万月堂通信

知床半島、標津町にある民宿「万月堂」から日々の出来事やアウトドアー情報(登山、シーカヤック、釣り、狩猟等)を発信します。

ラサウヌプリ

2012-04-30 | 登山、スキー
 先週は天気が悪く、雨が降ったり、ガスったりして毎日昼間もストーブを焚いていた。

 やっと晴れた週末久しぶりに姿を現した山並みを見て、唖然!

 雪がありません。ハイマツが顔を出して真っ黒になってました。


 そんな状況の中、ラサウヌプリに行ってきました。海別岳と遠音別岳の間にあり、標高も1019メーターほどで目立つ存在ではありませんが、南側に崖斜面を伴い、奥深い山です。

 一般の地図にもその山名は出てないが、登山者の間では「ラサウヌプリ」と呼ばれて、林野庁の地図には「奥遠音別岳」と記されている。


 渡渉したりして、尾根に取り付くも所々雪がなくなりスキーを担いだりする。

 やっと750メーターのせまい尾根に出る。これから先の尾根上はハイマツが黒々している。


 以前来た時は、このままスキーで頂上まで行けたのだが、今回はハイマツを避けるように雪を拾いながら行くしかないようだ。ここでアイゼンを持ってこなかったことを後悔!一人ツェルトでお留守番することにする。ここからは、この間行った海別岳が南に見える。

 

 東側には、羅臼町の国道からも近い「猫山」



 北側には遠音別岳

 今時期たびたび話題にあがる雪形「見返りキツネ」が間近に見える。

 昼寝したり、ラーメンを作ったりしてのんびりする。

 ラーメンを食いながら「見返りキツネ」を見ていたら、キツネじゃなく、若い女性が肘枕して横たわっているようにしか見えなくなってしまった。


 

 二時間ほどして仲間達が帰ってくる。その疲労ぶりから稜線のハイマツ漕ぎが大変だったことが伺えた。

 
 今日は珍しくこんな山奥でクマの痕跡には会わなかった。かえってうちの周りには、クマが歩き回っていて、今までの子供の通学路はクマが利用していた。

知床岳

2012-04-21 | 登山、スキー
 知床岳に行ってきました。しばらくぶりです。去年は強風途中撤退。

 相泊に着いてみると今日は誰も入山していない模様、天気はいいんですけど!

 やはり海岸線も雪が多い、ただ番屋への除雪が入っているので半分くらいスキーを背負っての歩きになる。

 尾根に取り付き歩き出すとすぐに新しいクマの足跡にぶつかる。親子連れもいる。どれも新しい!!

 それからは次々に新しい足跡が横切り、周りを注意しながらの歩きになった。一度だけ声を出しました。

 川は雪に埋まって渡渉することもない。


 過去の大雪崩で木が吹き飛び視界が開けた所で休んでると、スノーシューをはいた軽装のおじさんが鈴を鳴らしながら登って来た。北見から来たそうだ。話しているうちに今度はテレマークスキーの若者二人がやってきた。こちらは北見のお隣美幌町から。

 尾根が急になる所でアイゼンに履き替え、スキーを引きずる。スノーシューのおじさんはそのままさっさと行ってしまった。雪面は緩んで踝以上埋まるくらい。

 急登を終え、主稜線上のだだっ広い尾根に上がるとやっと知床岳の頂上が見える。

 帰りのことを考えて頂上までまっすぐ行かないで、標高線をたどり頂上に向かう。

 目の前に知床岳頂上

 一番右手のでっぱり


 歩き出して5時間くらいで頂上に着いた。強くはないが北風が冷たい。

 知床連山方向


 岬方向

 オホーツク海には粉々にばらけているけど流氷がまだ群れていた。


 スノーシューのおじさんは「歩きなので」と先に頂上から引き揚げていった。

 帰りに沢の中の雪崩のデブリ末端を見てきた。

 正面の源頭部には破断面がまだはっきり見える。湿雪の表層雪崩らしく、氷河のように溝ができて、末端には多量の雪の塊がせり上がって貯まっていた。


 時間も早いし、天気もいいので餅入りラーメンを作った。

 樹林帯の中の雪も腐ることなく、ほとんど止まることなく海岸線に到着。下山に2時間位か?それにしてもあのスノーシューのおじさん超速いです!!いくらラーメンを作ってたとは言え、結局頂上で別れてから会うことはありませんでした。

