♦️940『自然と人間の歴史・世界篇』インドの不平等(その現在の姿、全体像)

2020-11-09 10:02:39 | Weblog
940『自然と人間の歴史・世界篇』インドの不平等(その現在の姿、全体像)


 インドの不平等はどうして出来たのか、またいまどのような状況になっているのだろうか。後者については、まずは、こうある。

 「インド、1%の富裕層が総資産58%保有 格差縮小へ賃金・税制改革必要
 インドの資産格差が深刻化している。貧困問題などに取り組む国際非政府組織(NGO)のオックスファムが今月発表した調査報告書によると、インドでは上位1%の富裕層が同国の総資産の58%を保有しているもようだ。この富裕層の保有比率は世界平均を上回る。

 オックスファム(非営利の調査団体・引用者)は、格差縮小に向けて男女間の賃金格差の是正や税制改革などが必要との見方を示した。現地紙ビジネス・スタンダードなどが報じた。


 インドは、富裕層上位57人の総資産が下位70%の総資産である2160億ドル(約24兆5246億円)に匹敵し、富の集中が進んでいるとされる。
 個人の資産額で首位は、石油元売りから小売業まで幅広い事業を展開する複合企業大手リライアンス・インダストリーズ(RIL)のムケシュ・アンバニ会長の193億ドル、次いで製薬大手サン・ファーマシューティカル・インダストリーズのディリップ・サングビ会長の167億ドルとなっている。


 同報告書は、ここ数年で貧富の差が拡大しているとし、その要因の一つとして、男女間の賃金格差を挙げた。国連労働機関(ILO)が昨年12月に発表した「世界賃金リポート」最新版によると、インドは女性の賃金が男性よりも30%以上低いとされ、世界各国と比較して格差が大きい。」(2017.1.26付けのサンケイ新聞電子版から抜粋)


 引き続き、二つ目の記事(2020年1月時点を評す)をお目にかけよう。

 「India's richest 1 per cent hold more than four-times the wealth held by 953 million people who constitute the bottom 70 per cent of the country's population, a study released by Oxfam said on Monday, urging the country to switch to "inequality-busting policies.

 要は、「インドのトップ1%の富裕層が、インドの人口のボトム70%を占める
9億5300万人の人々の4倍以上の総資産を保有している。」

" The study said that the combined wealth of 63 Indian billionaires is higher than the total Union Budget for the fiscal year 2018-19, which stood at Rs 24,42,200 crore.」

 こちらは、インドの「インドの63人の十億万長者」の保有資産が、「インドの2018-19年度予算の24兆4220億ルピー」に見合うとの対比を述べる。
 参考までに、インド数字の表記と数え方(命数方法数字)としては、10万が1 lakh(ラク、ラーク)、100万は10 lakhs、1000万は1 crore(クロア、クロール)、1億は10 crores、10億は1 arawb(アラブ)。

(https://thelogicalindian.com/news/oxfam-income-inequality-report-19361の、「ザ・ロジカル・インディア」サイトから2020.11.7に再録し、その一部をここに引用)

 みられるように、こちらもイギリスの非営利団体にして調査会社のオックスホームが仕出した調査報告の紹介であって、記事の信憑性はそれなりに高いのではないかと思われよう。


(続く)


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