埼玉 寄居町・深谷市・熊谷市 ピアノ教室Andante/アンダンテ

~「音楽は楽しい!」から「本物の音楽」へつながるレッスン~

無意識から出てくるもの

2010年07月26日 | レッスンの出来事
ピアノランド2巻に「きてごらん みてごらん」という曲があります。

単旋律を左右の手で交替しながら弾く曲で、
楽譜面では難しくなさそうなのですが、
表現力が養われる曲です。

マスターコースで、樹原先生からこの曲の情景を聞き、
鳥肌が立つほどの感動を覚えたのですが、
その表現を生徒たちから引き出すのはなかなか難しい…


先日、この曲を聞かせてくれた、ある生徒。

前回のレッスンでは、
情景は、私からはあまり具体的には話さず、
絵や歌詞の様子から、その子自身の曲のイメージを膨らませて、
譜読みの確認をしました。

で、翌週のレッスン。

まず、1回通して聞かせてもらったら…


出だしの「きてごらん みてごらん」のフレーズは、大きな声で呼んでいるように、

真ん中の上行形は、たっぷりのcresc.で熱く、

最後の「きてごらん みてごらん」のフレーズは、やわらかく。


全体的な音楽のエネルギーの流れもすばらしかったのだけど、

最後のフレーズを聞いた瞬間に、
「きてごらん みてごらん」の呼び掛け方が違うんだ!と感動


弾き終えた後、
「初めは大きな声で呼んで、終わりは景色を見た後だから、やさしかったの?」と聞いたら、
「特に考えていなかった」と。


それを知って、無意識でここまでの音楽性が出てくるなんてとさらに感動。


でも、少し前の私だったら、
「意識できていないんじゃ、ただの偶然ね」と思っていたでしょう。


無意識だったからこその演奏を聞くことができて、
無意識から出てくるものの、すばらしさを知ることができました。

ありがとう


もともと、音楽センスのすばらしさを発揮できている子なのだけど、
潜在意識にまだまだあるねと思わせられた出来事でもありました


そして、今日読んでいたダライ・ラマ14世のに、


 人間は素晴らしい頭脳を持っています。
 しかしこの頭脳、知性のために、人類は多くの悲劇や矛盾をつくり出してもいます。
 人間の頭脳、知性を建設的に使うためには、
 愛や優しさが大切なのです。


とありました。


音楽を演奏するのにも、頭脳は必要。

でも、それだけになってしまうと、“悲劇や矛盾”が生まれるのも事実。


無意識でも個性を発揮できるような音楽性を、育てていけたらいいな


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