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千葉市立美術館の企画展を見に行くべく再び千葉へと行きました。連続して見るなんてどうやら千葉市立美術館の企画と私は相性がいいようです。今回の展覧会は浮世絵絵師・浮世絵師 溪斎英泉を紹介するもの。英泉はあまりなじみがない浮世絵絵師で、私もその名前は知らなかったのですが、前の展覧会「蕭白ショック!!」展でそのチラシを見て、英泉が「江戸の媚薬」なんて評されていることもあって惹かれるものがあり、ぜひ見てみたいとなった次第です。で、会場でへぇ~と思ったのが、ゴッホの有名な浮世絵を背景に描いた「タンギー爺さん」、そのに描かれた花魁の絵はなんと英泉の浮世絵だったということ。(これでまた雑学身についちゃったかな?という感じです)英泉の描く女性はどこか艶っぽいし、力んでいる感じもあるので、向こうの美術家の興味を得たのかもしれませんね。事実、ヨーロッパにおける日本趣味=ジャポニズムをリードした雑誌の表紙を飾ったのは北斎や歌麿ではなく英泉の美人画だったと(それも展示されていました)。
今回の展覧会は英泉の絵の活動領域が、美人画のみならず風景画など多岐に渡っていたことを紹介する意向があったようですが、やはり目についたのは美人画の数々でした。花魁、遊女を描いた浮世絵は今で言うブロマイドのようなもの?いやいや勝手な解釈ですが、実際の客の行動を考えれば風俗雑誌に近いのかもしれません。男達は描かれた花魁や遊女の肖像画を見てあらぬ想像をした?なんて。展示の解説によると英泉の絵は、あぶな絵とか春画のジャンルにおいてその魅力大いに発揮したそうです。ただそうしたものは美術館のような公の施設では当然、展示などできません。わずかですが男と女の様子を描いた絵が展示などされていて、それがどれも<濡れた>という修飾語がつくような色っぽさを醸し出していました。
「浮世風俗美女競 ー双玉手千人枕」(玉のように美しい両手(腕)が、千人の枕になるであろうという艶っぽい意味があるとか)なんてものもあって、まいっね~、これは。英泉さんの名前はしっかり覚えましたよ。
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青眉の女―英泉秘画 |
太田 経子 | |
講談社 |
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溪齋英泉・葛飾応為(お栄) (林美一 江戸艶本集成【全13巻】) |
林 美一 | |
河出書房新社 |
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藍・青く冴えて 渓斎英泉 |
椴 真吾樹 | |
文芸社 |
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