万月堂通信

知床半島、標津町にある民宿「万月堂」から日々の出来事やアウトドアー情報(登山、シーカヤック、釣り、狩猟等)を発信します。

エゾシカ猟

2017-12-20 | 狩猟
 雪が積もる前に、頼まれたシカは、獲っていた。

 女将から、自家用に頼まれたし、肉が欲しいと言う人もできたので、ここ数日近所を歩いていた。


 積雪量は、膝下くらいだが、ササ藪の雪は締まってなくて、スキーが一番楽だ!

 だが、ササのトラップが、いたるところにあり、スピードはでない!グラニュー糖をまぶしたササ藪を歩いているような感じです。


 歩けば、シカの姿は見受けられた。

 
 最近凍れてるので、出発は陽が十分上がってからです。

 
 今日獲ったシカは、昨日見逃したもので、結局たった一日生き延びただけだった。




 距離は、100メーターとちょっと。急な斜面の上からの撃ち下ろし。

 シカはこちらに気づかず、こっちを向いて少し斜めに。


 膝撃ちで・・・即倒!スキーを脱いで斜面を降りてみると、すでに絶命していた。


 処理をしてる時、体の横の毛がきれいに刈られているのに気が付いた。注意して見てみると・・・


 弾は、左首から入り、右首から抜けた。


 だが、弾は身体に沿って、毛をまき散らしながら右後ろ足の膝辺りに着弾し、その太い骨を粉砕していた。


 刈り取られた毛が、雪の上に散乱していた。

 ライフルの威力はすごいものだ!おそらく首を貫通した後も回転し続け、毛を刈り取って行ったのだろう。

 

猟期終了間近に

2017-01-29 | 狩猟
 根室地方の猟期は今月一杯で終了になります。

 エゾシカ猟に限っては、3月まで猟期がある地方もあります。


 自分はもうエゾシカ猟は終了のつもりでいましたが、数日前近所の人に一頭獲ってくれと頼まれてしまいました。

 今日午後から様子を見に行きました。

 必ずいると思ってた場所ですが、足跡すら見かけませんでした。

 唯一目の前の雪山から飛び出したのはシマフクロウでした。湧き水のところで何かやっていたようです。


 夕方手ぶらで帰ってきました。昨夜強風で飛んでしまったバケツのことを思い出したので疲れていましたが、捜しに行くことにしました。

 飛んで行く瞬間のバケツの音は、寝ながらも聞いていました。

 すぐ見つかるかと思ってましたが、全く見つかる気配もなし!!

 その代わり

 不法投棄のゴミがありました。

 町指定のゴミ袋に入れてあるにもかかわらず、わざわざ山の中に。

 この場所までこれだけの量運ぶのは大変だったと思います。回収しましたが・・・

 捨てる時もこれだけの仕度が必要だったでしょう!

 余計な仕事のおかげでメチャ疲れました。
 

エゾシカ猟に

2017-01-11 | 狩猟
 日本海側は大荒れの天気のようですが、こちらはいい天気になった。

 しかし凍れました。日中でもー5度くらいでしょうか?


 明日から子供の学校も始まるので、留守番していてもらってシカの様子を見に行きました。


 スキーを履いて崖の上から下の様子を伺いながら歩きます。
 シカの足跡が見えるのでどこかにいるようですが・・・

 しばらく行くと藪越しにシカのシルエットが、見えました。約150メートルほどか?

 細い木に寄りかかって、撃ちました。その場に倒れ込みました。

 すると脇からもっと大きなオスシカが、一目散に逃げていきました。残念ながらこちらのシカは自分には見えませんでした。


 これからが大変でした。

 まず崖から降りなければなりませんが、凍ってカリカリです。かなりの急斜面でもあります。ツボ足で行くのが安全策ですが、面倒くさいのでスキーを履いたまま。

 滑落したら怪我はしないでしょうが、銃が心配です。


 何とか着き、処理するも丸ごとの回収は不可能な場所なので、「肝臓、心臓」「ロース2本」「モモ2本」をザックに押し込んだ。相当な重さです。

 帰りはどうしようかといろいろ考えましたが、何度も行き来するのも面倒なのでザックにスキーを括り付けて銃を肩から下げてツボ足で降りてきた斜面の登り返しです。

 膝までのラッセルで、雪質はモナカ状で中身はグラニュー糖状。踏ん張りが利かず「三歩進んで二歩下がる」感じでした。

 えらい時間がかかりましたが、やっと崖の上に這い上がり今度はスキーを履いて行きます。

 荷の重さから言えば登山してる気分です。


 家に帰ってからザックの重さを測ってみると

 25キロありました。

 銃が約5キロ、スキーが約4キロ。

 よくあの崖を上がってきたなと我ながら感心しました!!

