豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

軽井沢・幻のホテル 2・浅間モーターロッジ

2006年03月14日 | 軽井沢・千ヶ滝
 
 “軽井沢・幻のホテル”物語

 2. 浅間モーターロッジ

 軽井沢の別荘は、だいたい10月から3月までは凍結による水道管の破烈を避けるために水道は止めてしまう。
 それ以前、以降でも秋分の日の連休などに訪れると朝晩はけっこう冷え込んでストーブが必要だったりするので、この時節に軽井沢に出かけるときはホテルに泊まることが多い。そんなときに利用したのが、浅間モーターロッジである。

 中軽井沢を通過し、借宿も通過してしばらく行くと、道路脇に「国道18号線最高標高1013メートル」とかいう標識が立っているが、その左手にあった。

 できた当初は、エントランス前のガレージにクラシックカーが展示してあったりする趣味的なホテルだった(経営者か宿泊客のクルマが駐車していただけかも)。 料金は軽井沢のホテルの中でも高いほうだったので、わが家ではたまにレストランに食事に行くことしかできなかった。
 やがて経営困難に陥ったらしく、文部省の共済組合に買収されて格安の保養所として運営されるようになった。安くなってからは何回か泊ったことがある。しかしそれも程なく破綻し、結局は廃墟となってしまった。 
 
 あるとき、ここのレストランで“ビーフシチュー・南欧風”というのを注文したら、予想していたあのこげ茶色のどろっとした液体の中に牛肉や人参、馬鈴薯が浮かんでいる料理とは似ても似つかない乾いた肉料理が出てきた。
 “stewed beef”という料理には、日本風の“ビーフシチュー”とはまったく別の形態のものがあるということを学んだ。
 
 ここのレストランから眺める、夏の夕暮れ時の八ヶ岳はとてもきれいだった。

 最近はメルシャン美術館や小諸、小布施、塩名田のほうへ出かけるときは浅間サンラインを利用することが多くなったので、浅間ロッジの廃墟の前を通ることはなくなってしまった。
 夏はたいした景色ではないけれど、秋のサンラインはいい。“秋の童話”のCDをかけて、ソン・スンホンかウォンビンになった気分でゆったりと走るのである。
 ただし、遠くに眺める浅間山や千曲川の秋景色はいいけれど、道端の景色はただの“コスモス街道”である。長野県の街道沿いはどうしてどこもここも同じなのだろうか・・・。

 * 写真は、1965年4月3日に浅間ロッジから眺めた浅間山。

  2006/3/14   
          

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