乱歩Ｎｏ．６５・・・＜少年探偵団 鉄塔の怪人／１９５７年＞

少年探偵団　鉄塔の怪人
　
製作：１９５７年東映
監督：関川秀雄
出演：岡田英次、中村雅子、加藤嘉

第一部の終わりに出てきたカブトムシ・スタイルの戦闘車、目立ってしょうがないのですが、二十面相の手下も宇宙人のような制服＝コスプレを着ています。こんな恰好で二十面相のアジトを見張っているわけですから、我々は怪しいですよ、と言っているようなものである。つまり、二十面相らの集団は変なオジさんの集まりなのである。（この“変なオジさん”の系列は仮面ライダーをはじめ特撮ヒーローものへと脈々と受け継がれている）

しかし、原子力関連の施設や設計図などを執拗に付けねらうことがテーマとなるのは、やはり、原爆被爆国でありその破壊力を生々しく記憶している我が国のトラウマなのであろうか？

本作品では、特に少年探偵団の小林団長が大活躍します。単身、二十面相の基地・鉄塔王国に潜入し、学生服を着て大立ち回りです。指令室の機器類を破壊しカブトムシ・スタイルの戦闘車を機能不能にします。師匠の明智小五郎は、最後に良い所を見せるものの添え物的存在になっています。二十面相はあっけなく鉄塔から墜落、おなじみのあの唄が響きます。

“♪ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団　
　　勇気凛々　瑠璃の色
　　望みに燃える　呼び声は　
　　朝焼け空に　こだまする
　　ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団♪”
　　　　　　　　（作詞；壇上文雄）


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■小説（「鉄塔の怪人」所収）

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