あだちの再生工房 日記2

機械類の修理を楽しんでいます。その日々の活動記録の積りでしたが、最近は修理とは関係のない記事が多くなっています

Collins 51S-1受信機の点検整備

2019年03月18日 18時05分21秒 | 受信機
去年の9月に点検のため通電したのですが、オーディオ出力がありませんでした。
オーディオ系統のの真空管 V12,V14を真空管試験機でチェックした結果は問題なしで、すぐに解決しなかったので、後日直す積りで放置していました。

ここ数日、時間ができたので点検を再開しました。
詳しく見ると、NHK第一(729kc)に合わせ、メータースイッチをライン出力(DBM)にすると針が振れているのが確認できました。 
このことから、原因はV12に確定できそうです。
V12周りの抵抗、コンデンサの交換など、いろいろ処置しましたがダメです。
結果、紆余曲折がありましたが、V12(6BF5)のPin1とPin7が断線しているためと判明しました。
購入した新品の6BF5に交換すれば、あっさりスピーカーから音がでました。
めでたしめでたしです。
簡易の真空管チェッカーでエミッションだけのチェックで済ましたのが失敗でした。

作業台に置いた51S-1です。


裏の回路です。 一見コンパクトですっきりしているようですが、Terminal Board (Terminal Poleと云うべきか)に立体的に結線されているために作業性は良くありません。


audio出力部分の回路図です。


V12に繋がる抵抗、コンデンサがあるTerminal Boad(TB7)の拡大です。
前の所有者が抵抗を交換した跡があります。 よく見ると焼け切れた抵抗が着いたままになっています。 半田の量が異常に多く下手な半田付けです。


いつものように、部品を外す前に実体配線図を作ったうえで、交換作業に入ります。
TBが立体的なので実体図が分かりにくいです。


抵抗、コンデンサを外した状態です。 TBの下側の結線は外すのが大変です。 ターミナルにしっかりと巻き付けてあるので至難の業です。 あまり熱を加えるとターミナルが緩み、グラグラになりそうです。


TB7から外した、抵抗、コンデンサです。 破断した抵抗も外しました。(前の所有者がなぜ外さなかったのか疑問)


新品に交換しました。 作業性が良くないので、半田付けの出来栄えがもう一つという感じです。


このほかにもV14,V12,V13のみに関係する-13Volt, -9Volt電源系の電解コンデンサC247(50uF/50V),C183も交換しました。

V12を交換すれば、オーディオ出力は解決したので問題はないのですが、一つ疑問が残っています。 
もう一つの電源回路のスペックでは -37Volt,-13Volt, -9Voltなのですが、実測では-29Volt, -9.5Volt, -6.0Voltでかなり低くなっています。
こんな状態でも音は正常に出ているので問題ないのですが、ちょっと気がかりです。
それと、6BF5が異常に高温で触れないほどです。
ヒーター電流が大きく、これが正常らしいのですが、何とかしたい感じです。
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