じゃなくて、自分が一つのモデルになっている。それは恐らく自分がパラノイアをやっているのが一つの演技であるという意識が強いからでしょう。意識機械としての自分というかね”(東野)

◇ダリは⇒“セクシャルにいえば後背位というか、女でも何でも後ろからののがあるでしょう”(東野)



◆ボクは⇒のち時々でもぞ!(何を?)



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