飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

漫画「少女椿」(丸尾末広)を読む

2010-04-23 | ワンダーゾーンの世界
丸尾末広の代表作とされている?「少女椿」を読んだ。見世物小屋の少女が主人公のこの漫画、全く不思議な感覚を持った作品なのだ。眩暈がするという言葉で語れないような、予測を裏切るシュール展開の感性が凄すぎる。一体、丸尾末広の頭の中はどういった世界が広がっているのだろうか?余りにも現実世界と折り合いをつけるには難しいと思われる真逆の世界を構築している。完成度もすこぶる高い。ただの幻想的かつエログロな漫画ではない一筋縄ではいかないような知的な背景の広がりも感じさせる作品だった。

ところで、人間には論理的規律的な理性による行動と喜怒哀楽といった感情にゆさぶられた行動と言葉で説明できない衝動的な本能による行動があると思うが、この「少女椿」は本能が立ち上がって行動に移る間に起こる無意識の世界(というものがあれば)を視覚化したもののように見える。本能は腹減った、眠たい、エッチしたい、などと○○したいという欲望の源泉なのだといえるが、も、し何も食べれない。寝かせてくれない、エッチできない、など○○したいという様々な欲望成就が先送り状態にされ宙ぶらりんのまま放置されたら一体どうなるのだろうか?もしかしたらその状態に置かれた人は、様々な妄想や幻覚、不可思議な行動などを起こしはじめるかもしれない。その時に沸き上がる無意識の世界の視覚化されたもの、それが「少女椿」の世界のように思えるのです。

ところで、いつ購入したのか記憶にないのだが、ボクは「少女椿」のCDを持っている。作曲には寺山修司の「天井桟敷」でも活躍したJ・A・シーザーが参加している。例によって独特なメロディーで特異な世界を表現していたのだ。

 <紅い下着>
 作詞:丸尾末広
 作曲:J・A・シーザー

♪毛糸のパンツ 毛糸のパンツ
 毛糸のパンツは あったかい
 毛糸のパンツ 毛糸のパンツ
 毛糸のパンツはあったかい
 お母さんのアソコ 思い出しちゃった

 絹よりステキさ 毛糸のパンツ
 毛糸のパンツ やぶけたよ
 もう はけなくなっちゃった

 絹よりステキさ 毛糸のパンツ
 毛糸のパンツ やぶけたよ
 もう はけなくなっちゃった♪


ユーチューブで見つけた映像





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