狩猟期間終了

2016-02-02 | 狩猟
 1月一杯で狩猟期間終了となりました。

 10月1日から長いようで、今になっては「あっと言う間!!」毎年感じます。

 ただエゾシカに限っては、根室地方を除く各地で3月一杯まで狩猟可能となります。


 いつも終猟が近づくと自分は主に「カモ撃ち」に出かけています。

 たいてい近くの浜辺ですが・・・

 カモだけでなく、浜に打ち上げられた物が拾えるからでもあります。


 「ナマコ」です。初めてでした。打ち上がったばかりではありませんが、塩水で戻すとなんともなく、美味しく頂きました。


 「ホヤ」です。写真のは、少し後で撮ったので干からびてますが、この数日前に30個くらいホヤを拾って、カモとお土産で持ち帰っていて、女将からは「もうホヤはいらない!!」と釘を刺されていたので持ち帰らなかったのです。



 

冬眠へ

2015-12-14 | 狩猟
 朝早めに出たせいもあるけど、昨日より雪は硬く比較的歩く易くなってました。

 予想より山の奥で昨日の足跡に出会う。



 どんどん山奥方向に・・・深い沢に入り込み、これ以上進むとこちらも帰るだけで大変です。

 このまま冬眠する場所に行くのかもしれません。

 長い距離歩かされ、いい運動になりました。

冬眠前

2015-12-12 | 狩猟
 昨日はお客さんの弁当を作って、配達した後、干してあったアキアジを切り分けてパック詰めする。

 と同時に水に漬けて塩出し中のアキアジを干す。


 今日は休養日に充てたいところだが、天気もいいし気になる所に行きたいのでおにぎり持って銃を担いで山歩き。

 すぐにクマの足跡に・・・そんなに新しくはありませんが、とりあえずつけてみると。
ヤマブドウの蔓を引き下ろしてはわずかに残っているブドウを食べています。

 そのうち動きが変わりたまに寄り道し始めました。

 雪の上にたれた糞は100パーセントヤマブドウで結構な量です。触って見ると凍っていません。

 すると突然真新しい足跡が交錯。よく調べて見ると雪の上で長く寝ていたようで雪が変色してカチカチに固まっています。


 その後の足跡は時々走ってます。完全にコチラの存在に気づいての行動です。


 足跡を追いますが、雪が悪すぎてカンジキでもズボズボぬかって大変です。しかも平らな場所ではないので。

 途中から沢に下りました。迷いましたが、稜線伝いに行くことにするとまた足跡にぶつかりました。それからは反対側の沢に下りてしまいました。

 今日は深追いしないで明日別な方からスキーで行くことにして下山。

 疲れました。


 家に帰って一服する間もなく、「チカが釣れるよ!!」と業務連絡。

 次男坊を連れてすぐ近くの漁港に行って即釣り開始。


 今シーズン最初のチカ釣りでしたが、面白いように釣れました。

 2時間くらいで150匹くらいか?

 「チカ」はいろんな料理に使えて便利なので、女将からも釣ってくるよう頼まれてました。


 あわただしい一日でしたが、楽しかった!!

 カメラを持ち歩かず今日は現場写真一枚もなし!!!

