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JR四国 6000系電車~香川県内のみで活躍する異端車両

2009-02-14 | 鉄道[四国]

  

先日「MAKIKYUのページ」では、JR四国の最新型気動車・1500形に関して取り上げましたが、MAKIKYUが今月初めに高松周辺を訪れた際には、この車両以外に数少ない6000系電車にも初めて乗車する機会がありましたので、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。

6000系は1996年に登場した3両1編成の近郊型電車で、2編成が登場しましたが、その後増備に至る事はなく現在に至っており、少数派の異端車両になっています。

運広範囲も以前は瀬戸大橋を渡って岡山まで足を伸ばす列車にも充当されていたものの、現在この運用からは撤退しており、高松~観音寺・琴平間の香川県内のみが運行範囲となっていますが、同系単独だけでなく7000系を1両増結した4両での運用も見られるのも特徴です。
(増結する7000系はモーターなしの7100形で、6000系自体も電動車は1両のみですので、6000系+7100形の4両編成は随分無茶な印象があり、増結は電動車7000形の方が…と感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?)

運用は限定されており、ラッシュ時間帯は基本的に2編成とも稼動(検査時などは他形式が代走)しますが、昼間は1編成しか稼動しないだけあって捕まえにくく、敢えて狙い撃ちにでもしない限りは、非常に乗り難い車両と言えます。

また6000系はJR他社車両との部品共用が多く見られ、前面は211系などと同等のデザインになっているだけあって、少数派の異端車両であるにも関わらず、有り触れた車両である様な錯覚を覚えますが、先頭車の乗務員室背後の客ドアのみが片開き(他のドアは両開き)となっているのは異色で、この車両ならではの特徴と言えます。

車内も転換式クロスシートを採用し、普通・快速列車用車両にしてはグレードの高いものとなっており、JR四国の普通列車用車両にしては珍しくトイレ付き(最近は増えてきましたが…)ですので、香川県内限定運用というのは非常に惜しく、高松~松山間直通列車にでも充当して欲しいと感じるものです。
(6000系の充当も物理的には可能ですが、編成両数などを考えると現実性は極めて低いですので、6000系レベルの車内設備を備えた短編成電車でもあると良いのですが…)

ただ概ね好感の持てるこの車両も、ドア上に装備された次駅案内表示装置がJR某社の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」と同様の全角6文字分で駅名が表示されるだけの貧相なもの(次駅名を漢字・カタカナ・ローマ字で切り替えるパターンまでそのまま)となっており、ドアチャイムまでもが「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」と同様のモノとなっている点は、「四国まで来てこの様は…」と閉口させられると共に、せっかくハイレベルな車内設備を誇りながらも貧相な印象を与えかねないだけに、これだけは何とかならないものかと感じたものです。

6000系はJR四国の四国内ローカル用近郊型電車の中では、製造年では最新の部類に入るものの、既に運行開始から10年以上の月日が経過しており、もはや新鋭とは言えない状況で、今後増備される可能性もまずないと思われますが、ハイグレードな客室設備などは大いに歓迎できるもので、少数派の異端車両ながらも今後も長く活躍し続ける事に期待したいと感じたものです。

写真は高松駅停車中の6000系とその車内、貧相な印象が否めないドア上にあるLED案内装置です。



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5 コメント

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6000系 (DK-Kawachi)
2009-02-15 02:13:18
JR四国の6000はなかなかお目にかかれない車両ですね。
でも、213系と311系を足して二で割って無理矢理JR四国仕様にしたという感じです。