 

 

海別岳

2012-04-15 | 登山、スキー
 山スキーのメッカ、海別岳(うなべつだけ)に行ってきました。

 今日は天気が良く、歩き出しから寒くないので軽装!暑くなる予感。

 ここも例年より雪が多い。例年なら開いている畑も真っ白。

 雪は固く快調に進む。


 森林限界を超えると見晴らし最高!オホーツク海のはるか沖に流氷が見える。

 反対側には、先週登った斜里岳が、

 だいぶ雪が溶けたようで登った北稜も黒くなっている。


 暑さと空腹にあえぎながら頂上!知床連山もばっちり見える。



 今日は12人の大人数!去年は一人、一昨年は相棒はガッシュだけだった。


 下りは快適な雪質だったが、樹林帯に入ると途端に腐れ雪になり、苦労する。

山上湖でニジマス釣り

2012-04-12 | 釣り
 羅臼町の標高約250メーターくらいにある湖に釣りに行きました。

 湖と言っても直径たかだか150~200メーターくらい。噂では30年以上前に地元のとある青年部がニジマスを繁殖させようとここに稚魚を放流したそうだ。釣り人の間では名が知れており、過去にテレビで放送されたこともある。

 ただ辿り着くのは大変!足拵えはスノーシュー。本流を持参の胴付きで渡渉、尾根に取り付き標高を上げる。 地形が複雑、2時間くらいで到着。


 知西別湖(ちにしべつこ)


インレット部、アウトレット部のごく一部に水面が見えているが、あとはただ白いだけ!とりあえず湖心部でアイスドリルを使って試し掘り。1メーター以上で水面に当たらず、徐々に移動しながら試し掘り。結局岸辺から20メータくらいでやっとドリルが氷を貫く。水深は2メーターくらいありそう。

 エサはミミズ、カレイ釣りの仕掛け、4本の竿をセットする。すぐに一本が激しく反応する。上げるも空振り、だが反応があったことで俄然テンションアップ!



 しばらくすると別の竿が反応、合わせると30センチちょいのニジマス!やった~!

 とりあえず一匹ゲットしたので後は気長に待つ。

 北風がはじめ強く、太陽を正面に座っていたので顔が焼けてヒリヒリしてきた。

 待つこと1時間、二匹目ゲット!同じくらいの大きさ。

 それから待つこと2時間!あきらめた頃に3匹目、一番大きい30数センチほどのもの。


 結局5時間やって3匹の釣果でした。

 風の音と鳥の鳴き声しか聞こえない別世界での釣り、少し居眠りしてしまいました!


山菜の出番!

2012-04-11 | 山菜
 今年は積雪量が多かったうえに低温続きで雪解けが進まず、うちの周りは真っ白!建物の周辺と道路に雪がないだけでまだ背丈を超える吹き溜りがある。畑は一部も地面は見えない。

 この分だと今年はゴールデンウィークも山は楽しめそうだ。

 いくら雪が多くても雪の下の植物は準備OKなので解けた所から順々に出てくる。

 女将が自転車に乗ってゲートで閉鎖中の道道を両手離し運転で山菜採りに行った。





 クレソン
 イラクサ
 フキノトウ

 春の若芽を食べると冬の間に溜まった毒を排出してくれるという?

