飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

怪異の世界#14・・<怪奇十三夜>「怪談累ヶ淵 」(1971年日本テレビ)

2008-07-24 | ワンダーゾーンの世界
<怪奇十三夜>「怪談累ヶ淵」

■放送:1971年・日本テレビ系列
■監督:中川信夫
■原作:三遊亭円朝
■出演:横内正、中谷一郎、木村俊恵

「怪奇十三夜」という番組があった。おそらくボクが小学校の6年生の時にテレビで放送されていたような記憶がある。というのは放送された翌日に、その内容がクラスで話題になったような記憶がうっすらとあり、それが小学6年生と結びついているからである。(記憶違いかも知れませんが…)その番組を各回全部観たのか観てないのか、そんなことは覚えていない。ただ、この「累ケ淵」の話を現在に至るまでよくは知らなかったので、その回は観ていないのだろうと思う。ボクの記憶に鮮明に残っているのは、オドロオドロしい「怪奇十三夜」のタイトルなのである。それはタイトルに相応しいインパクトがあり、このブログにアップしている数々の画像に付ける文字のテイストを見ると無意識的に影響を受けている可能性もあると思えるくらいなのだ。

さて、このテレビ版「累ケ淵」、監督したのは先日も紹介した怪談映画を撮らせたら名匠の誉れも高い中川信夫である。中川監督の他の映画を観ていないので確かなことは言えないが、怪談を生み出すのは人の情念、そんなことを監督は言っているような印象を先の映画を観て思ったのである。そしてこのテレビ作品も同様にそれを強く感じたのであります。むしろその側面がより一層増しているような気がしました。

一方で、この怪談話は展開にちょっと理不尽さもあり、それが理性における理解を超えて何ともいわれない不思議さがあります。それは因果の報いの矛先の向けられかたである。豊志賀の背後に映る宗悦の怨霊、それにより因果の報いをより鮮烈に描こうとしているのがうかがいしれる。しかし豊志賀が若い新吉に入れ込んでしまい、その嫉妬に狂うのはわかるが、顔面にできた腫れ物の因果がわかりづらい。なぜならば見方を変えれば、豊志賀は、幼くして父を斬殺された不幸な生い立ちがあるにもかかわらず、身持ちを固くして芸の道で生計を立て、真面目に生きてきたのである。その意味では彼女には罪はない。因縁の父を殺した男の息子に出会おうが、女として醜くなる顔というひどい仕打ちを受けるには、あまりにも父親の加護がないと見えてしまうのだ。むしろ豊志賀は父親・宗悦の怨みを果たすための道具であったのか?とも見えてしまわなくもない。豊志賀はとても可哀想な女なのである。もう一度言うと彼女には罪はないのである。それがどうしてもこの作品において展開の理不尽さを感じてしまう部分なのである。

今回の話では、新吉の兄が登場し、先の映画において丹波哲朗がはたしたような先導役の役回りを担わされている。弟の不幸を兄が誘導する、それは金を借りても返さず、日々のお酒に消えてしまっている身勝手な旗本・深見新左衛門の息子と言えば見えなくもないのだが。けっこう荒っぽい兄貴だなと。結局兄弟は自滅してしまう。まぁ今回豊志賀が、年増女の色の部分と悲哀さが出ていたのでよしとしようか。

-----------------------------------------------
■話題のメタボ対策はリセットプロポーションベルト
■美容の味方はきれいやせたい.com
■美しいヒップで男性の視線は釘付けウエストシェイプアップ&ヒップアップ!

-----------------------------------------------
◆クリック、お願いします。 ⇒
◆関連書籍DVDはこちら↓↓
怪奇十三夜 第一回 怪談累ヶ淵

マグネット

このアイテムの詳細を見る

怪奇十三夜 DVD-BOX

エムスリイエンタテインメント

このアイテムの詳細を見る

怪談 【通常版】

メディアファクトリー

このアイテムの詳細を見る

人間国宝 一龍齋貞水の怪談DVD 真景 累ヶ淵より 豊志賀の死 [江戸怪奇夜話し 第1話]

株式会社エムティアール

このアイテムの詳細を見る
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 怪異の世界#13・・映画「... | トップ | 怪異の世界#15・・映画「... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ワンダーゾーンの世界」カテゴリの最新記事