6000系以降はJR東日本から113系を譲って改造した車両が走ってますから、結局6000系は造った割りには・・・と言うところなのかも知れません。

個人的には案内表示装置はこれでも十分です。
欲を言い出せば切りがないですからね。
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少数派になってしまった! (開運skyliner)
2009-02-17 07:48:37
JR四国の6000系は老朽化した111系を置き換える為に誕生した為、一時は瀬戸大橋を渡って岡山~観音寺間の普通列車(※1)として活躍していて、JR四国の新たなる期待の新車でもありましたが、如何せん財政難の為、これ以上新車を入れるのは厳しくなり、JR他社から中古車を購入する事にしまして、当初はJR西日本の元新快速用117系を購入する予定でしたが断られた為、JR東日本の元湘南電車の113系を購入する事にしたのでした。
従って6000系は今は岡山には顔を出さなくなり、専ら113系が使用されているのです。ですからかく言う私も四国へは何回も行っている割には一度も6000系に乗った事はありません。昨年の夏に18券使って四国へ行き113系で瀬戸大橋を渡っています。

※1…瀬戸大橋を渡って岡山との直通運転している普通・快速列車ですが、快速「マリンライナー」以外の各駅停車は岡山~観音寺間と岡山~琴平間の2系統がありまして前者がJR四国が受け持ち111系に6000系、そして今では113系が運用に就いており、後者はJR西日本が受け持つので車両は115系と変化はありませんが、昔ながらの湘南色もあれば最近のJR西日本独特のカフェオレ色といったリニューアル車が幅を利かせている様です。
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コメントありがとうございます (MAKIKYU)
2009-02-17 23:59:08
皆様こんばんは、コメントありがとうございます。

>DK-Kawachi様
6000系が213系と311系を足して2で割って…と言うのは同感です。
2本導入されただけでその後6000系の導入が行われなかったのは少々惜しいものですが、その後導入されたJR東日本からの譲渡車両も、車内設備が6000系同等のハイグレードなものに改められている点は有難いものです。
また案内表示器本体は実績のある物を組み合わせて安価で…というこの車両の趣旨を踏まえると、装備しているだけで充分なのかも知れませんが、案内表示内容のプログラムをもう一工夫し、次駅名だけでなく行先や乗換え案内程度は表示しても…と感じるものです。

>開運skyliner様
6000系は2本の導入に留まり、その後は中古車両で111系取替えとなりましたが、「117系がダメで113系に」と言うのはATS-P対応の関係でJR西日本の117系が福知山線などから外され、下関などへ転配されている現状を踏まえると、今では驚くような気もします。
(117系は他にJR東海でも活躍していますが、こちらもほぼラッシュ用車両という状況で、持て余し気味ですので…)

ただ117系であれば車内設備もそこそこのグレードを誇るだけに、113系の様な大改造にはならなかった可能性が高いですね。

また6000系は先日初めて乗車したものでしたが、113系は以前にも一度乗車した事があり、先日の四国訪問の際も四国内での乗車機会こそなかったものの、児島~岡山間で遭遇しましたので、機会があればこの車両に関しても取り上げたいと思います。
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6000系電車 (6994)
2009-02-19 12:24:31
 私も昨年夏に、高松→観音寺で乗りました。居住性は同じ区間を走る121系などとは比べ物になりません。また、トイレがついている点ですが、01年10月改正までは瀬戸大橋を渡り岡山に乗り入れる運用があり、橋梁で強風のため長時間停車した場合に備えての設置だったと聞いています。
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あれでもまだマシですが… (MAKIKYU)
2009-02-20 23:48:29
6994様こんばんは。

高松地区ローカルでは121系が幅を利かせており、一部で通勤型電車とまで言われている同車は、6000系に比べれば居住性は随分劣る事は否めませんね。

またこちらも先日四国を訪問した際に、121系にも乗車しましたが、207系900番台風の前面に119系の様な乗り心地、211系を思わせる内装は独特で、ボックス席も設けられている事等を考えると、トイレなしとは言っても香川県内程度であれば充分許容範囲で、1両編成のオールロングシート気動車が多度津~高知間を通して走っている土讃線などに比べれば、遥かに良いと感じます。
(それでも土讃線は特急という選択肢が存在していますが、四国の中でも行き難いエリアを走る予土線などは否応なしに…という状況ですので、乗り通すだけで一苦労ですね)

またトイレ設置は瀬戸大橋通過の条件という話は聞いた事があり、この事が121系や7000系が営業で本州まで顔を出せない要因にもなっている様ですね。
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