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JR北海道 キハ183系5000番台「フラノ紅葉エクスプレス」

2012-12-11 | 鉄道[北海道]

先日「MAKIKYUのページ」では、オレンジカード発売終了に関する記事を公開しましたが、その際に掲載した2枚のカードは、共にキハ183系気動車を図柄を用いたものになっています。

北海道の鉄道事情に詳しい方であれば、2枚のカード図柄に用いられているキハ183系気動車は、一世代前の北海道における特急型気動車の主力車両であると共に、その中でも異端者的存在と言え、専ら臨時列車などに用いられる「リゾート気動車」である事もご存知かと思います。

現在JR北海道の「リゾート気動車」は写真の2車種(ニセコエクスプレス・ノースレインボーエクスプレス)と、クリスタルエクスプレス トマム&サホロの3編成が活躍しています。

MAKIKYUは随分前にクリスタルエクスプレスには乗車した事があるのですが、道外在住のMAKIKYUにとっては、各編成とも乗り難い存在で、残りの2編成は…という状況でした。

しかしながら2ヶ月ほど前に北海道を訪問した際には、札幌→北見間を移動する日に、丁度札幌~富良野間で「フラノ紅葉エクスプレス」と呼ばれる臨時特急が設定されており、MAKIKYUはこの時周遊きっぷのゾーン券(指定区間内の特急自由席が、有効期間内は乗り放題)を所持していました。

この列車には「ニセコエクスプレス」が充当され、自由席も1両設定されている上に、時間的にも丁度良く、札幌を少し早く出れば少々大回りして富良野まで乗車しても、予定時刻に北見へたどり着く事が…という状況でした。

なかなか乗車機会のない車両に、周遊きっぷのゾーン券で乗車できるのなら…という事で、札幌~富良野の全区間で「フラノ紅葉エクスプレス」に乗車したものでしたが、この車両は一時期派手なラッピング(オレンジカードの図柄参照)が施されていました。


近年この派手なラッピングが剥がされ、ラッピング施工以前の姿に戻っており、個人的には登場時や現行の装いの方が…と感じていますが、道内球団ファンの方などは惜しがる方も居られる様で、どちらの姿が良いかは好みが分かれる様です。

また「ニセコエクスプレス」は、下回りこそ道内各地でゴロゴロしているキハ183系気動車の
定期特急用車両と大差ないものの、車体形状や車内設備などが大きく異なる事から、5000番台として番台区分されています。

車両自体が奇抜で目立つ存在と言う事もあってか、車外に行先表示器類の設置が見受けられないのも大きな特徴で、それどころかサボ受けも…という有様ですので、「フラノ紅葉エクスプレス」充当時には、同列車名と運行区間を示すステッカーをドア部分などに貼り付ける事で対応しており、如何にもイレギュラーな臨時列車と言う感を受けたものでした。


プラグドアを用いており、外観は真っ赤に塗られている事も特徴的なドアから車内に足を踏み入れると、客ドアは内側も黄色に塗られており、JR北海道で近年増殖を続ける「通勤型電車」を連想させる雰囲気を感じます。

客室内に足を踏み入れると、3両全てが平屋の普通車で、個室や展望席、フリースペースの類も設置されていないなど、リゾート気動車にしては大人しい車両ながらも、天井や荷棚形状などは奇抜な印象を受けます。


座席自体は定期列車として運行している車両の特急普通車と大差ないレベルながらも、登場から20年以上が経過した車両だけあり、少々草臥れた印象を受けたものです。

やや軟らかめに感じた座席は、1時間以上座り続けていると、個人的には最新車両に比べると見劣りが否めないと感じてしまったものです。
(座席の座り心地に関する印象は個人差が大きく、最近主流になっている固めの座席よりも…という意見もあるかと思います)

またJR北海道では数年前に発生した踏切事故などが影響し、先頭部に展望席を装備した「クリスタルエクスプレス」で、この区画の座席を撤去して立入禁止にしている様です。

最近主流を占めている高運転台構造の車両においても、中間に連結した際には貫通路を構成する通路になる部分が、以前は先頭車として運行している際に開放され、最前部からの展望を楽しめたものの、現在は先頭車として運行する際には立入禁止になっているなど、道内では前面展望を楽しめる特急車両が激減しています。

そんな状況でも「ニセコエクスプレス」の場合は、先頭車の窓ガラスが大きく取られ、乗務員室背後の座席からの展望性は抜群です。


MAKIKYUが乗車した際は、富良野行きの自由席設定車両が最後尾車両だった事もあり、前面展望を楽しむ事は…という状況だったものの、運行区間や乗車車両次第では、道内では現在少数派になっている「前面展望を楽しめる優等車両」である事は、経年で多少草臥れた感があるとは言っても、「ニセコエクスプレス」の大きなウリと感じたものです。

道内で多数が活躍するキハ183系は、既に廃車車両も続出していますが、製造年次が多岐に跨る上に、更新工事施行車などで座席交換が行われている車両も多く、同一列車・編成でも車両によって当り外れが…という事が当り前の状況です。

「ニセコエクスプレス」の客室設備は、キハ183系普通車では「並」レベルと言った印象を受けたもので、今後も臨時特急や、定期特急列車の代走などで登板するのであれば、まずまずといった気がします。

とはいえJR北海道では、近年定期特急列車の指定席車において座席交換を進めており、現在も主に自由席車で使用しているタイプの座席は、相当な余剰品が発生しているかと思います。

ニセコエクスプレスを今後も暫く走らせ続ける見込みで、余剰品が発生している座席を廃棄せずに保管しているのであれば、ニセコエクスプレスの座席交換に充てても…と感じてしまったものです。

またJR北海道のリゾート気動車では最も新しい「ノースレインボーエクスプレス」(それでも製造から20年が経過していますが…)は、MAKIKYUはまだ乗車した事がありませんが、機会があればこちらも是非一度は…と感じたものです。



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