エゾシカ

2015-11-04 | 狩猟
 朝に氷が張っているのが、普通になってきました。

 広葉樹の葉っぱもほとんど落ちてきました。

 唐松の葉っぱも金色に・・・


 この葉っぱが風で散るともう冬です。


 今年は、雄シカの鳴き声が遅かった。たしか去年は9月下旬には鳴き始めた筈ですが、先月中旬以降になってやっと聞こえた。

 最近はうす暗くなるとあちらこちらで鳴いてるのが聞こえる。

 昨晩は家のすぐ近くで鳴いてるのか、鍵のかかっている窓越しに大きな声で鳴かれて数回目が覚めた。


 先月はお客さんとエゾシカ猟を楽しんだが、そろそろ自分も猟欲がムクムクと・・・

 出会いは突然に

 昨日昼過ぎに本ワサビの葉を採りに行った。帰りに川を渡っていたら、上流の川岸のヤブの中に雄シカが2頭。

 後ろにいるのは大きい角だが、大きいシカは後が大変なので、手前のシカはどうかと言うと、ヤブで角がよく見えない。

 距離は100メーターちょっと・・・川の中から膝撃ちでした。

 狙い通りに一発で倒れました。逃げて行くのは、大きな角の雄シカと雌シカの2頭が見えました。

 銃声と共に、無数のカラスが上空を旋回し始めました。

 腹を出して血抜きして、家に歩いて帰ります。そう家から歩いて来たのです。


 家に戻って車で回収に向かい、帰る頃には真っ暗になってしまいました。

 疲れました・・・と言うのも


 後ろにいた大きな角のシカよりは小ぶりの角でしたが、体の大きなシカでした。

 この肉はほとんど行く先が決まってます。

そろそろ終猟

2015-01-28 | 狩猟
 今月一杯で猟期は終わりです。ただエゾシカに限っては3月一杯猟期があります。当根室地方は1月で終わりになります。

 興味のない人には、少々分かり難いですよね!

 
 今日は、久しぶりに1日時間があったので出猟しました。

 午前中は、シカの姿を見つけるためにスキーを履いて歩き回りました。先日の大雪、昨日の雨、今朝の凍れ、歩き難い事!!


 
 雪崩れそうな急斜面を降りたり上ったり、ようやく遥か彼方にシカを発見!!

 いったん家に戻って再び出猟。この時点でかなり疲労困憊ですが・・・


 結局大きいオスシカを射止めて、回収もなんとか明るいうちに終える。


 帰り道、斜面に全層雪崩れの痕が・・・

 教科書に載ってるようなきれいな雪崩れ。全部で3箇所。


 スキーで歩いてた所もこんな急斜面だった!

射場

2014-07-04 | 狩猟
 「エゾ梅雨」が明けて6月下旬、やっと天気が良くなり、農家の牧草収穫作業が一斉に始まりました。

 例年通り自分も近所の農家の手伝いです。

 幸い天気予報もずーっといいことを言っていたので、はかどりました。



 八日間休みがなかったので、手伝いが終わった昨日、射撃場に行って来ました。

 この辺だと近くの射場は釧路か、網走、北見です。


 釧路の射場に行って来ました。



 ライフルの標的射撃場です。50メートルから300メートルまで撃てます。

 結構集中するので長時間はいられません。行き帰りの時間のが遥かにかかりました。




 6月は女将の誕生月なのですが、富山にいる長男からプレゼントが送られてきました。



 絵本作家の山口マオ氏の絵が書かれたうちわです。

 近くに絵本博物館と言うのがあって、そこにゲストとして来られた山口氏にナミの写真を見せて書いてもらったそうです。

 女将は山口氏の絵が好きなんです。

 ナミはたまに「ナミナミ」と呼ばれているので、「わにわにとナミナミのうちわ」です。

 「ウッシー 」にしか見えませんが、最近「ウッシー」はどうしたのでしょうか?

撃ち納め

2013-12-30 | 狩猟
 釧路から長男も帰省しました。早いもので来春卒業です。

 大掃除もひと段落したのでシカ猟に出ました。

 家からスキーを履いて出発です。今季初スキーです。
まだ雪は少ないですが、充分役に立ちます。

 すぐに新しい足跡がありましたが、林から出た跡です。ひょっとして林内には残ってないかも?と少し不安です。

 いつもシカが集まる所に着くと、新しいオスの足跡がありました。
交錯しており、どの足跡が一番新しいのか判りません!

 スキーを脱いで崖の上から見渡します。見晴らしのいい所だと案外すぐ遠くを見がちです。過去に何度も失敗してます!


 やはりすぐ近くにじっと動かずにやり過ごそうとしているシカの頭がすぐ下の笹薮から出てるのに気づきました。

 撃ちます!・・・ただ10日ほど前「不発」だったのが頭をよぎります。

      全くこちらに気づいていないシカを発見、
      すぐに引き金を引きました。
      「カチッ!」弾が出ません。
      こういう場合「遅発」と言ってしばらくしてから弾が
      飛び出すことがあります。
      なのでしばらくそのままの態勢で待ちます。

      シカは音に気付いてこちらを見ていますが、
      こちらはなす術なくじっとしたままです。

      10秒くらいしてボルトを開けます。
      案の定シカは猛ダッシュで逃げて行きました。

      知人から「撃針が破損してるかも?」と言われたので心配でした。


 「バァンッ!!」ちゃんと弾が出ました。



 崖を滑り落ちて行きました。


 後は処理をして家に戻って、次男坊を連れてソリで回収。

 猟期はまだ続きますが、今年の撃ち納めになりました。