 なんか身体が調子よくなった気がしてきた。

 

斜里岳

2012-04-10 | 登山、スキー
 去年敗退した斜里岳に再チャレンジしました。

 目的は果たしましたが、自分にとっては大変厳しかったです。


 11時間ぶりにやっと戻ったテン場から見た夕日が当たる斜里岳北面。歩いたのは、頂上直下の北壁をはさんで左側の北陵を登り、頂上を経由し右側の北西尾根を下りこのテン場に戻ってくるコース。

 早朝テントから外に出ると雪が降っていて風もある。予報では今日は晴れる見込み。出発を少しだけ遅らせる。

 去年は雪が深く苦労したため、今回はカンジキを持参したが、今回はカチカチでツボ足で行ける。しかも滑るくらいなので、テン場からアイゼン着用。6時半頃出発。

 北稜上に上がっても視界は100メーターくらいで西風が強い。天気の回復を信じ先に進む。前回稜線上を行った「小槍」は風を避け東側を巻く。


 稜線上に戻ると急速に視界が開け始め、風も気にならなくなる。

 前回折り返した「大槍」に達する。ペースはいい!ここから先はロープで繋ぎ合う。問題の「大槍」からの下りもよく見れば弱点があるみたいで先に進む。


 「大槍」から先は痩せ尾根を伴った岩峰群が続くが、事前の情報では問題なく巻けるはずだった。

 ところが先週全国的に被害をもたらした爆弾低気圧の影響か!氷塊に出口が見いだせない。しかも身を確保するための木は固い氷の下に皆埋まってしまっている。

 痩せた稜線上を行くことにする。30メーターのロープに繋がったまま尺取虫のように進む。

 両側は谷底まで切れ落ちていてすごい高度感だ。谷底からは不法侵入してきたスノーモービルの爆音が緊張の糸を断ち切ろうとする。やっと痩せ尾根を通過。上を見ると

 広くなったが、氷化した雪面はカチカチだ!ブッシュは全くない。尺取虫を続ける。

 両手のピッケルとアイゼンの前爪だけが頼りで緊張感は増すばかりだ。ロープを付けているとは言え絶対に落ちられない状況が続く。

 一向に簡単にならない!何回尺取虫を続けたのか?やっと傾斜がなくなり頂上に着いた。14時。7時間以上かかった。先月の連休うちに泊まってここを訪れた学生らは、3.4時間で抜けているはずだ。

 幸い頂上は風もなく、少しばかりピーナッツをほおばり、たばこを吸う。水は凍ってしまい口も開かない。

 西方に屈斜路湖も見えるが、雲に覆われだしている。天気は早下り気味のようだ。

 下りの北西尾根もお互いロープをつないだまま降りることにする。

 「ガマ岩」と呼ばれる鎖場のワイヤーには氷が張りついて岩と一体になっていた。

 やっと広くて靴が雪で埋まるような場所に出てロープを外す。後はテントのある谷底まで降りてテントに着いたのが17時。足はもうガクガクだ。帰りのスキーが思いやられる。

 数回転び、いよいよマツの下枝で止めを刺され、登高用のシールを付けて歩くことにする。時間はかかるが安全第一!途中で暗くなりヘッドライトを点けて歩く。車に着いたのは19時半。長い一日だった。

 

新学期

2012-04-05 | Weblog
 子供達の春休みも今日で終わり。明日からうちの子供は二人とも新しい学校での生活が始まります。

 釧路の長男は、今までの下宿が予定通り営業を終えることになったので先週引っ越すことに。今度の下宿は今までより5千円も安い!荷物を運び込むとなるほど・・・でも日当たりと景色の眺めはいい所でした。



 今までのパソコンが、どういう訳かハードディスクの容量が一杯になってしまい、いつパンクするかわからない状況だったので、しまってあった頂物の中古パソコンと交換することにした。順調にセッティング完了し、手持ちのソフトをインストールしようとするとDVDドライブが出てこない。引っ掛かっている様なので介助する意味でドライバーでこじってやる。

 出てきそうで出ないので、つい力が入りバキッと・・・

 せっかく今日撮った写真を取り込もうと思ったのに、残念ですが当分写真なしになります。


 今日撮った写真は、「雪壁ウォーク」
 数日前からうちの前の道道の冬季通行止め部分の除雪をしているのですが、今年は積雪量が多いので苦戦している様。作業していない時を見計らって自転車で見に行きました。・・・例年になくすごい吹き溜まりで4メーターくらいの雪壁ができていました。




 知床峠の「雪壁ウォーク」があるみたいです。4月15日興味のある人は
 →コチラ